【転職事例】「内定辞退(現職残留)」した後、「再び同社の内定獲得」できた理由

今回のコラムでは、内定辞退(現職残留)した後、「再び同社の内定獲得」した転職事例についてご紹介します。

【転職者のプロフィール(転職前後の企業、年収など)】

42歳 男性/既婚
(転職前)金融機関向けのITコンサルタント:年収1,100万円
(転職後)リスク管理監査法人(リスクアドバイザリー):年収1,150万

【目次】

  1. 42歳、「ラストチャンス」という思いから転職を決意
  2. 情報金融工学の経験・スキルを評価され、数社から内定を獲得
  3. 「希望するポジションへの異動」をオファーされ、家族と相談した結果、現職残留を決断
  4. 2か月後、異動は叶ったものの「裁量権が狭くなった」為に残留を後悔、再び転職を決意
  5. 再選考・再面接を先方へ依頼、再び面談の機会を頂く
  6. 状況と熱意を伝えたことで、再面接の結果、内定辞退後にもかかわらず無事に再度内定を獲得

42歳、「ラストチャンス」という思いから転職を決意

Cさんとお会いしたのは昨年の6月でした。

Cさんは42歳で、新卒で外資大手のコンサルティングファームに入社し、金融系のITコンサルタントを経験後、現在の日系都市銀行のリスク管理部門に転職して、システム企画やリスク管理、商品企画など情報金融工学を中心に経験を積まれてきました。

Cさん:

『これまでの経験、知見を活かして、より多くの企業へ貢献していきたい思いが強くなりました。

現在42歳という年齢から、転職するのはラストチャンスだと思い、転職活動を開始しました。また転職活動を通じて、自分の市場価値も確認したいと思います。』

私:

『なるほど、わかりました。因みに、現在の転職市場は非常に活況を呈しています。

企業側は専門性の高いミドル以上クラスの方を必要とされていますので、42歳のご年齢が最後のチャンス、というわけでもありませんよ。まだまだこれから大きくキャリアを伸ばしていける年代だと思います。』

Cさん:

『そうなんですね。少し自信がつきました。今後の希望としましては、金融機関向けのコンサルティングやアドバイザリーとしてキャリアを伸ばしていきたいと考えています。』

情報金融工学の経験・スキルを評価され、数社から内定を獲得

私はCさんにコンサルティングファームや大手監査法人の金融リスクコンサルの案件を提案しました。Cさんの情報金融工学の経験・スキルは各企業の評価も高く、他社エージェント経由の企業も含め複数社から内定が出ました。

内定企業の内、Cさんは、面接でお会いした方々の人柄や、社風、仕事内容などを総合的に考えた上で、大手監査法人A社の金融リスクアドバイザリーのポジションを第一志望と考えていました。

私:

『Cさん、おめでとうございます。志望度の高い大手監査法人A社からも無事内定が出ました!年収も現年収よりも少し上積みの金額が提示されていますよ。』

Cさん:

『ありがとうございます!自分自身を評価してくれる企業があり、非常に嬉しいです。家族とも相談した上で、回答したいと思います。』

「希望するポジションへの異動」をオファーされ、家族と相談した結果、現職残留を決断

・・・・そして数日後、Cさんより連絡がありました。結論から言えば、内定の辞退に関する電話でした。

Cさん:

『家族とも相談をしたのですが、、、今回は大手監査法人A社含めてすべての内定を辞退したいと思います。』

私:

『そうですか。どういった理由でご辞退を決断されたのでしょうか?』

Cさん:

『はい。順番が逆なのですが、先に現職の上司に退職の意志を少し示したところ、希望するポジションへの異動を検討すると言われました。

そのポジションの仕事は裁量権も広く、自分にとって非常に魅力に感じるものでして、家族とも相談をした結果、今回は現職へ留まることに致しました。』

私:

