SIerエンジニアの市場価値は何歳で変化する？【コンサルへの転職事例】

最初の面談は情報収集のため

先日、私が長くお付き合いをさせて頂いていた方が、国内大手のIT系のコンサルティング企業に入社が決まりました。この方のお名前はYさん。大学卒業後、一部上場の独立系SIerに入社後、金融業界、製造業界系、通信業界等など、色々な業界のシステム開発に携わってきました。

私がYさんにお会いしたのは、今から約6年前の2006年10月。6年前というと、私がアクシスコンサルティングに入社してまだ数ヶ月というキャリアコンサルタントとして駆け出しの頃だったので、見るもの聞くもの全てが新鮮で、刺激的なことばかりでした。

Yさんが私に相談をしに来た理由としては、「自分の知らない外の業界がどうなっているのか知りたい」からでした。

30代で変わるSIerエンジニアの市場価値

2006年当時、Yさんは今の会社に入社して約5年が経ち、色々なプロジェクトに携わり、システムエンジニアとして正に伸び盛りの時期でした。

Yさんは、今の仕事は面白いと感じていて、お客様からも期待を掛けられているのでやりがいを持って仕事が出来ているので、大きな不満は無い様子でした。それゆえ、今すぐ転職について考えているわけではないが、これから30代を迎えた際に、漠然と今のままで良いのか？ということを考えることがあり、転職マーケットの情報収集をしたかったため、私に話を聞きに来ました。

Yさんは、エンドユーザーが契約している大手のSIerの下で働いていました。いわゆる2次請けの立場として、プロジェクトには基本設計以降から携わっていました。

私はYさんに、今の立場で仕事をすることで、エンジニアとしての基礎を築くことが出来るので20代は問題無いことを伝えました。ただし30代になると、よりエンドユーザーに近い立場で仕事をするのと、しないとでは、自分の市場価値が全く変わってくることを伝えました。

提案力、顧客折衝力、業務知識、プロジェクトマネジメント力等など、30代以降に必要なスキルを身につけるには、そういった立場で仕事をする必要があるのです。Yさんは、私の話を聞くと顔色が変わり、転職に対して少し前向きに考えるようになりました。

リーマンショック、現職の忙しさに一旦停止した転職活動

しかし、Yさんはすぐには転職活動は始めませんでした。頭では少し理解しているものの、携わっているプロジェクトが切れ目無く超多忙であることと、新卒から入社して、築いてきた今のポジション、働きやすい環境を変えるリスクを考えていました。

そんな感じなので、応募書類を作成するのに1ヶ月、応募企業を選定するのに1ヶ月。転職マーケットのスピードは早いので、今日存在する求人が明日には無くなるのは日常茶飯事です。

Yさんがようやく1社応募をしようとしたところ、他候補者で入社が確定したため、求人クローズに。。。そんなのらりくらりの転職活動をして、あっという間に2年が経過したある日。Yさんは、自分が携わっているプロジェクトがひと段落したのを契機に、思い立ったように、転職活動に本腰を入れる！と決意し、転職活動を開始しました。

しかし、その矢先、世界の景気を揺るがすリーマンショックが起きてしまい、転職マーケットが縮小。。。転職活動をしたくても、応募する求人が無く、不完全燃焼な期間を過ごすことになってしまいました。

1年後、日本全体の暗く、辛い不景気がようやく終わり、景気が回復すると同じタイミングで、Yさんの仕事が急激に忙しくなり転職活動を一旦停止することに。。。

キャリアアップの転職は難しいという危機感から転職を決意、国内IT系コンサルティングファームへ

そんなことを繰り返しながら5年の歳月が過ぎた去年の11月に、転職活動を再開することになりました。理由はこの方自身が今年で年齢も34歳となり、これ以上転職を先延ばしにすると、キャリアアップの転職は難しいという危機感が募ったためでした。

Yさんは、以前と変わらず仕事が超多忙な中、今までに無く後戻りの無い決意で、本気で転職活動に取り組みました。そして・・・・、希望する国内大手のIT系のコンサルティング企業から内定を得ることが出来ました。

Yさんはその企業の内定とほぼ同じタイミングで結婚式を挙げました。まさに盆と正月がいっぺんにやってきたYさんの、幸せの絶頂を迎えた満面の笑みがとても印象的でした。

私としてもこの業界に足を踏み入れた当時にお付き合いしてた方を入社までフォローできたことが本当に嬉しかったです。人生の二つの大きな区切りを迎えたＹさん、長い長い転職活動でしたが、是非これから新しい環境で、奥様と一緒に頑張ってください。

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転職活動は、すぐに転職先が決まる人もいれば、Yさんのように、色々な要因で転職活動が長期化してしまう方もいます。転職活動をするのは自分自身です。

仕事やプライベートが大変だとしても、転職活動に本腰を入れて行なうんだ！という強い決意と行動力がある人ほど、良い転職が出来ています。なんとなーく転職活動している方は、時間とお金だけが費やされ、自分にとっても周りにとっても、あまり良い影響はありません。我々は、転職活動に全力を注げる環境作りのサポートもしてますので、キャリアアップで転職しようと真剣に考えている方は、是非ご相談下さい。