【経営企画の転職事例】エージェントの「代行機能」を上手く利用し希望年収をゲット！

自ら希望企業に行けるのに？

Ａさんはお会いした瞬間から「オーラ」を感じる、優秀な方です。
恥ずかしい話、私以上に業界の動きについても詳しく、希望する企業もしっかりと定まっており、かつ、その企業の動向にも豊富な知見を有していましたので、一瞬で「すぐに内定が出る」と感じさせる方でした。

希望する企業には人脈もあり、ご自身自らの活動でも十分に希望企業にいけるだろうと思ってましたが、Ａさんは「最上さんのところで応募します」と即答。

敢えてエージェントを通す理由

エージェントの機能は大きくわけて下記３つの機能があると言われます。

情報収集機能：企業や業界動向情報、採用マーケットの情報、キャリアアドバイス
推薦機能：第三者的立場からの強い推薦により、主に書類選考の際にプラス評価を得られる
代行機能：面接日程調整をはじめとする、企業との諸調整の代行
※Ａさんの場合、情報収集を必要としていたわけでもないですし、そもそも書類が通るかどうかが微妙なんてこともあるはずなく、一瞬で書類通過する質感でした。

Ａさんが私に期待したのは「代行機能」です。
それも面接日程調整といったものではなく、ズバリ「年収交渉」が狙いでした。

「年収を上げたいんです。ターゲットは９００万以上。その辺の交渉は自分には無理なのでプロである最上さんにお任せしたいです」
分かりやすい依頼でした。

我々としても、Ａさんのオファー年収が高ければ、それに掛かるフィーも高くなるため、利害関係は一致しています。
「望むところ」ですね。

戦略的な応募

Ａさんが希望するのはＹ社。従って応募するのもＹ社のみのつもりでしたが、私は敢えてＡさんにもう一社応募するようお願いしました。

「Ａさん、Ｚ社も受けてください。年収交渉を有利に進めるためには、Ｚ社にとって競合となる存在があった方が良い」

敢えて戦略的に「当て馬」としてＺ社を受けていただきました（Ｚ社には申し訳ないのですが）。
もちろん、面接を受けていく中でＺ社に関心が向けば、それはそれでよし、です。
過去の実績から考えると、Ｚ社の方が年収は高く出す傾向があるため、そこが狙いでもありました。

面接はトントン拍子

Ａさんの年収交渉において、外せない前提条件として、Ａさん自身が「面接で高く評価されていること」があります。
これはＡさん自身の努力に他ならないわけですが、Ａさんはしっかりと期待に答えるパフォーマンスを出してくれました。

Ｙ社の面接を受けた後の企業からのフィードバックは、
「非常に優秀で、弊社の戦力として多いに期待できます。是非ご入社いただきたい」

この評価通り、面接はトントン拍子で進み、内定が具体的に見え始めました。
あとは我々の腕の見せ所。

エージェント上手く利用して希望年収をゲット！

内定が見え始めたフェーズより、企業側にはちらほらとジャブを打っておきました。

通常、企業はそうそう年収ＵＰ交渉を受け入れたりするわけではありません。
一旦出たオファーは８５０万。
現状より微妙にＵＰしていますが、９００万というターゲットを考えると、やや物足りない額です。

Ａさんとも握りました。「９００あれば他をすぐ断れそうですか？」
Ａさん、即答で「はい！」

再度、企業との調整。
「現在Ｚ社も進んでおり、恐らく１０００万のオファーとのこと。御社の方が志望度が高いため、１０００万までいかずとも良いのですが、９００ぐらいあれば気持ちを固められるそうです。他を断るとおっしゃってます」

企業はやや渋りましたが、とはいえ欲しい人材であることには変わりなく、交渉の末、元々の希望であった９００万という提示をいただきました。

自身で動くことの出来る方もいらっしゃいますが、Ａさんのような「エージェントの使い方」というのもありですね。
エージェントの機能をしっかり理解した上でうまく使いこなしたＡさん。
新天地でもきっとご活躍いただけることでしょう。

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