『会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ』(マイコミ新書)齋藤正明
「人間はの、幸せの中にいるときは、幸せに気付かんもんよ。マグロだって、海にいるときには、自分の幸せにはきっと気付いておらんち。おいどーらが釣り上げると、マグロはバタバタと大暴れしよる。海から引き離されて初めて、海のありがたみがわかったんじゃねーんかの?齋藤も、陸から離れて、陸にいられることのありがたみがわかったんじゃねーんか?」
バイオ系企業の研究所に勤めていたら、上司から「マグロ船に乗ってこい」と指示を受けて
乗船した筆者の実体験に基づく記録です。
20mに満たない、逃げ場のないマグロ船に43日間乗船し、
そこで得た教訓がまとめられています。
船長とのやりとりの中で、そこから得る示唆を解説するという流れですが、
当たり前のことだけど忘れかけていることやはっと気付かされることなどが
全編にわたって綴られており、特に若手層には参考になる本だと思います。
「こっちがしゃべるより、むしろ、相手の話をちゃんと聞いてやる方が、ずっと大事じゃ。何が悩みで、どんな解決方法が相手に合うんかは、よぉーく話を聞かんとわからん。相手の話を聞かんうちから、アドバイスをするのは、マグロをよう捕れん船と同じじゃ。」
ホント、そうなんですよね…。