コンサルタントの次のキャリアとして『事業会社』は本当に正解か?【マネージャークラスの転職事例】

Uさん:30代半ば 男性(既婚)

前職:大手外資系コンサルティングファーム(年収1,180万円)⇒現職:大手外資系コンサルティングファーム(年収1,300万円)

現実的に厳しい自動車業界への転職

Uさんは大学卒業後、外資系大手の総合コンサルティングファームに入社。以来10数年、マネージャーへと昇格し、順調にキャリアを築かれてきました。

初めてお会いしたとき、同業へ移る気は一切無く、事業会社、特に自動車関連業界への転職を希望されていました。

Uさんの強みは「自動車業界」向けの業務プロセスに関するコンサルティング。英語も堪能で、日本国内から海外進出されている自動車メーカーのSCM領域における改革や業務の標準化に向けた設計手法開発など様々なプロジェクトに取り組まれていました。

「今まで培ってきたコンサルティング経験を今後は当事者として生かせるポジションに就きたい」それがUさんの転職動機でした。

しかし、現実的には自動車関連業界への転職はとても厳しいものです。そもそも業界的に中途採用を積極的に実施する企業が少なく、コンサルタントが希望する「企画」や「マーケティング」ともなると、プロパー社員の中でも選ばれた社員が就けるポジション。

そこへ30代半ばのコンサルタントが中途で入社するというのは現実的ではありません。

待遇面においてもダウン提示は覚悟せねばならず、ポジションの希少性や条件面等、全てのバランスにおいて厳しい戦いとなることを伝えました。

「やはりそうですか・・・。なかなか厳しいとは聞いてましたが、実際にハードルが高そうですね。」

少し落胆したUさん。その日は他の案件を提案することもなく面談を終了しました。

メーカーで働くこととコンサルタントの違い

Uさんとお会いしてから3ヶ月後、Uさんから私の携帯電話に連絡が入りました。

「今日、会えませんか?ちょっと相談したいことがありまして。」

連絡を受けてから数時間後、初めて話をした喫茶店で再度Uさんにお会いしました。

Uさんの話を聞くと、Uさんが所属しているユニットの業績が芳しくなく、同業も含めて、本格的に転職しようと思いはじめまた、とのこと。ただ、本命はあくまで事業会社であり、同業への転職意思は低いままでした。

そこで私は某大手ファームが製造業、特に自動車関連のプロジェクトを多く抱えマネージャー職を積極的に採用されていることをUさんに伝えました。

同ファームの自動車関連プロジェクトにアサインされている多くのメンバーが自動車メーカー出身者であり、実際に自動車メーカーで働くこととコンサルタントとして働くことの違いが分かることも提案しました。

自分には何が向いているかを再認識する

Uさんに提案したファームのパートナーへUさんのレジュメを見せたところ、経歴にとても興味を持たれました。

Uさんが同業への転職意思が低いことをお伝えし、まずは面接ではなく情報交換を目的とした「面談」の設定を快諾いただきました。初めての面談を終えたUさん。終了後すぐに私の携帯電話へ連絡をくれました。

「いやぁ、正直びっくりしました。自分の所属するファームのプロジェクトと比べて、 規模も大きく、テーマも魅力的。また、今日お会いしたパートナーのSさんがとても素敵な方で終始、話に引き込まれていました。

Sさんが自動車メーカー出身ということもあって、かなり突っ込んだ質問をしたのですが、全く嫌な顔せず、全て正直に話をしてもらえました。

結果、自分はコンサルタントの方が向いていることに気づきました。いかに自分が井の中の蛙だったかを痛感しました。是非、このまま話を進めてください。」

生涯いちコンサルタントとして磨きをかけることを決意

結局、自動車メーカーや他ファームを受けることなく、上記の1社のみ選考を進めたUさん。

2度の面接も難なくクリアして、スムーズに内定へ至りました。内定通知書を手にされたUさん。しみじみとこう語ってくれました。

「コンサルを長く経験していると『いつかは事業会社へ転職』というのがいつの間にか体にしみついていました。でも、今回の面接を通じて、『コンサルタントって面白い仕事だな』って再認識しました。私、生涯いちコンサルタントとしてますます磨きをかけます。」

とても穏やかにそう語ってくださったUさん、いつまでもプロフェッショナルとして活躍されることを期待しています!

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今回の記事では、一旦事業会社へのエグジットを検討も、コンサルティングファームの魅力を再認識し、ファーム内転職をされた方の事例についてご紹介しました。

ワークライフバランスなど以前事業会社へのエグジット理由としてよくお聞きした要因は、コンサルティングファーム内の転職で解決できるケースが増えているでしょうか。ファームの投資先子会社でCxOとしての経験を積まれる方も中にはいらっしゃいます。

コンサルティングファームの形態も大きく変化しているため、エグジットをお考えの際は、一度現在のマーケットや他社情報を入手してから再度ご検討されることをおすすめいたします。

<コンサルタントのキャリアに関するコラム>

「ファームtoファーム転職」で解決できる問題、できない問題

「”当事者”として関わりたい」ポストコンサル転職時・入社後の注意点

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