コンサルタントへ転職するための志望動機の作り方

コンサルティングファームへの転職に限らず、志望動機は転職面接では必ず聞かれます。そこでしっかりと受け答えができないとまず内定はもらえません。また、誰もが答えるような薄い内容でも、合格は難しいでしょう。

特にコンサルティング業界に挑戦する場合は、抜け・漏れがないように準備する必要があります。内定者がどのような手順で、どこに注意して作成しているのか、どうすれば他の候補者に差をつけることできるのかを解説します。

志望動機を作成する手順とは

1:企業を調べる

その企業のホームページをよく見て、事業内容、会社の強み、事例集をインプットして、その会社について何も見ないで1分くらいはしゃべれるようにします。

面接の導入部分で、「うちの会社のこと、どれくらい知っている?」という質問が来た場合、1分くらい上記を答えれば面接官は「うちのこと良く調べているなー」となります。

なぜなら、意外とこの程度の情報収集を皆さんしていないのが実態なのです。きっとあなたは他の候補者を出し抜くことになります。

2:将来どんなビジネスマンになりたいかを考える

ビジネスマンとして、お客様や世の中に対して、どのような価値を発揮できる人になっていたいのか、できるだけ具体的に考えます。

ここは、自分視点ではなく、貢献視点で述べるようにしましょう。

「私は、英語力を活かしたいと考えており、いずれは海外で働いてみたいと考えている(自己実現、自己成長)」

「企業にとって、グローバル化への対応は喫緊の課題となっており、そのような課題に対して、貢献できる人材になりたいと考えている」

採用担当者から見て、どちらが好印象でしょうか? もちろん後者のほうが好印象です。

3:自分の強みを整理

自分の強みを整理して伝えられるようにしましょう。

「人間的な強み」:向上心がある、ストレスに強い、逆境に強いなどなど

「スキル・仕事面の強み」:営業力に自信がある、製造業に詳しい、会計に強い、Javaなら任せて、など

に分けるとわかりやすいです。

4:上記をつなげて志望動機をまとめる

上記のステップを踏めば、もう志望動機は完成。

「私は、将来~(2で考えたこと)のようなビジネスマンになりたい。今までこのような職務経歴を積み上げて、~(3で考えたこと)のような強みを身につけてきた。これは、貴社に提供できる部分です。

将来、目指す方向を考えたときに、今の自分に欠けているのは~(1で企業を調べて、これをやってみたい!と思えるような仕事・経験)の部分です。

だからこそ、貴社に入りたいと思います」

というような構造になります。

戦略コンサルティングファームを受ける場合

特に戦略コンサルティングファームを受ける場合は、志望動機が重視されます。

先日、某大手外資系戦略コンサルティングファームの感謝祭に行ってきました。前半は採用計画・求める人物像の説明で、後半はパートナーとの交流会というスケジュールでした。

前半の話で、面接で見ているポイントの説明がありました。

  • 1:考えることが好きな人
  • 2:人とコミュニケーションを取るのが得意な人
  • 3:コンサルタントの志望理由、同社への志望動機

1と2は少し漠然としていますが、イメージが付くと思います。

3についてはどうでしょうか? 外資の戦略系コンサルタントで志望動機が必要な理由。イメージが湧かない方もいるかもしれませんね。

なぜコンサルタントになるのか? その中でなぜ弊社なのか? この2点はかなり重要視しているそうです。理由としては、戦略コンサルタントの業務はタフで憧れだけでは業務は遂行できないし、情熱がないと大手クライアントの難易度の高い課題に立ち向かう事ができないため。

ちょっと考えれば至極真っ当な理由ですが、外資戦略コンサルタントにクールなイメージを持っている人は少しGAPがあるかもしれませんね。実際に面接対策で、ケース対策ばかりに時間を使っている応募者もいますが、「何でコンサル?」の質問で躓いている人が結構多いのも事実。

特にシステム系のITコンサルタント⇒戦略コンサルタントの面接では、コンサル経験があるだけに、志望理由・転職理由は要注意。「視座が低い」と指摘を受けるケースが多いです。コンサルタントはクライアントサービス業なので、使命感や情熱が大切なのです。

志望動機のチェックポイント

志望動機ができたら、以下の点をチェックしましょう

1:業界・会社・職種の3つに目を向けているか?

例えば、志望理由の内容が“職種”に関するものに限定されてしまっている求職者に、「そもそも、なぜこの業界・企業を選んだのですか?」と質問をしてみると、意外にすんなりと答えられないケースが多いものです。

当たり前の話ですが、数ある求人の中から「ここ!」と選択して応募をしている訳なので、志望理由は、対業界、対企業、対職種の3つの切り口で語れるように準備しておきましょう。

2:「なぜ?×3回」に耐えられるか?

想定される質問に対して「一問一答」形式で準備をされる方が多いのではないでしょうか?

しかし、ここに大きな落とし穴があります。なぜなら、面接官からの質問は“一問一答の後からが本番”だからです!

面接では、皆さんの回答に対して、

  • それはなぜですか?
  • それでは、○○という選択肢もあるのではないですか?
  • それであれば、現職(前職)でも実現できるのでは?

という深堀りをする質問が、間違いなく返されます。これに答えられないと、残念ながら面接官が持っている評価シートの志望動機欄には「×」がつけられてしまうのです……。

目安として、ご自身の志望理由に対して、面接官から「なぜ?」と3回聞かれても回答できる準備ができれば安心ですね。

3:実体験に基づいているか?

志望動機に深みを出すためには、書籍やネット・経験者に話を聞くなどのリサーチが不可欠です。ただし、いくら調べたことを並べても、面接官に刺さる内容にはなりません。

なぜかというと、そこに“実体験に基づいたエピソード”がないからです。これでは内容に深みがなく、「なぜ?」と突かれるとすぐにボロが出てしまいます。

事前のリサーチはもちろんのこと、職場や私生活での実体験に基づいたエピソードを“しみじみ”と伝えられれば、オリジナリティのある志望動機になります。

志望動機書の3つのポイント

コンサルティングファームによっては書類選考で、履歴書・職務経歴書(レジュメ)のほか、志望動機書も必要となる場合があります(目安はA4・1枚以内)。上記で考えた志望動機をわかりやすくまとめましょう。

志望動機書も見やすさ、読みやすさなど、レイアウトを重視し、終始具体的に記すことが大切です。そのうえで次の3つをまとめることがポイントになります。

1.なぜコンサルタントを志望するのか?

当然ながら、コンサルティング業界を志望する理由が志望動機書の中核になります。たとえば、『将来、●●のようなビジネスマンになって、●●の面で社会に貢献していきたいと考えている。そのためにコンサルタントとして●●な経験を積みたい』というようなロジックでまとめます。

2.なぜそのファームに入りたいか?

コンサルタントになると一言で言っても、多様なコンサルティングファームがあります。なぜ、そのファームに入りたいのか、ホームページなどを熟読した上で特徴を把握し、情熱を込めて述べることが大切です。

3.そのために武器となる専門性

コンサルタントになるために、これまでのキャリアで培った専門性がどう役立つのか、具体的に記す必要があります。それが上記1、2に対して説得力を持たせ、自己アピールに繋がります。(第二新卒の場合には、ポテンシャルを窺わせるような経験や資格取得で培った知識などを取り上げアピール)

自己整理に必要な作業

起承転結型ではなく結論から記述したほうが、論点がわかりやすくなります。志望動機書の作成は、自身の志望動機を整理する意味で有効な作業ですので、面接の際にも役立ちます。提出の必要がなくとも、作成する価値はありますので、ぜひ作成してみましょう。


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