NTTデータというと、言わずとしれた日本を代表する大手SIer。
案件は当然一次請け中心で、SEの多くは若いうちから協力会社の管理など、リーダー経験を多く積み、やがてプロジェクトマネージャーとして案件をまわしていくようになります。
ではNTTデータのプロマネはどんなタイプの人が多いのか。ここで面白い調査結果があります。
2006年に「システム開発を担当するPMがプロジェクトを成功裡に導くために有効な資質とは何か」を分析するために、自社で結果を出してきた58名のトップPMへのヒアリング、資質調査を行い、NTTデータにおけるシステム開発プロジェクトのPMに必要な資質パターンを検証したそうです。
資質調査はGallup社の提供するstrengths finderという才能測定ツールを用いていますが、これは人の資質は34種類に大別されるとし、その強弱(順位)によって当人の個性が構成される、というもの。
つまり34の資質に1~34までの順番をつけ、その傾向を確かめるのですが、特にその上位5位までの資質については当人の「強み」とされ、終生変わることがないとしています。
34の資質とは、「コミュニケーション,包含,責任感,共感性,個別化,調和性,親密性,指令性,最上志向,競争性,ポジティブ,成長促進,社交性,達成欲,信念,回復志向,活発性,規律性,自己確信,適応性,目標志向,自我,分析思考,慎重さ,収集心,アレンジ,公平性,内省,運命思考,未来志向,学習欲,原点思考,着想,戦略性」です。
NTTデータで活躍するPMの資質調査傾向を調べたところ、上位5の資質としては、
1位 分析志向
2位 最上志向
3位 調和性
4位 自我
5位 戦略性・親密性(同値)
ということがわかり、下位5の資質としては
1位 未来志向
2位 指令性
3位 信念
4位 規律性
5位 ポジティブ
だったようです。
つまり、NTTデータで活躍するPMとして、以下のような人物像が浮かび上がってきます。
「物事の問題点についてよく考え、その問題がなぜ起ったのかについてとことんよく考える。そして、自身で設定した目標に向かって物事を進めていく事を得意としている。
反面、規則等に縛られるのは好まず、意外に慎重さに欠けるところがあるという面がある。また、他人の成長を見守るよりも、自身の自我を満足させる事に注目がいきがちである。」
同質の人間ばかり集めても会社としての成長は見込めませんが、少なくとも現時点で上記のような資質を持った方はNTTデータのPMとしてフィットしやすい傾向にある、ということですね。
【参考文献】吉田憲正『社会プロジェクトにおけるプロジェクト・マネージャーの役割について一考察』,2009,プロジェクトマネジメント学会
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