今回の記事では、会計系パッケージソフトの導入コンサルとして活躍後、大手外資系コンサルファームへ転職された方の事例をご紹介します。
<プロフィール>
30代 男性:中堅コンサルティングファーム/コンサルタント(年収600万円)⇒大手外資系コンサルティングファーム/コンサルタント(年収750万円)
会計系パッケージソフトの導入経験は豊富も、複数社から見送りの判断
Dさんはとある中堅コンサルティングファームに在籍する30歳のコンサルタントです。
会計系のパッケージ導入経験が豊富であり、管理会計、財務会計の知識が豊富。お人柄も良く、受け答えも明瞭で、第一印象から「この方はすぐにサポートできそうだ」と感じさせる方でした。
が、お会いした際には既に複数社のコンサルを受けられており、芳しくない結果に終わっていました。
ニッチなパッケージゆえの苦戦
Dさんは会計系のERPパッケージ導入に強みを持っていましたが、残念ながら、シェアの高いパッケージではなく、ややニッチなものでした。
ERPの経験者で最も採用ニーズの高いのはやはりSAP。会計領域であれば、SAPのFIモジュールやCOモジュールであれば、恐らくDさんの転職活動はスムーズに進んだものと思われます。
しかしながら、Dさんのせいではないものの、結果的にDさんが経験してきたのはあまり有名とは言えないパッケージだったため、これがDさんを苦しめていたのです。
聞けば、そもそも書類が通らないケースも多いとか。Dさんの書類は、パッケージの導入経験を前面に出したもので、それゆえ、ニッチなパッケージというのが足を引っ張っている様子でした。
私「Dさん、残念ながらご経験のパッケージは市場からのニーズがそう高くはないのが現状です。パッケージ導入の経験というよりは、思い切ってパッケージの名はほとんど出さずに会計系の知見を中心に書いてみては?」
パッケージはともあれ、Dさんが会計知識を持っているのは明らか。となればアピールすべきはパッケージではなく、会計知識の方です。
面接の勝負どころは「会計知識」
どうにか面接というフィールドに立てるようになったDさんですが、それでもやはり苦戦を強いられてました。面接の中で、どうしてもパッケージそのものの話になってしまい、パッケージを軸とした展開になり、そうなるとそのまま面接でのストーリーを自分で作ることが出来ず、見送られてしまうとか。
さすがに面接ではごまかしはききません。極力パッケージの話にならないように、会計知識にスポットをあてて勝負しなければならないわけです。
私とDさんで面接の場をどう進めるか、改めて作戦会議をしました。
面接官の興味を会計に誘導するよう対策
面接は概ね職務経歴の説明から入ります。経歴をよどみなく話すことも大事ですが、ここでいかにその後の質問を自分の「聞いて欲しい領域」に誘導するかが職務経歴を語るポイント。
Dさんには徹底的にそのポイントに従い、職務経歴の説明方法についてアドバイスしました。Dさんも真剣に話し方をメモしながら、何度も繰り返し練習しました。
内定の決め手は「テクニック」ではなく「本気の姿勢」
企業研究も、志望動機も、そして職務経歴も準備万端で臨んだ面接は、トントン拍子で進みました。結果、うまく志望度の高いコンサルファームから内定をゲット。ニッチなパッケージという軸での評価から、会計軸の評価に移したことが功を奏した…と思っていましたが、企業側からのフィードバックは予想とは違いました。
「正直、パッケージの違いは否めないのですが、Dさんの真摯な態度、しっかりと調べて、キチンと自分の言葉で語っている姿勢に魅力を感じました。ここまで真面目に取り組める方なら、パッケージの違いもキャッチアップ可能だと思います。会計知識は申し分ないですしね」
結果的にDさん、小手先のテクニックというよりは、本気で準備してぶつかったことが内定のポイントになっていたのでした。
担当キャリアコンサルタントから一言
多くの方に面接のアドバイスをしていると、Dさんのような事例でハッと気づかされることがあります。私が教えられるのはあくまでセオリーであったり、ちょっとしたテクニック。でも、当然のことながら面接はテクニックだけでクリアできるほど甘くはありません。どこまで本気でぶつかれるか、というのも非常に重要な要素なんですね。
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今回の記事では、会計系パッケージソフトの導入コンサルとして活躍後、大手外資系コンサルファームへ転職された方の事例をご紹介しました。
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