転職エージェントの推薦状の効果＆実際の作成ポイント

転職エージェント登録者の強みは、企業にエージェントからの推薦状を提出できることです。

履歴書や職務経歴書だけでは書類選考を通過できない方も、推薦状の力があれば、志望企業の採用担当者に会ってもらえる確率が上がります。

求職者様としては、推薦状できちんとアピールしてもらえるのか、内容をチェックしたいところですよね。

そこで今回は推薦状の詳しい内容と注意点、エージェントとして私自身が推薦状をどう書いているか紹介します。

【目次】

1. 推薦状は転職エージェントならではのPR文
2. 転職エージェントが推薦状に書く内容
3. 転職エージェントの推薦状は選考でどのような効果がある？
4. 実際に転職エージェントが推薦状を書く時のポイント

推薦状は転職エージェントならではのPR文

推薦状とは、求職者の応募書類とともに、転職エージェントが応募企業に送付する推薦文です。

エージェントが独自に求職者の強みをアピールし、選考通過の可能性を高めるために執筆します。

離職期間や転職回数が多い方は選考で不利なため、経歴からはわからない求職者の魅力を推薦状でしっかりPRするのです。

転職エージェントが推薦状に書く内容

推薦状は現職でのエピソードを中心にまとめ、前職でどのような活躍をされていたかを詰め込みます。

「特別なスキルがない」と考えていらっしゃる方でも、キャリアコンサルタントを通じて、必ず何らかの魅力を見いだせるものです。

ささいなことであっても、上司から評価されていたポイント・人柄の良さ・得意業務などはもれなくヒアリングしまとめます。

また転職理由をポジティブにまとめてアピールすることもあります。

「前職は人間関係が悪かった」という理由でも、
「よりキャリアアップを図れる環境を目指したかった」
などと、推薦状では前向きな理由に書き換えるのです。

求職者の方が面接で直接伝えにくい、年収・転勤の有無・残業時間などの希望条件についても、うまく聞き出せるようをまとめていきます。

推薦状は経歴からだけではわからない、候補者のリアルな人物像と魅力を浮き上がらせつつ、条件をすり合わせる役割を果たしているのです。

独特な言い方にはなりますが「第三者による自己PR文」といったところですね。

転職エージェントの推薦状は選考でどのような効果がある？

推薦状は転職の選考に直接影響します。

特に選考における最初の関門である「書類選考」の通過率が上がる点は大きなメリットです。

履歴書だけでは転職回数が多く、離職が心配される人材でも、推薦状で離職理由に納得してもらえるかもしれません。

さらに不安要素を上回るスキルや魅力がある人材であることがわかれば、「一度面接してみよう」という流れになるはずです。

ただし1つ注意すべき点があります。
推薦状は転職エージェントが求職者の希望をヒアリングしつつ、経歴を参考にして独自に人物像をまとめます。

したがって、必ずしも求職者自身が望んでいる内容を書かれるとは限りません。どうしてもアピールしたい点が求職者とエージェントで異なってしまう可能性があるためです。

希望すれば推薦状の内容を見せてくれるエージェントもあるため、担当者と相談しながら作っていくのも良いでしょう。

可能な限り、自分の希望を明確にして、推薦状に盛り込んでもらいたい内容はハッキリ伝えてみてください。

実際に転職エージェントが推薦状を書く時のポイント

私が転職相談に乗る時には、当然のことながら面談を行い、
・候補者の方の雰囲気
・仕事のスタイル・成果
・仕事以外に取り組んでいること（自己啓発など）
を、いろいろな角度からお聞きいたします。

「ちなみに新卒就活時に何を考えて最初の会社に入ったのか」
などは、私は好んで聞いています。
この方の志向性とか、うっすら見えてくるんですよね……。

例えば、
「なんで土木工学からコンサルに行ったの？」
という人生の転機は、率直に聞いて見たくなるのではないでしょうか。

このような具合に、
「あー、この人すごいなぁ」
「この生き方好きだなぁ」
「物凄く応援したいなぁ」
などと、求職者にかなり感情移入します。

学歴や経歴以上に、魅力がその方に詰まっている場合、エージェントとして数多くの企業に会わせたくなります。

「いやー、この人凄いから会ってみないと損ですよ！」という感じですね。

学歴や経歴が良く、年齢が若く、転職回数が少ない方の場合は放っておいても書類選考は全部通過します。

しかし、いろいろな経緯で書類選考通過に関し問題がある場合は私の出番です。

どうやって企業の人事・現場の方に、面接に呼んでいただくように仕掛けるか。

人事・現場の方と人間関係ができている場合は、電話で伝えれば基本的に会っていただけます。

しかし関係性が薄い企業のケースは、やはり推薦コメントでアピールしなければなりません。

「担当キャリアコンサルタントの元同僚で、新卒の時から素質はズバ抜けていました。久しぶりにお会いして、順調に成長しています」

「彼との面接の時間が、絶対に無駄にならないことを、私が保証します」

「〇〇の試験を来週受けるそうですが、彼の過去の自己啓発に対する姿勢を見ると、一発で合格すると確信できます」

「経験したこともない業務を、経験したと会社に偽らせられて、プロジェクトに入れられても、怯むことなくクライアントに対峙。泥を喰ってきた、忍耐力のある方です」
※経歴以前にブラック企業ですが

推薦状は理屈も大事ですが、いかに情熱をこめられるかが重要です。

転職エージェントは求職者に対する熱い思いを、そのまま文章にぶつけていきます。

沢山の書類選考の中で、こういう情熱がこもった文章を引き上げてもらえるとうれしいものです。

推薦コメント以外にも、いろいろ仕掛けますが、それは商売道具ですのでシークレットにしておきますね。

毎回皆様とお会いして、その方の良さをどれだけ理解できるのかが勝負です。

これからも皆様の沢山の良さを知り・感じとれるよう努力いたします。

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https://www.axc.ne.jp/media/careertips/howto_self-promotion

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今回は推薦状のメリットと注意点、実際にどう作成されているかの詳細をお伝えしました。

キャリアでお悩みの方は、ぜひアクシスコンサルティングにご相談ください。