今回の記事では、20代後半で大手SIerのエンジニアとしてご活躍後、国内系ビジネスコンサルティングファームへ転職された方の事例をご紹介します。
<プロフィール>
20代後半 男性:大手SIer(年収480万円)⇒国内系ビジネスコンサルティングファーム(年収550万円)
大手SIerエンジニアとしてキャリアをスタート、2年目にはPLに抜擢。転職理由は「根本的な課題を解決したい」
私がNさんとお会いしたのは昨年の12月。Nさんは、20代後半とは思えない程、貫禄のある風格と落ち着いた雰囲気を持たれた方でした。話を伺っても、非常にハキハキしたテンポの良い口調で、相手が聞きやすい話をすることが出来る方でした。
Nさんは、大学卒業後、大手SIerに入社し、エンジニアとしてのキャリアをスタート。主に証券会社向けのシステムの運用・保守に携わり、入社2年目でプロジェクトリーダーを任されていました。
私:
「現職では若くしてリーダーを任されていたのですね?」
Nさん:
「そうですね。証券会社のお客様向けに導入したプロジェクトの大きな障害が発生した際に、迅速なトラブル対応をしたことを評価してもらえたのがきっかけで、とんとん拍子でリーダーを任されるようになりました。」
私:
「すごいですね!新卒2年目で同じような立場の方はいらしたのですか?」
Nさん:
「いや、たぶんいないと思います。入ったプロジェクトのおかげ、というのもありますね。」
私:
「いやいや、運だけでなく、Nさんの努力と実力があったからこそではないでしょうか?」
Nさん:
「そう言って頂けると嬉しいのですが、本当に厳しいプロジェクトでして。通常は月に1、2件位しかない障害が、月に40件位発生するプロジェクトのトラブル対応をしなければいけなかったので・・・。」
私:
「月に40件ですか!?それは大変ですね。。。休む暇も無かったのではないでしょうか?」
Nさん:
「その通りです。携帯電話は常に持ち歩き、四六時中携帯が鳴ったら対応をしている状況でした。おかげでタフネスさや、トラブル対応の解決スキルなどがかなり身についたと思っています。」
私:
「なるほど、わかりました。今回、そのような重要な立場で活躍されている中、ご転職を考えられている理由を教えてもらえますか?」
Nさん:
「はい。今の立場で、プロジェクトリーダーとして良い経験を積ませてもらってると思っています。しかし、いまのようなシステムのトラブルになる前の段階の、根本的な部分からお客様の課題を解決するような仕事がしたいと考えるようになり、転職活動を始めました。」
私:
「お客様の課題を解決する仕事というと、コンサルタントのような仕事ですか?」
Nさん:
「はい。コンサルタントとして、お客様の経営層と話をしながら、戦略を描いて、実行支援するところまでを出来る会社で働ければベストと考えています。」
私:
「なるほど、分かりました。因みに現在の転職活動状況はいかがですか?」
Nさん:
「はい、実は既に数社面接が進んでいまして、2次面接結果待ちの企業も1社あります。」
私:
「承知しました。受けている企業への志望度は如何ですか?」
Nさん:
「そうですね、2次面接の結果待ちの企業は、業務系のコンサルティングの仕事と、IT系のエンジニア寄りの仕事を半分半分位携わるようなので、ベストではないですが、ベターという感じで、他に良い企業が無ければ、入社しても良いかとは思っています。」
国内系のビジネスコンサルティングファーム1社に厳選して選考を進める
Nさんは既にコンサルティング会社を数社受けており、2次面接が終了している企業もありました。その企業はNさんの希望を半分くらいは満たしており、他の企業との兼ね合いで、内定を貰えれば入社しても良いと考えていました。
私は、他社の選考スピードや、Nさんの年齢、経験と、希望する職種から、1社(A社)を限定して提案をして進めることにしました。A社は、国内系のビジネスコンサルティングファームで、企業の戦略立案から実行支援までをテーマとした事業を展開していて、20代のコンサルタント未経験のポテンシャルのある方の採用もしていたので、Nさんの希望にマッチしていると思い、提案しました。
書類応募後、早速書類選考が通過し、1次面接を受けられたNさんから電話が掛かってきました。
Nさん:
「本日A社の面接に行ってきました。」
私:
「お疲れ様でした。ご面接の内容や先方へのご印象は如何でしたか?」
Nさん:
「いやー、かなりモチベーションがあがりました。面接担当者の方もかなり優秀で、仕事内容もまさに自分がやりたい仕事とマッチしていると感じました。・・・ただ、ケーススタディが出題されて、ロジックを立てて話しをすることが出来なかったので、たぶん難しい結果になると思います・・・。」
