【青年海外協力隊から外資系コンサルファームへの転職事例】「培った粘り強さ」「熱意」でもぎ取った大手ファームの内定

青年海外協力隊の派遣期間を「離職期間」にしないためのご支援

私はJICA（国際協力機構）に友人がおり、適宜青年海外協力隊帰りの方のキャリア再構築について相談を受けておりますが、今回お会いしたAさんもその流れでご紹介いただいた方でした。

一般的に、中途採用においては青年海外協力隊として派遣されていた期間については、職務履歴としてはあまり評価されず、「2年間の離職期間」に近い扱いとなるため、そこからの再就職は相当に苦労することが多いです。が、非常に前向きで人間的に魅力あふれる方も多く、個人的にそうした方のキャリアを埋没させては「もったいない」と、この役を引き受けています。

再就職へ何点かの心構え

Aさんはお会いしてすぐに分かるぐらいに、頭の回転が速く、理解力の高い方で、非常に聡明な女性でした。それだけにこの方は何としても自分の能力をフルに発揮できる職場に行っていただかなければ、と強く感じました。最初にAさんには、

●青年海外協力隊帰りでの就職は思いの外苦労するであろうこと
●今回の就職に拘りを持ち過ぎず、次の次に繋がるキャリアかどうか、という観点である程度条件を緩めて柔軟に考えた方が良いということ
●エージェント経由の場合、採用に「エージェントFee」が発生する関係上、未経験者や離職期間の長い方は不利に働くケースがあるため、適宜ハローワークなど、複数の手段にて就職先を探すべきであること
●とはいえ、自社以外でのエントリーでも面接対策等はキチンと行うので、そこは頼っていただきたいこと

といった点をお伝えしました。

書類通過は五分五分も、面接では「まさかのNG」続き

かくてAさんの就職サポートが始まりました。青年海外協力隊に行く前のAさんはシステムインテグレーターでの汎用系のエンジニア。とはいえ、開発はあまり行わず、保守運用がメインということで、実はその辺も評価されづらいキャリアでした。

とはいえ、経歴上ピリッとしたものを感じるAさんのレジュメ。私からも「会えば必ず評価いただける」と強く企業にプッシュし、書類選考自体は五分五分の通過率、という感じでした。

面接に進みさえすればAさんのお人柄ゆえに、どうにかなるだろう、と思っていた私ですが、そう簡単なものではありませんでした。「面接不合格」が連発。Aさんのお人柄やポテンシャルは高く評価されているものの、やはり面接においてスキルを深掘りされると、そこはどうしても弱いAさん。やはり一筋縄ではいかないようです。

そんな中でもポテンシャルを評価され、人物面の高評価も相まってトントン拍子で進む企業もいくつかありました。しかし…高い評価を得て、正直これは内定が出るだろう、と思っていた企業でも、競合となる候補者で内定を出し、その方が受諾したということで不合格になってしまったり…。

まぁ、よくあることと言えばよくあることですが、とはいえ期待が大きかっただけに非常に残念なものです。こうした「まさかのNG」が何件か続いてしまい、改めて評価だけではなく、運とか縁とかそういった”何か”も影響大きいよな、と思った次第。

熱意を出して戦った結果、大手外資系コンサルティングファームの内定を獲得

そんな中、比較的大手のグローバルコンサルティングファームにて、やはり人物面評価が高く、面接が進んでいった企業がありました。正直、中途採用における難易度もそれなりに高く、なかなか内定までたどり着けない企業です。

企業側の評価としては「人物面は二重丸。ただ、経験がねぇ…」といういつも通りのもの。それでもAさんは諦めずに面接でぐいぐいと熱意を伝えました。

「新卒と同じ扱いでも何でもいいです。下働きも何でもします。すぐにキャッチアップして戦力になります！」

企業としても慈善事業ではないため、迷うところはあったと思いますが、最終的にはその熱意を買ってくれ、内定に至りました。

「いやぁ、正直戦力としての評価はないんだけどね…。完全ポテンシャルだよね。でも、熱意と、何かしてくれそうという期待値は高く評価しているので」

不利に働くはずの2年間の青年海外協力隊で培った粘り強さ、熱意を全面に出して戦ったAさんの就職活動は、想定通りに苦労しながらも、想定外に良いキャリアを積める企業にて内定を獲得するという、ハッピーエンドに終わりました。

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＜未経験からのコンサルティングファーム転職に関する記事＞

コンサルタントへ転職するための「志望動機書」の作り方【未経験～ファームtoファームまで】
https://www.axc.ne.jp/column/axis-column/2015/0713/264.html

未経験からのコンサル転職で失敗しない3つの方法 | ニーズを把握して内定確度を上げることが大切
https://www.axc.ne.jp/column/axis-column/consul/difficulty/0427/.html

【AXIS転職事例】単身トロントへ留学後、未経験からコンサルタントへ。日本の枠を飛び越えたからこそ気がつけたこととは？
https://www.axc.ne.jp/column/consultant-next-career/11.html

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今回は、青年海外協力隊にて2年派遣期間を挟み、外資系コンサルティングファームへ転職された女性の方の事例をご紹介しました。キャリアでお悩みの方は、ぜひアクシスコンサルティングにご相談ください。