こんにちは。アクシスコンサルティングの小澤です。
最近は毎日のように“FinTech”(フィンテック)、“ブロックチェーン”“オープンAPI”といった言葉が紙面やニュースを賑わしています。金融業界で働かれている方はご存じの方が多いと思います。ただ、金融業界以外の方でも聞いたことがあったり、実際に生活の中で変化を感じていたりする方もいらっしゃるかもしれません。
それほどまでにFinTechは、私たちの生活に大きな影響を与えています。
私が前職で金融機関で働いていた経歴もありますので、今回はその時の経験や元同僚から収集した情報などを基に、最近の金融業界の動きや今後コンサルティングファームで”金融”のキャリアを選ぶことについて考えてみました。
【目次】
- FinTech(フィンテック)企業の台頭で「切っても切れない生活に根差した金融機関」(銀行・証券)の状況が変革期に
- FinTech(フィンテック)企業の台頭により考えられるファーム、銀行、証券業界のトレンド
- 金融業界向けコンサルタントとして業界・経済にインパクトを!
FinTech(フィンテック)企業の台頭で「切っても切れない生活に根差した金融機関」(銀行・証券)の状況が変革期に
私たちの生活に欠かせない金融機関。
毎月の給与が振り込まれ、それを引き出して物やサービスを買う。遠隔地にいる人に代金を支払うために振り込みをする。最近話題の新NISAやiDeCoで資産運用をする。こういった振り込みや投資などの手続きは、銀行や証券会社がなければできないことです。
しかし金融機関は、今、大きな変革の時期を迎えているといえるでしょう。
ゼロ金利政策やFinTech企業の台頭で金融機関を取り巻く環境が変わっており、その環境に適応するために自らを変えなければならなくなっているのです。
ここで、金融業界についての基本知識をおさらいしておきましょう。
役割
銀行:預金・融資・為替の3大業務の他、証券や信託、保険等代理店業務等を行う
信託銀行:銀行業務も行うが、信託業務(金銭信託、年金信託、遺言信託等)をメインに行う
証券会社:株式や債券、投資信託などの売買取次ぎや引受けを行う
市場規模
銀行業界:10兆1,098億円(業務粗利益:全国銀行110行の令和4年度決算)
【参考】全国銀行の 2022 年度決算の状況(単体ベース) |一般社団法人 全国銀行協会
FinTech(フィンテック)企業の台頭により考えられるファーム、銀行、証券業界のトレンド
変革を迫られている金融機関。実際に毎日のように新聞に取り上げられている各金融機関の取り組みやFinTech企業の台頭。今後、業界全体としてどのような方向に進んでいくのかを予測する上で、現在の業界のトレンドを見てみましょう。
業界トレンド
◆政策・外部環境への対応
・マイナス金利政策による利ざや縮小
・合併や業務提携など再編が進む
・収益源を求め海外マーケットへの進出が進む
・拠点の統合や従業員削減が進む
◆テクノロジーへの対応
・FinTech企業の台頭で競争激化
・ブロックチェーン技術の実用化
・RPA導入など業務効率化による収益力改善を図る
【参考】
https://gyokai-search.com/3-bank.htm
私も前職が金融機関だったこともあり、かつての同僚たちの労働環境が変わっていくことに期待する一方で心配もしています。
RPA導入などによる業務効率化によって働きやすい環境となればいいですが、従業員の削減やFinTechベンチャー等の新しい競合との戦いなど、従業員の不安の種は数多くあるように思います。
最近ニュースになっているメガバンクの従業員削減一つとってもそうです。定年などの自然減少や新卒採用数の抑制などで削減目標の大枠を達成できると見込んでいるらしいですが、定年が延び、長く働く人が増えていく世の中の流れで、どれだけの減少が見込めるのでしょうか。新卒採用が減るとなかなか後輩が配属されずにいつまでも下っ端仕事から抜け出せない中堅社員が出てきてしまうかもしれません。
一方で、金融機関を利用する側としては、テクノロジーの進化によって生活が便利になっていくことは大歓迎です。スマホのアプリが家計簿をつけてくれたり、買い物のおつりで投資ができるようになったり、ブロックチェーン技術によって海外送金が安くなったり、個人情報の安全性が高まったり……。生活はどんどん変わっていくことでしょう。
このように、私たちの生活に大きな影響を与えうる金融機関も生き残りをかけて変革を迫られており、その変革をサポートしているのがコンサルティングファームだったりします。
2017年には、メガバンクの一角・三井住友銀行を擁する三井住友FGが変革の実例として、生産性向上の実現に向けたRPA(Robotic Process Automation)の活用をニュースリリースとして発表しましたが、複数のコンサルティングファームが活躍していたようです。
【参考】
http://www.smbc.co.jp/news/j601526_01.html
このような大規模な業務改革は、バックオフィスに必要だった人員の多くをフロントオフィスや別の業務へとシフトさせ、金融機関のサービス全体を変えていくことになるでしょう。
金融業界向けコンサルタントとして業界・経済にインパクトを
この数年、コンサルティングファーム各社の採用は驚くほど積極的です。その中でも、特に金融向けのコンサルタントのマーケットニーズは非常に強いです。
何故なら金融機関の進化・変革の成否は、コンサルティングファームのコンサルティングの質に掛かっているからです。コンサルタント未経験者の採用は、少し前までは、金融機関の経営企画や営業企画などの中枢にいるような方しかターゲットとならなかった現実がありました。
しかし今では、若手の法人・個人向け営業やバックオフィスでも業務全体の流れや仕組みが分かっている方など、“金融”の色がついている方であれば対象とするほど採用ターゲットを広げているファームもあるほどです。
当然、コンサルタント経験者のニーズは高くあります。また、領域の異なる経験だったとしてもコンサルタント経験者であれば積極的に採用したいというニーズもあります。
前述の通り、改革が進む金融機関ですが、これらの変革にはシステムが絡むものばかりであることから、IT関連の経験を持ったの方のニーズも高い状況です。若手であれば金融関係のプロジェクト経験がなくても積極的に採用されています。
具体的なコンサルティングファーム金融チームへの採用例
・国内独立系ファーム(中堅中小企業向けコンサル) → 大手外資系ファーム 金融チーム
・国内証券会社 リテール営業 → 大手外資系ファーム 金融チーム
金融業界は今、過去にはない大きな変化に直面しています。
他の業界よりもテクノロジーが必要かつ受け入れられやすく、活用範囲も広いということから、金融業界向けコンサルサルタントになると大変魅力的な経験が積むことができます。
現在の活況な転職市場・売り手市場と呼ばれているこのタイミングで、キャリアアップ・年収アップ・キャリアチェンジなどを検討してみてはいかがでしょうか?
転職活動を通して、外のキャリアを見てみることで、ご自身の可能性・選択肢を広げることができると思います。少しでも「転職活動してみようかな」と思った際には、ぜひお気軽にお声かけ下さい!
「今すぐの転職は考えてない」「まずは情報収集だけ」という方も大歓迎です。
【参考】
https://m.newspicks.com/news/2517054/body/?sentlog
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>IT人材のキャリアに関する記事
「DX人材」とは何か?従来の「IT人材」との違いや必要なスキルを解説
https://www.axc.ne.jp/media/careertips/what_dxhuman_resources_skill
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今回の記事では、コンサルティングファームで”金融”のキャリアを選ぶことについて基本とポイントをご紹介しました。
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