今回は、システムインテグレーターからコンサルティングファームへの転職事例についてご紹介します。
<プロフィール>
30代前半 男性:システムインテグレーター(年収650万円)⇒コンサルティングファーム(年収650万円)
「ぬるい」環境からの脱却を目指して
Fさんの希望は「コンサルティングファーム」に進むこと。
現職ではSI案件をプライムで担当しているため、ある程度上流工程からのシステム開発を経験していたものの、「IT化ありき」で話が進んでいることに若干違和感を抱いていました。
「そもそもIT化すべきか否か?」という議論なしに本当にお客様のためになる提案が出来ているかどうか、現職のやや「ぬるい」環境では、自分のスキルも緩やかにしか向上しないのではないか。
そんな焦りにも似た感情がFさんを転職活動に駆り立てていたのでした。
自問の末に……
2009年の春~夏頃は転職マーケットは一言で言うと「最悪」でした。
求人数そのものが少なく、「求人があってもよっぽどフィットした経験でないと即書類不合格」という状況でした。
SEからコンサルへ、というキャリアについても非常に難しい時期でしたが、Fさんは比較的好調な滑り出しを見せました。
悪い環境ながらも書類はそこそこの確率で通り、面接に進むことが出来たFさん。
面接では持ち前の人当たりの良さと地頭の良さを発揮し、高い評価を得ながら選考を進めていきました。
最終的にFさんは2社から内定を獲得。
しかしここに意外な伏兵がおりました。
ご家族からの猛烈な反対。
現職でも出来ることがあるのではないか、コンサルファームという厳しい環境にわざわざいかなくても、現職は安定性・条件面も申し分ないではないかetc……。
結局、Fさんご自身も「まだ現職で自らのキャリアの可能性を見出せるのではないか?」と思い直して、転職を思いとどまったのでした。
再び自問自答を繰り返して
一旦活動停止していたFさんですが、引き続き細々とメールのやりとりを続けていたところ、 改めてキャリアについて相談に乗って欲しい、という連絡が入りました。
2010年秋頃。お会いし直して話を聞いたところ、やはり業務については悶々としており、やや退屈と感じていたようです。
「大手の安定感よりも、アグレッシブな環境を選びたい」
Fさんは決意新たに改めて活動を行うのでした。
Fさんはご自身にとって「スキルを活かしつつチャレンジできるところ」という観点で、コンサルファームのほか、ベンチャーフェーズの企業等、幅を広げてアプライを開始しました。
途中、「転職しなければならない理由はあるのか」といった自問自答を繰り返します。
決して軽率に転職という判断をすることなく、じっくりと進めていき、見事にあるコンサルファームで内定を獲得しました。
迷いのない決断
一度はご家族の猛反対を受けたコンサルファームへの転職。
今回は大丈夫なのか、私は何度かFさんに確認しました。Fさんも今回は進めていくにあたって真摯に、ご自身の気持ちを家族にお話しされ、ご家族の了承も得ていたそうです。
「チャレンジングな環境に身を置きながら、クライアントにとってより良い提案ができるよう、 30代前半の大事な時期を過ごしたい」
Fさんの想いは揺るぎなく、決断に迷いは感じられませんでした。
キャリアの軸を見つけて
一見、Fさんの転職活動は、一度活動して、辞退して、改めて活動して、と遠回りを してきたようにも見えます。
しかしながらその活動を経てFさんは揺るぎなき自分のキャリアの軸を見つけることができたことでしょう。
もし最初の活動の時にそのまま内定を得た企業に入り、「思ったのと違った」事態が起きていたら、また安易に「転職活動を」などと考えたかも知れません。
しかし、悩んで悩んで悩み抜いたFさんが持ち得たキャリアの軸は今後そうそうぶれることなく、しっかりと軸足着けて歩まれることと思います。
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今回は、システムインテグレーターからコンサルティングファームへの転職事例についてご紹介しました。キャリアでお悩みの方は、ぜひアクシスコンサルティングにご相談ください。
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