『わかりました。ご家族とも相談をした結果ということでしたら、後悔は無いですね。各企業にはご辞退の旨伝えさせて頂きます。

Cさん、是非これからも現職で頑張ってください。』

Cさんは、現職からの新しいポジションのオファーという理由により、内定承諾後に残留を決定されました。

※現職残留を決めた場合、言いにくいとは思いますが、可能な限り迅速にエージェントに連絡をお願いします。辞退する権利は認められていますので、エージェントに遠慮せず、自由に決断して問題ありません。ただ、企業側としては早く入社か否かの意思を知りたがっている為、決断したらすぐにエージェントへ電話を入れるのがベストです。

2か月後、異動は叶ったものの「裁量権が狭くなった」為に残留を後悔、再び転職を決意

・・・・内定辞退から2か月後のタイミングで、Cさんから私へ「ご相談したいことがある」とのメールが届き、お会いすることになりました。

Cさん:

『ご無沙汰しております。その節は大変お世話になりました。』

私:

『ご無沙汰しております。お元気でしたか?この度はどうされましたか?』

Cさん:

『言いづらい話ではあるのですが、もう一度転職活動をしようと考えています。

と言いますのも、その後現職で新しいポジションへ異動になったものの、業務内容は裁量権もあまりなく、むしろ以前よりもキャリアダウンしてしまっている感じです。こんなことであれば、あの時転職をしておけば良かったです。』

私:

『そうなんですか。大変でしたね。今回の転職の本気度は如何でしょうか?』

Cさん:

『今回はもう現職残留は考えておらず、必ず転職したいと考えています。』

私:

『わかりました。是非ご支援させて頂きたいと思います。因みに、前回ご辞退された大手監査法人A社に対してのお気持ちは如何ですか?』

Cさん:

『勿論あります。前回辞退をして以降、毎日あの時の決断を後悔しておりました。』

私:

『Cさんが本気でA社への転職を考えているということでしたら、先方へ打診してみますが如何ですか?』

Cさん:

『チャンスを頂けるのであれば、是非受けさせてください!』

Cさんの真剣な眼差しから、辞退をしたA社への熱い気持ちが伝わってきました。

再選考・再面接を先方へ依頼、再び面談の機会を頂く

私はA社の担当者へ事情を伝え、再選考・再面接の機会を依頼しました。先方からは、再度Cさんとお会いして、現在の状況とお気持ちを直接確認したいとのことでした。

このように、内定辞退・再面談の設定など、企業に対して直接依頼しにくいことも叶えられるのが「エージェント経由で転職を進める長所」でしょうか。

内定辞退に関しても様々な方法がありますが、一方的に内定辞退を企業サイドに押し付けるのではなく、Cさんのキャリア観や状況を正確に把握した上で、伝えることでこのような展開に結び付いたかと思います。

またCさんの場合は複数社の内定を辞退されましたが、各企業とそれぞれ交渉するのはなかなかの労力が必要です。このような労力が省けるのもメリットでしょうか。

即日、私はCさんとA社との面談日を設定しました。

状況と熱意を伝えたことで、再面接の結果、内定辞退後にもかかわらず無事に再度内定を獲得

一中間前の面接の結果が私のところに届きました。A社の担当者より、C様のこれまでの状況とA社への思いを良く理解出来たとのことで、改めてCさんへ内定を出して頂けることになりました。条件も前回と同条件を頂けました。

私:

『Cさん、おめでとうございます。無事内定が出ましたよ!』

Cさん:

『ありがとうございます!非常に嬉しいです。今後は確実にA社へ行きますのでご安心下さい。現職にも毅然とした態度で退職の旨を伝えます!』

Cさんの現職の退職活動は順調に進み、無事退職して、A社に入社することが出来ました。

現在CさんはA社で自分の希望していた仕事に携わっています。Cさん、これからも転職時の熱い気持ちを持ち続けて頑張ってください!

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今回の記事では、「内定辞退した会社に転職した事例」をお届けしました。

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