コンサルタントの転職先|約8割がファームtoファームという事実

こんにちは。アクシスコンサルティングの久保です。

日々、コンサルティングファーム在籍者の方にインタビューさせていただく中で、ファームから他のファームへの転職を決心される方が相当数いらっしゃることから、「コンサルタントの転職先」をテーマにお話させていただきます。

【目次】

  1. 意外と多いコンサルティング業界内での転職
  2. 「専門性が無い」‐キャリアに悩みを抱えるコンサルタント‐
  3. コンサルタントとしての価値を上げる

意外と多いコンサルティング業界内での転職

ファーム在籍者の弊社における転職実績は下記のとおりです。

<2017年度(2017年7月~2018年6月)>

  • ファーム to ファーム 85%
  • ファーム to 事業会社 15%

あくまで弊社内のデータにはなりますが、他のファームに転職されている方の割合が思った以上に多いと感じられたのではないでしょうか。

そもそもなぜ他のファームへの転職を検討されるのでしょうか?

転職理由は十人十色ですが、今回は「売れるキャリア(専門性)」という観点でファームtoファームで転職するメリットをお届けします。

現役コンサルタントで事業会社への転職を志向される方は多いと思います。弊社にご相談にお越しになるコンサルタントの方も初めは転職先として事業会社を希望される方が多いです。

しかし、事業会社への転職は容易ではありません。他のコラムでも既出ではありますが、事業会社の採用ポジションの数はコンサルティングファームと比較して少なく、ライバルも多いです。

そのため、事業会社から見たときに、他のコンサルタントではなく自分を選んでもらうために、自身のコンサルタントとしての強みを語れることが重要になります。

コンサルタントと言えども、強みが無ければ簡単には希望の事業会社に転職できないのです。

【関連記事】

コンサルタントの転職先と失敗しないための3つのポイント
https://www.axc.ne.jp/column/axis-column/2018/0220/postcous.html

コンサルタントの転職先の選び方
https://www.axc.ne.jp/column/axis-column/2015/0214/2508.html

「専門性が無い」‐キャリアに悩みを抱えるコンサルタント‐

上記の背景もあり、コンサルタントの方のキャリアの悩みとして「専門性」というテーマをしばしばお伺いいたします。

  1. 「(願っても)専門性が身に付かないので、特定領域でエッジを立てたい」
  2. 「(意図せず)専門性が身に付いてしまうので、もっとキャリアの可能性を広げたい」

上記いずれかの悩みは多かれ少なかれ感じることが多いのではないでしょうか?

<①の具体例>

  • 「所属ユニットの案件受注状況が思わしくなく、別ユニットのプロジェクトを手伝っている」
  • 「外資系のイメージに反して、グローバルプロジェクトが無い」
  • 「Pool組織のため、特定の経験が積みたくても積めない」

<②の具体例>

  • 「金融インダストリーの色がついてきてしまったが、このまま金融の専門家になりたくはない」
  • 「気づいたらSAPコンサルタントになってしまった」
  • 「コンサルタントというよりは、SE/PMOのキャリアになっている」 

などのような悩みに対して、ファームtoファームの転職は有効に働くことがございます。

コンサルティング経験者を採用しづらい売手市場という市況から、各ファームではコンサルティング経験があれば、別のインダストリーやソリューションであっても、コンサルタントとしてのスキルを評価し採用する方針をとっています。

よって、現在は「ITコンサルタントがビジネスコンサルタントへ」「人事未経験だけど人事コンサルタントへ」といったインダストリー、ソリューションの変更を叶えることが可能になっています。専門性を自ら取りに行くことができるのも現在の売手市場の恩恵の一つです。

選択肢

コンサルタントとしての価値を上げる

やりたい領域が明確な人もいれば、そうではなくコンサルタントとしての価値を上げていきたいと考えている方もいらっしゃるかと思います。

どのような専門性を身に付ければマーケット価値が上がるのでしょうか?

一つの解として、「マーケットにその専門性を持つ人数が少ないが、今後市場として伸びる領域」はマーケット価値が高いと言えます。

外資戦略コンサルティングファームのパートナーの方にお話を伺ったところ、現在の経営者のニーズのトレンドは「リスク」であるといったお話がありました。例えば、「リスクコンサルタント」という”絶対数が少ない×今後ニーズが伸びる”の専門性を身に付けるというもの一つのキャリア戦略です。

現在ITコンサルタント・業務コンサルタントの経験があれば、リスクコンサルタントへはキャリアチェンジしやすい状況になっています。またSE・ITコンサルタントの方がセキュリティ領域で専門性を身に付けていくというのも同様に有効ではないでしょうか?

マネージャー以降で転職先に事業会社を選ぶ場合は年収ダウンも覚悟を

新卒ファームに入社した際、マネージャーには早くて30歳前後、平均して30代半ばでの昇格でしょうか。マネージャーともなると、外資系ファームの場合は年収が1000万円を超えることが多いですが、大手企業の30代後半の平均年収は600万円に満たない数字となっております。コンサルではCもしくはSCクラスの年収となります。

マネージャー以降で事業会社への転職を決意するも、結果的に大幅な年収ダウンで現職残留を選ぶケースが多いのが実情ですので、タイトル・年収が上がる前に、一度キャリアについて見直すことをおすすめいたします。

【関連記事】

・シニアコンサルタントが事業会社へとキャリアチェンジする大きなターニングポイントである理由
https://www.axc.ne.jp/media/careertips/SCchanceexit

・コンサルファームから事業会社へ転職、シニアコンサルで行くべきかマネージャーで行くべきか?
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・「やりたいことが見つからない」シニアコンサルタントの4つの着地点
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・【転職事例】戦略コンサルから「年収約4割減」で他業界へ。その決断の背景に迫る
https://www.axc.ne.jp/column/career-change-case/consultant-next-career/06.html

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コンサルタントの方はダイレクトリクルーティングやリファラル(紹介)での転職が増えてきているかと思います。そんな中、弊社のような転職エージェントを活用する意味は、圧倒的な情報量とマーケットを俯瞰した情報提供ができることです。

上記に挙げたキャリアはあくまでも一例。 数年、数十年先の貴方様のキャリアを一緒に考え、ベストな転職をサポートさせて頂きます。

次のキャリアを模索・検討されている方はぜひアクシスコンサルティングにご相談ください。


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各ファームのパートナー、事業会社のCxOに定期的にご来社いただき、新組織立ち上げ等の情報交換を行なっています。中長期でのキャリアを含め、ぜひご相談ください。

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