企業に応募して書類選考を通過すると、面接のための日程調整(変更)が行われます。
キャリアコンサルタントは候補者から都合の良い日程の候補をいくつかもらい、それを企業側に伝えて調整をお願いします。
一連のやりとりの中でも候補者の「ビジネス力」を垣間見ることが可能です。具体的には相手を思いやる想像力があるかどうか、ですね。
今回は、キャリアコンサルタントと企業にとって「ちょっと困るなぁ」という候補者の行動をまとめてみました。
【目次】
- 当然のように土日しか候補が出てこない
- あまりにピンポイントな日程候補
- 平気でダブルブッキング
- 直近過ぎる候補日:遅いと不利という考え方自体は間違いではない
- 直前過ぎるリスケジュール
- 適切な面接日程を提示するために、転職活動=プライベート、という感覚をまず捨てましょう。
マイナス評価になりやすい面接日程調整①当然のように土日しか候補が出てこない
平日は仕事で忙しい。
それはよく分かります。
が、何の遠慮もなく、
「あ、自分は仕事優先なんで土日対応でお願いします」
というスタンスでいるのは感心できません。
あなたにとってはプライベートの領域での転職活動かも知れませんが、面接官も同様に自分のプロジェクト等で忙しい中、時間を作ってくれようとしています。
どうしても仕方なく土日でお願いすることもありますし、企業によっては「採用のためならそれもウェルカム」と快諾してくれることもあるのは事実。
しかし少なくとも「自分のために土日に出て来ていただいて申し訳ない」くらいの気持ちは持っておいてください。
マイナス評価になりやすい面接日程調整②あまりにピンポイントな日程候補
「候補日をいくつかください」
と言われているにもかかわらず、
「来週水曜の20時でお願いします」というように、過度に詳細な日時を指定する方がいます。
相手にも水曜の20時に予定が入っている可能性があるため、ピンポイント過ぎる日時はNGです。
相手に配慮する心に欠けていますね。
あるいは「相手が自分に合わせて当然」というスタンスでしょうか。
マイナス評価になりやすい面接日程調整③平気でダブルブッキング
複数社並行して選考を進めることは珍しくありません。
エージェント1社で複数社の選考を進めている場合は起こりにくいですが、複数のエージェントで複数社の選考を進めている場合。
各社に面接候補日を提示するにあたり、同じ候補日を複数社に提示してしまうケースがあります。
当然ですが、候補日を出した後に企業側から返信が来ても、
「あ、すみません、その日既に他社の面接が入りまして……」
とリスケジュールをすることに。
「忙しい中で候補日をたくさん捻出するのは大変」という気持ちも理解できますが、極力ブッキングを避けた候補日を提示すべきでしょうね。
結果的にリスケジュールが増えると選考における評価も下がりやすいです。
マイナス評価になりやすい面接日程調整④直近過ぎる候補日:遅いと不利という考え方自体は間違いではない
面接日程メールに関する相談でもっとも多い内容が以下です。
「面接希望日は何日後までが指定範囲なのか」
「面接希望日は何日以内を指定するのが常識か」
日程は「早いほど有利」=「遅いほど不利」と考えて、「明日でお願いします」という方もいますが、翌日の面接実施を希望するのはNGです。
転職の場合、企業側は人材に即戦力としていち早く入社して欲しいという本音を抱いています。
また売り手市場では、
「入社日を何カ月ずらしてでも入社していただけるなら待つ」という企業も多いですが、買い手市場ではそういったケースは少ないです。
また入社枠も限られており、面接日が遅れたことでポジションが埋まってしまうというケースもあります。「早いほど有利」=「遅いほど不利」という考え方は、決して間違いではないのです。
ではどれくらい先が適切な面接日程かというと、3日後~1・2週間先まで広めに伝えるのがベスト。
ただし「明日10時~12時の間でお願いします」と前日の18時頃に言われても企業側は対応できません。
面接官も忙しいのです。明日・明後日のレベルでは、スケジュールが埋まっていることも多いです。
そもそも直近日程ばかり候補に出せば「お前、どうせ暇だろ」と言っているような印象を与えてしまいます。
直近の日時を指定したいときは、少なくとも3日後以降の日程から候補を出しましょう。
また「どうしても明日でないと」というときは、タイトなスケジュールの中で選考を受ける必要がある理由を、事前に伝えておいた方が良いですね。
マイナス評価になりやすい面接日程調整⑤直前過ぎるリスケジュール
これは日程調整とは別物ですが、面接5分前頃になってのリスケジュールは避けましょう。
「業務都合でどうしても行けなくなる」というのは分かります。
しかしそれが判明したのは5分前だなんて、はっきり言って論外です。
「面接官は面接を専門にしていて、面接以外の業務はない」とでも思っているのでしょうか。
特にコンサルティングファームでは現場のマネージャーやシニアマネージャー、それこそ時給○○万円という方が時間を空けて待っているわけです。
大阪の友達と東京で遊ぶ約束をし、友達が東京に来た頃に「あ、ごめん今日やっぱり都合悪いや」とさも当然のように言っているのと同じですね。
「業務都合でどうしても難しいな」と思ったら即連絡を入れるのが社会人としてのマナーです。
また、転職の面接日程についてメールでやりとりしている場合は、変更もメールでお願いしましょう。
日程調整を電話で行っているなら、電話で連絡するのが無難です。
面接日程調整の返事があった場合は、確認した旨も含めお礼メールを送付すると好印象かと思います。
この返信が遅いと担当者も面接官に正確なスケジュールを伝えられないため、土日・平日に関係なくいち早い返信が求められます。
この辺りは「プライベート」ではなく、「ビジネス」感覚で対応するのが良いかと思います。
適切な面接日程を提示するために、転職活動=プライベート、という感覚をまず捨てましょう。
いかがだったでしょうか。
「そこまで気を遣う必要があるの? 仕方ないじゃん、こっちだって仕事で忙しいんだし」
と思ってしまう方は危険です。
ビジネスの場で「競合としのぎを削って関係性を築こうとしている重点顧客とのやりとりだ」と想像してください。
どのような対応をしますか?
転職活動=プライベート、という感覚をまず捨てましょう。
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今回は、企業側からマイナス評価を受けがちな面接の日程調整について注意点等をお伝えしました。
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