コンサル業界は深夜残業が当たり前?コンサルタントのワークライフバランスの実情

【目次】

  1. コンサル業界は深夜残業が当たり前?定時で帰宅するケースも
  2. コンサルの残業代はファームごとに異なる。オファー額に「見込み残業代」が含まれているケースも
  3. きついだけじゃない。コンサルの代えがたい経験をモチベーションにしているケースが多い
  4. 事業会社に行けば残業時間は減る?フェーズによって異なるのが実情
  5. 大事なのは「コンサルタントになって実現したいこと」

コンサル業界は深夜残業が当たり前?定時で帰宅するケースも

未経験からコンサルタントへの転職を考えている若手の方から、「コンサルタントは、やはり深夜残業が当たり前ですか?」という質問をよく頂きます。

結論から言うと、コンサルタント業務がハードなのは事実です。
そもそもコンサルタントの顧客は、高いフィーを払ってまで解決したい問題を抱えているため、コンサルティングファームに仕事を依頼します。

例えば、1年間答えを出せなくて炎上していた問題に3ヶ月で答えを出し、問題解決の実行を求められることも。それを実現するためには、必然的に仕事量が増えてしまいます。

ただ、ファーム、アサインされている案件、時期、所属しているチーム、タイトルなどによっても忙しさは異なるものです。

実際に、Big4でも月平均の残業時間が30時間程度のチームが多く、終電やタクシーで帰る日々が続くわけではないため、日によっては19時頃に退社することも可能です。

また「働き方改革」によりフレックス制を導入するファームも徐々に増え始め、業務時間の融通が利くケースも増えてきた印象があります。

参考:

【独自取材】PwCコンサルティング合同会社の働き方(残業時間、激務度、社内制度、ワークライフバランスまで)

【独自取材】EYアドバイザリー・アンド・コンサルティングの働き方(残業時間、激務度、社内制度、ワークライフバランスまで)

【独自取材】アビームコンサルティングの働き方(残業時間、激務度、社内制度、ワークライフバランスまで)

また転職直後はキャッチアップに時間がかかり、その分仕事の時間も増える傾向があります。しかしその後はキャリアを積むことで、自身の裁量で仕事を進められる機会も増えるといった声もよくお聞きします。

マネージャークラス以上は「働き方改革」「業界における人材不足」などの理由から、業務時間がひっ迫しやすいものの、その点も本人の裁量やマネジメント能力によって大きく変化します。

参考:残業の少ない「コンサルファームのマネージャー」はどのように結果を残しているのか?

コンサルの残業代はファームごとに異なる。オファー額に「見込み残業代」が含まれているケースも

また、残業代に関してもファームごとに異なるのが実情です。実態としては下記のとおりです。

■外資系コンサルティングファームの残業代

  • A社:50時間分の見込み残業代が月収に含まれる(シニアアソシエイト以下は40時間)
  • B社:30時間分の見込み残業代が月収に含まれる
  • C社:基本的に残業代は無し

■日系コンサルティングファームの残業代

  • D社:30時間分の見込み残業代が月収に含まれる、超過分は別途支給

見込み残業時間を超えた分の残業代の支払いなど、入社前に必ずチェックすることをおすすめします。

きついだけじゃない。コンサルの代えがたい経験をモチベーションにしているケースが多い

では、時に厳しい環境に身を置きながら、多くのコンサルタントは何をモチベーションに仕事をしているのでしょうか?

私がサポートした未経験クラスのコンサルタントの方々からは「夢」「知的好奇心」といった理由が多く挙げられていました。

Aさん:「私は未経験からコンサルタントになったので、初めてコンサルタントという肩書の名刺を手にした時の嬉しさは忘れられません。

だから、コンサルタントになってからは脇目も振らず新しいことに挑戦し続けました。夢だった仕事をやっている嬉しさでワークライフバランスはあまり考えたことがなかったです」

Bさん:「未経験からコンサルタントになった人たちは会計士やIT出身者、営業経験者など、それぞれ強みを持っていたので、残業がてらお互いの領域を教え合う勉強会をやっていました。

プロジェクトで学んだこともたくさんありましたが、今思えばその勉強会がコンサルタントとしての自分を育てましたね」

いかがでしょうか?
どちらも未経験からコンサルタントになった方々ですが、コンサルタントになったという大きな喜びと、持ち前の旺盛な好奇心で仕事に没頭しているようですね。

またマネージャークラスの場合は、「マネジメント」や「メンバークラスへの責任感」という回答が多い印象です。

特にシニアマネージャー~パートナークラスでは、自分を頂点としたチームが築かれるため、自分のセリングやマネジメントスキルによって時にチームがデリバリーできない、案件がないといった理由で組織が消滅するリスクもあります。

責任が増えるだけ年収は上がるものの、「メンバーが食っていけるか」といった責任感や精神力も求められるのです。

参考:マネージャーとシニアマネージャーにおけるセールスの意味と求められるスキルの違い

事業会社に行けば残業時間は減る?フェーズによって異なるのが実情

事業会社の残業時間は、企業のフェーズによって異なります。

■大手や上場企業の場合

上場している大手の企業では、勤務時間がしっかり管理されている場合が多いです。

■ベンチャーの場合

IPO審査時に指摘が入らないよう大手や上場企業と同水準か、それ以上にしっかり管理されている可能性が高いです。

■スタートアップの場合

20代のメンバーが多い場合には、「泊まり込んで仕事をする」ケースもあります。

ただし経営者が30代以上の経験豊富な人材で、資金調達にも成功している場合、職場環境や人員体制などがしっかり整えられたスタートアップも増えてきました。

参考:「コンサルファームから事業会社に行ったらワークライフバランスは改善されるのか?【企業フェース別イメージつき】」

大事なのは「コンサルタントになって実現したいこと」

ワークライフバランスも大事ですが、重要なのは「コンサルタントになって何を実現したいか」を考えておくことではないでしょうか。

他業界からファームへと入社し、その後パートナーまで上りつめた方は、「プロフェッショナル性の追求やキャリアを磨くことを考えると、これ以上最適な仕事はありません」と仰っていました。

このように、コンサルの仕事を通じて有意義な経験を得ようとする中で、キャリアの成功やワークライフバランスの実現が見えてくるケースが多いのです。

実際には、ワークライフバランスに関しても、チャレンジを続けていけば、働き方のバランスを自分の裁量で選択できる機会が生まれてくるという声をよく聞きます。

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>コンサルタントの働き方に関する記事

「18時退社」でコンサルファームへ転職。限られた時間内でもパフォーマンスする女性のキャリア事例
https://www.axc.ne.jp/media/careertips/womenscareerasconsultants

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今回のコラムでは、コンサルティングファームにおける「ワークライフバランスの実情」についてご紹介しました。

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