<Zさん プロフィール>
30歳 男性(未婚):外資系ハードウェアメーカー/営業(年収600万円)⇒大手日系SIer/営業(年収600万円)
今回は、外資系ハードウェアメーカーの営業職として活躍後、内定率わずか3%の大手日系SIerに転職された方の事例を紹介します。
外資系特有の組織変更が頻発「強みとなる軸が定まらない」不安から転職へ
大手外資系ハードウェアメーカーX社に勤めていたZさん。
弊社のホームページにお問い合わせをいただき、初めてお会いしたのは、今年の初め頃のことでした。
外資系ならではの組織変更の頻度の多さから「強みとなる軸が定まらない」と、先々に不安を抱えている状態でした。
30歳の節目となる年に入社後、「4度目の配置転換を言い渡され、いよいよ転職を検討し始めた」と教えてくださいました。
なるほど。
確かに、Zさんは、2年ごとに業界や商材を変える配置転換をくり返していました。
よく言えばゼネラリストですが、確かに強みが定まっていない印象を受けますね。
また「ゆくゆくはビジネスの海外展開にも携わりたい」と希望されていました。
海外展開を目指すのであれば、ターゲットは大手日系企業に絞られてきます。
「日本よりも税金が低い外国に拠点を移す」
「事業規模をさらに拡大するため海外に進出する」
などの理由で、大手日系企業は海外を視野に入れる場合が多いのです。
Zさんが所属するX社はトップクラスの大手で、ブランド力も抜群でした。
日系企業の中で同社に匹敵する規模の転職先は、片手ほどしかありません。
Zさんの経験を活かしつつ、強みとなる専門性を身に付けられる環境。
さらには、将来的に海外のビジネスに携わるチャンスがある企業。
上記を満たす3社を厳選してご紹介しました。
結果的に2社の書類選考に合格し、面接に臨むことになりました。
入念すぎる面接準備の理由「完璧な人間ではない」
弊社では企業との面接の前に、必ずキャリアコンサルタントが面接官役となって面接練習を実施します。
Zさんは初回の対策時点で、
・企業の特徴/自社との違い、
・企業の製品/自社製品との違い
・プロジェクト事例
などをかなり細かく調べ上げ、さらには想定質問に対する回答集まで用意していました。
Zさんはこれまでお会いした方の中でも、群を抜いて徹底的に準備をされる方だったため驚いたものです。
1次面接合格後も、面接の予定が入る度に、
「対策をしてほしい」
「想定質問の回答例を考えたが、面接官の視点からまずい部分があれば、指摘してほしい」
と、決して妥協を許さず、PDCAをくり返しました。
あるとき、「どうして、そこまで本気で準備に取り組めるのですか?」と質問してみたことがあります。
Zさんからは以下の回答が返ってきました。
「僕は、完璧な人間ではありません。最近ようやく、営業マンとしての実績が出始めました。しかしこれまでは、人より多く失敗をしましたし、コミュニケーションの失敗から誤解されることも多く、挽回することに苦心していました。
だから事前にできる限りの準備をすることで、成功の可能性が少しでも高まるのであれば、それに取り組むのは当然のことと思っています」
Zさんは自分の弱さと向き合い、それを客観的に認識しながら、人一倍努力して成果を出して来られたのだと思いました。
さらに「他人に自分の弱い部分を素直にさらけ出すことができる」本当の強さも武器でした。
採用率はわずか3%。人事を尽くして天命を待った結果
面接に臨んだ2社のうち1社は残念ながらご縁がありませんでしたが、残りの1社は順調に面接をクリアし、最終面接に臨みました。
D社は大手日系企業で、書類選考から内定するのはわずか3%という超難関企業です。
最終面接の手応えは「五分五分だった」というZさん。
「結果が出るまでには、週末を挟んで1週間ほどの時間を要するので、お待ちください」とD社から連絡がありました。
合否が分かるまでの待機時間は、とても長く感じられますよね。
Zさんもどうしても落ち着かなかったようで「神社に合格祈願のお参りに行って来ました。困ったときの神頼みです(笑)」
Zさんは「困ったときの……」とおっしゃいましたが、私は別の言葉が思い浮かびました。
できる限りのことを行った後は黙って天命に身を任せるという意味の「人事を尽くして天命を待つ」です。
「Zさんは文字通り人事を尽くして努力を重ねられましたから、天命を待ちましょう。Zさんは、その権利を十分に持っていますよ。きっと結果が付いて来ると信じましょう」
その2日後、D社から無事に内定の知らせが入ったのは、決して神頼みや幸運のおかげではなく、Zさんの人一倍の努力が引き寄せた必然だったのだと思います。
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転職面接で「学歴はいいが、コミュニケーション能力に懸念が残る」と言われる人には何が足りないのか?
https://www.axc.ne.jp/ccc-communication-ability
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今回の記事では、外資系ハードウェアメーカーの営業職として活躍後、採用率わずか3%の大手日系SIerに転職された方の事例についてご紹介しました。
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