「でもしか」転職活動
とは何か、想像できるでしょうか?
実はキャリアを見据えるうえで重要なテーマです。
「でもしか先生」という存在
私が子供の頃には「でもしか先生」と言われる人々がいました。
彼らは高度成長期に教員となった人々です。
教員不足が生じたため、
「希望者はほとんど教員になれた」と言われた時代。
「他にやりたいことが見つからないから教師でもするか」
「特に秀でたものも無いから、教師くらいにしかなれない」
などと考える教員が一部にいたのです。
これが「でもしか先生」。彼らの考え方は、思いっきりネガティブですね。
もちろん当時も熱い想いを持った教師たちは多く、私もそのような先生との出会いもありました。
ただ「でもしか先生」の話を聞くと、非常に暗い気持ちになったのを覚えています。
「でもしか」転職活動はNGか
さて、転職活動において「でもしか」転職は是でしょうか、非でしょうか。
過去にこんな方がいらっしゃいました。
①将来やりたいことが漠然としているので、取り敢えずコンサルタントに「でも」なるか……
②システムエンジニアの経験が中心なので、IT領域「しか」転職できないのでは……
①②の方、共にネガティブですね。
①の方は、前職がキャリア官僚でした。
30歳目前にキャリアを見直したところ、
「国という大きな枠組みではなく、自分の力でリアルに経済を動かしたい」
と思われたのです。
初めてお会いしたときに、こう仰っていました。
「自分のキャリアで、営業とか経理は無理だと思いますので、コンサルでもと思ってます。」
※キャリア官僚は、学歴優秀で採用基準も非常に高いです。
でも入省後はジョブローテーションで、30歳前後ではこれといった強みも無いのが一般的。
30歳を過ぎてしまうと、一般事業会社では、なかなか受け皿が無いのが現状です。
②の方は現職がシステムエンジニアで、経営コンサルをやってみたいというご志向でした。
初めてお会いしたときはこう仰っていました。
「SEなのでIT領域しか無いですかね。
できれば経営コンサルタントのような仕事をしてみたいのですが」
「でもしか」転職の結末
①の方は、シンクタンクからオファーが出ました。
希望通りのポジションで新たなキャリアをスタートされています。
コンサル「でも」と、軽く考えて活動し、オファーを獲得されました。
天才肌でしたね、この方は。
②の方は、ITコンサルタントでオファーが出ました。
戦略・経営コンサルタントの面接へも行かれましたが通過ならず。
転職活動を通して「正直、経営コンサルタントとしては歯がたたないな」と感じたそうです。
「やはり自分はIT」と、ITコンサルタントへ転身されました。
IT「しか」が、IT「が」強みと思えるようになったわけです。
「でもしか」転職の結果を「が」に変える
転職を考えるきっかけは「でも」で良いと思いますし、
活動を通して「しか」が「が」に変化すれば大きな収穫です。
「でもしか」で転職を検討するのも、アリかもしれません。
但し転職活動の準備は念入りに。
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>コンサルタントへのキャリアに関する記事
コンサルタントへ転職するための「志望動機書」の作り方【未経験~ファームtoファームまで】
https://www.axc.ne.jp/column/axis-column/2015/0713/264.html
「コンサルは論理で客を打ち負かす商売じゃない」外資系ファームのシニマネが語る”マネージャー昇格への壁”
https://www.axc.ne.jp/column/2015/0410/16855.html
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今回は、「でもしか」転職活動についてお伝えしました。
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