外資系コンサルティングファームとWeb系事業会社から内定を獲得、悩んだ末に出した答えとは?【大手ベンダーエンジニアの転職事例】

今回の記事では、大手外資系ベンダーにてプロジェクトリーダーとしてご活躍後、外資系コンサルティングファームへ転職された方の事例をご紹介します。

<プロフィール>
20代後半 男性:大手外資系ベンダー(年収600万円)⇒外資系コンサルティングファーム(年収700万円)

現職の外資系では、予想外に日系クライアントが多いものの、数少ない英語力を生かせるプロジェクトに多くアサイン

私がEさんとお会いしたのは昨年11月。Eさんは20代後半ですが、年齢以上に落ち着いた雰囲気を持っていて、雄弁に話すというより、言葉を慎重に選びながら淡々と話すタイプの方でした。

Eさんは、大学在学中に、英語力を学ぶためにアジア圏の大学に留学した経験を持ち、そこで学んだ英語力を生かすため、外資系の企業に入社しました。

しかし、実際入社してみると、お客さんが日系企業が多く、想像と反して、英語を使う機会がほとんど無いことに驚いたそうです。そんな中、Eさんは大学時代で学んだ英語力を評価されて、数少ない英語を必要とするプロジェクトに多く携わることが出来ているようでした。

上流工程から携わる仕事をしたいと思い、転職活動を開始

田畑:「会社全体として英語を使う機会があまり無い中、Eさんは英語を使うプロジェクトに携わることが出来てるんですね。」

Eさん:「はい。弊社は外資系なんですが、意外と英語が話せない社員が多くて、私にその役回りがやってきた感じです。」

田畑:「英語以外の観点で、プロジェクト自体のやりがいは如何ですか?」

Eさん:「プロジェクト自体も、入社半年後から、プロジェクトリーダーを任されるなど、やりがいを持ってやれてると思います。」

田畑:「新卒1年目からプロジェクトリーダーを任されていたんですか?」

Eさん:「はい。それも海外と絡むプロジェクトだったので、英語が出来る人物ということで私がアサインされました。そのプロジェクトで結果を出して、次からもプロジェクトリーダー的な役割を任されるようになりました。」

田畑:「すごいですね。マネジメント経験豊富ですね。逆に、技術力の面は如何ですか?」

Eさん:「新卒のころから上流工程やマネジメントに特化していたので、技術については浅く広くという感じです。手を動かして深いところまで、となるとそこまで自信はないです。」

田畑:「そうですか。ただ、誰しもが出来るわけではない上流工程に若くして携わっているのはすごいですね。ちなみに、今回、転職活動を始めようと思った理由はなんですか?」

Eさん:「現職では会社から期待されて、グローバルプロジェクトで要件定義からプロジェクトマネジメントまで、良いプロジェクトに携わることが出来ていると思います。そのため、人より早くに色々と経験していることもあり、今の会社でやれることは全てやれたかと考えています。これから先は、更に上流工程から携わる仕事をしたいと思い、転職活動を開始しました。」

田畑:「なるほど、分かりました。Eさんが考えている上流工程とは具体的に何ですか?」

Eさん:「例えば、RFPを書く前のお客さんの経営課題や業務課題を抽出して、解決案を提案して、実行していくとか、そういったところから携わりたいと考えています。」

田畑:「そうなると、コンサルティングファームをお考えですか?」

Eさん:「はい。戦略フェーズから携わることが出来るコンサルティングファームに関心があります。」

事業会社側で会社経営に近い立場で仕事が出来る、英語力を活かせるという観点から、Web系企業の選考も進める

私はEさんの希望にフィットしそうな戦略系や総合系のコンサルティングファームを10社ほど提案しました。

Eさん:「どれも面白そうですね。全て受けたい気持ちです。」

田畑:「私も全て受けて欲しいですけど、Eさんも現職なので全ては難しいですね(笑)。あと、コンサルティングファームではないですが、こういった求人もありますがどうですか?」

私は、今勢いがあるWeb(SNS)系企業の事業企画、経営企画などの求人を提案しました。事業会社側で会社経営に近い立場で仕事が出来る点、また急速にグローバルに進出しているため、加藤さんの上流工程の経験や、英語力を生かすことも出来ると思い提案しました。

Eさん:「へぇ、こういう求人もあるんですね。」

田畑:「Eさんはフェイスブックとかモバイルのゲームとかやりますか?」

Eさん:「いや、実はあまりやらないんですよ・・・。ただ、業界や会社としては以前から興味はあったんですよね。新しいサービスを提供したり、グローバルへの展開とか。」

田畑:「それでは、折角転職活動をするならコンサルティングファームという軸だけでなく、違う業界も織り交ぜながら活動してはどうですか?」

Eさん:「そうですね、検討してみます。」

転職活動を成功するポイントとしては、一つの軸でなく、二つ、三つの複数の軸を加えることが大切になります。自分のやりたいこと、夢を実現できる企業だけでなく、自分の経験・スキルを120%生かして成長ができる企業など。

Eさんの場合、戦略系のコンサルタントになりたいということでしたが、やはり純粋な戦略系コンサルティングファームは敷居も高く、そこだけを目指してしまうと、どうしても転職活動がうまくいかないケースがあります。

