育児をしている女性の転職 ～やり方と工夫が必要という話～

実は私、キャリアコンサルタントとして数年前まで女性転職のサポートの割合が極端に低かったのです。年間5％。100名転職をお手伝いしたら5名ということです。

それがここ2、3年で見ると、20～30％ほど。今期に至っては40％となっております。とくに自分自身は変わっていないと思いますが、女性の労働環境や女性特有の悩みのご相談に乗れるようになってきたということなのかと思います。

出産後約1年は休まれるケースが多いのが実情

ただ、男性と違って、どうしても女性の場合は結婚後の出産というイベントが労働環境を大きく変えてしまうのが実情です。ある方は、出産後２か月で職場に戻ったそうですがそれはレアなケースで、みなさん平均して出産後一年は休まれるケースが多いでしょうか。

（ちなみに私の妻は、元々携帯電話の交換機のエンジニアでしたが出産とともに退職。現在はアルバイトで子供教育の先生をしています。）

復帰前は保育園を探し、働き始めてからは旦那様と協力して朝お子さんを預けて、夕方迎えに行くことも。

そしてお子さんが発熱したら迎えに行く。旦那様が育児休暇を取得したり、実家の両親の協力が得られる環境であればよいのですが、夫婦ともに忙しく、 地方出身だった場合は孤立無援になりがちです。

共働きしながら、子育てをするって、本当に大変だと思います。

さらに。

その状況で、お母さんが転職活動をしたらどうなるでしょう。やはり仕事も大切ですが、それよりも子供が一番大切です。そうなると、夕方早めに帰れる仕事を探すということになるのです。

しかし。

エージェントとして色々な求人企業の状況を見てきましたが、中途採用をしている企業で（そもそも人が足りないから中途採用しているわけで）、お子さんがいるからと言って早く帰っていいよ、言い切ってくれる会社も少ないのが実情です。

事前に子育てのために早めに帰りたいという要望を伝えようものなら、「お互い不幸にならないように、うちの会社は辞めたほうが良い」などと体の良い断りの文句を言う企業もあります。

本来は、キャリアアップ・スキルアップ、給料を上げたいというような純粋な気持ちでの転職活動をしたいのですが、結局子育てを考えると、派遣やパートなどで労働時間を抑えるという選択肢で我慢している人もいます。

優秀な女性の力を活用するという意味で、本当にもったいない。。。

育児しながら転職活動を行う際には「自分の価値を高める」工夫が必要

また、正直大きな声では言えませんが、子育てをしながら、転職活動をする場合は面接時にある程度【嘘】をつかないと、そもそも内定が出ない場合があります。

・延長保育をしてくれる保育園なのである程度残業はＯＫです！
・旦那や両親のサポートもあるので、大丈夫です。

上記の嘘をついておかないと、そもそも自分の実力や職務上の魅力を伝える前に判断されてしまいます。

まずは、自分の職務上の能力をしっかり伝えて、「この候補者、どうしてもうちの会社に来てもらいたい」とまずはオファーを勝ち取りましょう。そこから、労働環境の交渉に入るほうが成功確率は高いです。

 

ただし、企業は面接を通してアサインプロジェクトなど“入社後の活躍イメージ”を想定しながら選考を進めていきます。そのため、最終的に見送りになるケースもございます。

「18時退社」でコンサルファームへ転職。限られた時間内でもパフォーマンスする女性のキャリア事例
https://www.axc.ne.jp/media/careertips/womenscareerasconsultants

直近弊社から転職された方は、当初「18時以降の勤務は難しい状況である」ことは内定後に伝えるつもりでした。しかし、言わないことのリスクを考えた結果、「18時以降の勤務は難しい状況」でも内定を獲得できるよう、事前に面接準備や職務経歴書のブラッシュアップを入念に行い、現状を伝えた上で内定を獲得されています。

この辺りは企業の採用ニーズや採用状況によって変化してくるため、正直なところ外部から知る術がないのが実情です。その企業の知り合いや、エージェント等から状況を伺うことをおすすめいたします。

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さて、労働人口不足が叫ばれています。高齢者の活用、女性の活用、外国人の受け入れ、などいろいろな選択肢があるでしょうが、一番戦力になるのは時間が限定されていても働き盛りの年代の女性だと思います。

そういう、【もったいないキャリア】を世に送り出すべく全力でサポートしたい！とここ２，３年考えているのは本当です。

是非、働き盛りでこれから結婚、出産、子育てしながらの転職を考えている方、是非ご相談いただければ幸いです。

お力になれると思いますし、なりたいと思います。自分の介在価値です。