私:
「わかりました。先方からの選考結果も確認次第、連絡しますね。」
Nさんの心配をよそに、1次面接の翌日に、面接通過の連絡が届きました。
A社からのNさんへの評価としては、人物面評価が素晴らしく高く、物事を伝える能力、物怖じしない態度、情熱面が評価されていました。物事を構造的に捉える力や、論理性にはやや欠けるものの、その点は入社後育てれば補えると判断して、面接通過となりました。
私はNさんに先方からのフィードバックを伝え、次回の面接でも自分の良さを全面に出すようにしてもらいました。
Nさん:
「1次面接通過の連絡ありがとうございます。先方からのフィードバックを謙虚に受け止めて次回面接もがんばります!」
パワーポイント未経験でプレゼンテーション面接に挑む
次回は最終面接となり、内容としては、社長、役員に対してのプレゼンテーション面接でした。プレゼンテーションの資料もNさん自身が作成しなくてはなりませんでした。
Nさん:
「次回はプレゼン面接ですか・・・。社内向けのプレゼンの経験はあるのですが、社外の方に対してのプレゼン経験は無いんですよね・・。パワーポイントを使ったことも無くて・・。」
最終面接の課題の前に、普段は物怖じしないNさんが珍しく弱気になっていました。
私:
「先方からのNさんへの評価は高いのでもっと自信を持ってください!プレゼン資料が出来たらレビューしますので、頑張りましょう!」
幸いなことに、最終面接まで約1週間の時間があった為、準備する時間は沢山ありました。本番の面接の前に、場慣れしてもらうため、私とレビューを行うことにしました。
レビュー当日・・・
Nさん:
「かくかくしかじか。・・・以上です。」
私:
「お疲れ様でした。人前で話してみてどうでしたか?」
Nさん:
「いやー、全然だめでした。緊張して早口になり、時間もかなり掛かってしまいました。。」
私:
「最初のプレゼンにしては良かったと思いますよ。ただ、仰る通りで話すボリュームが多いので、早口になっているのと、1枚のプレゼン資料で何を伝えたいかをもっと絞った方が相手にアピールしやすいかもしれないですね。」
Nさん:
「わかりました!今日中に修正するのでまた明日お時間いただけますか?」
私:
「はい、明日も同じ時間にやりましょう!」
翌日行ったレビューでは、プレゼン資料もプレゼンも、かなり改善されていました。念には念をで更に面接の前日にもレビューを行いました。
私:
「最初から比べるとかなり見違えるような内容になってると思います。かなり努力をされた成果が伝わってきました。是非、自信を持って明日の面接に臨んで下さい!」
Nさん:
「ありがとうございます!この1週間このプレゼンのことだけを考えてきました。やり切った感はあるので、自信を持って面接に臨んできます!」
面接前のレビューが成功のカギ
そして、翌日最終面接を終えたNさんから電話がかかってきました。
Nさん:
「先ほど、無事面接が終了しました。」
私:
「お疲れ様でした。如何でしたか??」
Nさん:
「レビューのおかげで、全く緊張せずにプレゼンをすることが出来ました!話すスピードも抑えて、話すことが出来たのでは無いかと思います!」
私:
「それはよかったですね!全てを出し切れたようですね!後は吉報を待ちましょう!」
そして、翌日A社より連絡があり、、、、見事、内定となりました!
私:
「Nさん、おめでとうございます!内定がでました!」
Nさん:
「本当ですか!!ありがとうございます!やったぁ!」
電話の向こうで喜びの雄叫びをあげているNさんに感情移入して私も叫びたくなる程嬉しくなりました。そして、A社から正式な採用条件が提示されました。提示された年収面も現職の年収を上回る魅力的な内容であった為、NさんはA社への入社を決意されました。
私:
「Nさん、本当におめでとうございます。ただ、入社してからが本当の勝負ですので、今の気持ちを忘れずに頑張ってください!」
Nさん:
「はい、わかりました!初心を忘れず、頑張っていきます!」
その後、NさんはA社に入社されてすぐに現場に配属されて、コンサルタントのいろはを学んでいます。A社の人事担当の話では、Nさんは、持ち前の元気の良さを全面に出して、プロジェクトチームに活気と明るさを与えているそうです。Nさん、これからもアグレッシブに頑張ってください!!
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今回の記事では、20代後半で大手SIerのエンジニアとしてご活躍後、国内系ビジネスコンサルティングファームへ転職された方の事例をご紹介しました。
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