そこで私はEさんの経験・スキルが生かせそうな、総合系のコンサルティングファームやWeb系の企業を提案しました。

戦略系はNGも、次のキャリアを考えるきっかけに

その後、Eさんは検討の結果4社の書類応募を依頼してきました。

●戦略系コンサルティングファーム A社
●外資総合系コンサルティングファーム B社
●国内総合系コンサルティングファーム C社
●Web(SNS)系企業 D社

職務経歴書と志望動機書(戦略系コンサルティングファームは志望動機書が必要)をブラッシュアップして、各企業へエントリーをしました。若くしてリーダー経験豊富で英語力もあるため、書類選考はすんなりと全社通過しました。

田畑:「Eさん、書類選考は全て通過しました!おめでとうございます!」

Eさん:「ありがとうございます。こんなに順調に通過するものなんですね」

田畑:「これもEさんが優秀だからですよ!これからが勝負なのでがんばりましょう!」

Eさんは転職活動が初めてだったので、改めて私と面接対策を行ってから、面接に臨んでもらいました。まず総合系コンサルティングファームのB社、C社の面接を受けて、順調に一次面接通過しました。

各社からのEさんへの評価も高く、是非次回面接に来てほしいとのこと。

唯一コンサルティングファームでは無いWeb系企業のD社も受け、こちらも通過しました。

D社からもEさんのコミュニケーション能力、行動力、語学力を高く評価されました。

田畑:「Eさん、すごいですね。向う所敵無し、といった感じですね!」

Eさん:「ありがとうございます。自分自身の強みと想いを伝えた感じなんですが、うまくいってますね。」

最後に、戦略系コンサルティングファームのA社の面接を受けましたが、残念ながら、選考の結果はお見送りとなってしまいました。理由は、即戦力のコンサルタントとしては難しい、とのことでした。

田畑:「Eさん、A社は残念ながらお見送りとなってしまいました。」

Eさん:「そうですか・・。予想通りです。。ケーススタディに対してうまく回答することが出来ませんでした。」

戦略系のコンサルティングファームの面接はケーススタディが出されます。コンサルタント未経験者にとっては、今までの経験・スキルよりも、そのケーススタディをいかに対応できるか、地頭の良さを見せ付けられるか、が合否の鍵になります。

Eさんは残念ながらそのケーススタディに答えることが出来ず、お見送りとなってしまいました。

Eさん:「残念ではありましたが、すごく良い勉強になりました。世の中にはすごい人がいるというか。ゆくゆくはこういう会社で働く意味でも、次のキャリアを大切にしたいと改めて思いました。」

ファーム2社、Web系企業1社から内定を獲得

Eさんはすごく前向きで、失敗を次のチャンスにどう生かすべきかと考えられて、気持ちの切り替えも早い方でした。

どんな仕事でもEさんの様な性格の人は成功するタイプかと思いますが、転職活動でも例外ではありません。想定通り、Eさんは、残りの3社全てから内定が出ました。

田畑:「Eさん、3社から内定が出ましたね。ここまで計画通り進むのはすごいですよ。」

Eさん:「ありがとうございます。」

田畑:「外資総合系コンサルティングファーム B社、国内総合系コンサルティングファーム C社、Web(SNS)系企業 D社と、それぞれ特徴があると思いますが、Eさんのお気持ちは如何ですか?」

Eさん:「はい。どれも魅力的な企業だと思います。かなり悩みましたが、今回は外資総合系コンサルティングファームのB社に決めようと思います。」

田畑:「そうですか。B社に決めた理由は何ですか?」

Eさん:「B社はグローバル案件も多く、ITの上流だけでなく、ビジネス寄りな案件に携わることが出来る点に魅力を感じました。お会いした人達も、知性にあふれ、大人な会社だと感じました。Web系企業のD社も勢いがあり、とても魅力的で悩みました。話を聞くと、D社にはコンサルティングファームから転職してくる人も多いということなので、自分としてももっと外で力をつけてから、将来的にD社のような会社で働ければ、と思い、決断しました。」

田畑:「分かりました。Eさんのキャリアはこれから先も長いので、優秀な人材が集うB社で色々と経験すれば、人よりも何倍ものスピードで成長できると思います!是非、将来の目標に向かって頑張ってください!そして、数年後、改めて立ち止まってキャリアを見直してみるが良いかと思います。」

Eさん:「ありがとうございます!かなりチャレンジな転職かと思いますが、B社で精一杯がんばりたいと思います!」

その後、B社に入社したEさんと、数ヶ月後に食事をする機会がありました。

田畑:「Eさん、ご無沙汰してます。D社の環境はどうですか?」

Eさん:「いやー、とにかくみんな優秀で、仕事も難しく、かなり刺激的な毎日を送ってます。今までの人生で使ったことが無い脳の部分を刺激して使っている感じです(笑)。会社の風土として自由度も高いので、今日みたいに早く帰ることも出来ます。ただ、その分自己責任も大きいですが、すごくやりがいを持って仕事が出来てます。少し背伸びをしてチャレンジな転職をして良かったと思ってます。これから新しい目標に向かって頑張っていけそうです!」

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今回の記事では、大手外資系ベンダーにてプロジェクトリーダーとしてご活躍後、外資系コンサルティングファームへ転職された方の事例をご紹介しました。

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