今回のコラムでは、30歳を前に、更に成長出来る環境へステップアップするためにベンダーからベンチャーへ転職された方の事例をご紹介します。
プロフィール
29歳男性
大手基幹系システムパッケージベンダー(年収650万円)→ベンチャー系ITエンジニア(年収700万円)
30歳を前に、更に成長できる環境へ
Bさんとは昨年12月24日、クリスマスイブにお会いしました。Bさんは29歳で、新卒で日系大手の基幹系システムパッケージベンダーに就職されました。
新人の1年目から現在に至るまでの約7年間、その企業の主力製品である基幹系システムの製品開発エンジニアとして従事されていました。
Bさんは、自宅でもサーバーを何台も構築するなど、非常に技術好きで、在籍している会社では、Bさん以上に高い技術力を持った社員がおらず、周囲から重宝される存在でした。
私:『Bさんは高い技術力をお持ちで、現職では非常に重要なポジションで仕事をしているようですね。』
Bさん:『どうでしょうか。確かに私ほど技術オタクと言っては何ですが、技術に関心がある社員が少ないだけだと思いますけどね。確かにシステム障害が起きた際に技術的な面でどうにもならない場合は必ず私に仕事が回ってきますね。(笑)』
私:『他の社員には無いスキルを持たれていることは素晴らしいことですよ。是非、自信を持って頂きたいですし、今後のキャリアでも誰にも負けない武器として更に磨きを掛けてください。』
Bさん:『ありがとうございます。自分自身としても技術に触れている時はすごく楽しいので、今後も磨いて行きたいと思っています。』
私:『そういった意味で、現職で重宝されるポジションにいながら、今回転職活動をしようと思ったきっかけはなんですか?』
Bさん:『はい。現職では、十分に自分の好きな技術に触れて、会社やお客様に貢献出来ているので充実はしていると思います。ただ、入社して7年が経過して、自社の基幹系システムの製品だけに携わっていることに閉塞感を感じ始めたのがきっかけです。』
私:『自社以外のシステムや製品に携わって行きたいということですか?』
Bさん:『そうですね。自社の製品は多くのマーケットシェアを占めており、システムの質も高いと思います。ただ、自分としては、自社製品に対してはやり切った感がありまして、今年30歳を前に、更に成長出来る環境へステップアップしたいという思いが強くなってきました。』
私:『なるほど、分かりました。因みに次のキャリアで携わりたい業界や
職種はありますか?』
Bさん:『一点拘るとしたら技術力を活かして更に高められる会社が良いと思います。それ以外は、特に可能性を絞りたくは無いので、幅広い業界、職種を見てみたいと思います。』
謙虚さは一切捨てて、面接に臨む
私はBさんのこれまでのご経験や、高い技術力を活かして更に高められる
企業というキーワードで、3つのカテゴリーの提案をしました。
・A社:外資系大手ソフトウェアベンダーの製品開発エンジニア
・B社:システムインテグレーターのプロジェクトマネージャ
・C社:ベンチャー系IT企業のシステムエンジニア
3社共に順調に書類選考が通過し、各社の面接の前に再度Bさんと
お会いして面接対策の打ち合わせをしました。
Bさん:『どの企業様も非常に特徴があり、魅力的に感じます。自分なんかが通用するのか心配になりますね。。。』
私:『Bさんは転職活動が初めてなので、心配になる気持ちも分かります。転職活動では、自分の強みを自分自身の言葉で積極的にアピールしないと内定を勝ち取ることが出来ません。極端な話、謙虚さは一切捨てて、面接に臨んで下さい。』
Bさんは非常に謙虚で、人当たりの良い方でした。周囲から頼まれたことには必ずYesと答えて仕事を受けてしまう様なやさしい性格の方でした。
お人柄は素晴らしいのですが、少し自分をアピールするのが苦手な方でした。転職活動では自分の強みを明確にアピールしなければ内定を得ることは難しいです。
私はBさんの経験と強みを一緒になって棚卸しをして、客観的な視点でこれはBさん固有の強みではないか?という
アドバイスをしました。Bさんもご自身では気づいていなかった強みを発見して頂けたようで、面接までに自分の強みをアピール出来る様に準備をするとお約束頂きました。
「やはり自分は井の中の蛙だった」
3社の面接を受けた結果、A社は技術力不足、B社はコミュニケーション不足でお見送りとなってしまいました。C社に関しては、Bさんの技術力と、技術への探究心の高さを評価され、内定を獲得することが出来ました。
私:『Bさん、おめでとうございます!C社から内定が出ました。』
Bさん:『本当ですか?ありがとうございます!本当に嬉しいです。』
私:『3社共に内定が出れば良かったのですが、C社も十分にBさんの希望を満たせる会社様だと思いますよ。』
Bさん:『そうですね。今回色々な企業の面接を受けてみて思ったのは、やはり自分は井の中の蛙だったということです。自分で自信を持っていた技術力は未だ足りないんだ、ということや、技術力以外にもヒアリングスキルやコミュニケーションスキルも大切なんだ、ということを認識できたのは本当に収穫でした。』
私:『そうですね。これからビジネスマンとしての幅を広げる意味で、今回の転職活動で本当に良い経験が積めましたね。』
Bさん:『はい。ありがとうございます。C社はまだ小さい企業ですが、少数精鋭で非常にスキルの高い社員が集まっていますので、一日でも早く貢献出来るよう努力して行きたいと思います!』
その後、C社に入社したBさんは、入社後初めで携わったプロジェクトで成果を出され、二つ目のプロジェクトではリーダーとして参画されているとのことでした。
Bさん、これからも高い成長意欲を持って頑張ってください!
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今回のコラムでは、30歳を前に、更に成長出来る環境へステップアップするためにベンダーからベンチャーへ転職された方の事例をご紹介しました。
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