製造業の経営と現場それぞれに精通した経営共創基盤(IGPI)のプロスタッフが当事者の目線と覚悟で変革を支援し、ものづくりの強化を通して事業競争力を向上させる『経営共創基盤 ものづくり戦略カンパニー』。本日は、アソシエイトマネジャーの佐々木彩子様にアクシスコンサルティングの伊藤文隆と尾崎友徳がインタビューしました。
もっといろいろな会社を知りたい。 メーカーのシステムエンジニアからコンサルタントへ。
伊藤
まず佐々木様のこれまでのご経歴についてお伺いさせてください。
佐々木様
大学院を卒業後、株式会社東芝に入社し、重粒子線治療装置のシステムエンジニア設計をしていました。業務自体は非常にやりがいがあったのですが、困難も多く、他社ではどのように問題に対応しているのだろうと考えるようになり、他の会社も知りたいと思うようになりました。
経営共創基盤(IGPI)を選んだのは、製造業に特化した部隊があり、様々な製造業に関わることができそうだったからです。製造業といっても様々ですが、当社は小さい会社から大企業までバラエティ豊かなクライアントをサポートしますし、戦略から財務、設計・調達・製造といったオペレーション、原価管理など、経営全般に関する本当に幅広いプロジェクトを経験できます。そこが魅力でした。
尾崎
佐々木様は事業会社からコンサルタントへ転職されましたが、コンサルタントと事業会社の違いや、入社後に感じた良かった点、逆に苦労した点などあれば教えていただけますでしょうか。
佐々木様
まずスピード感が違いますね。前職のときは、様々な部門への根回しが必要だったり、意思決定に時間がかかっていたのですが、現職だとかなり速いです。
例えばクライアント先での仕事が進むスピード感は前職で1週間かかっていたことが、現職だと2、3日という感じです。
あとは思考方法です。コンサルタントは論理的思考が基本です。元々直感で動いていた人間だったので(笑)、この点は入社してからかなり苦労しています。上司に叩き直されました…。
伊藤
これまでに関わったプロジェクトで、特に印象深いものはありますか。
佐々木様
私は領域を絞らずに部品メーカーの設計改革や原価管理強化系、機械メーカーの中国拠点の再建など、様々なプロジェクトに携わってきましたが、入社直後に関わった新規事業開発・海外進出のプロジェクトはやはり思い出深いです。
かなり短期間でプランを練り、クライアント企業の将来のパートナー候補企業と実際の行動につなげていきました。一番初めということもあるかと思いますが、強烈にやりがいを感じられる仕事だと実感しました。
ものづくりへの情熱が一番。 最終的には自分でものをつくりたい。
尾崎
どのような方が御社に向いていると思われますか。
佐々木様
一番はものづくりへの情熱があるという点ですね。会社の人たちを見ているとそう感じます。
尾崎
バックグラウンドは研究出身の方が多いのでしょうか。
佐々木様
ものづくり戦略カンパニーとしては研究者、開発・設計エンジニア、生産の設備技術者、あとは事業企画・生産管理出身の方も少しずついます。経営共創基盤(IGPI)全体としては、事業会社から転職した場合は経営企画や事業企画出身の方が多いですね。
尾崎
現場からコンサルに移った方は目線を上げていく必要がありますね。
佐々木様
様々な会社を見ることで比較が出来るので自然と目線が上がっていくのを感じます。ですが、さらにもっと上の目線で見ることを心がけています。ものづくりの現場はもちろん、経営全般を見る必要がありますし、視野が広くなければなりません。道のりは遠いです…。
尾崎
佐々木様は御社への転職に向けて準備はされましたか。
佐々木様
はい。当社は選考プロセスで、プレゼンテーションがあるのですが、これの準備をするのが一番の山場でした。前職では設計しか知らなかった私にとって、プレゼン資料をつくるのは結構大変なことでしたので。
コンサルタントがどういうスライドをつくっているのかを調べたり、周りの人からアドバイスをもらったり。コンサルタントの基本について書かれた本や、MBAシリーズなども一通り読みましたね。
実は当社は離職率が低いのです。コンサルティング業界では特殊だと思いますが、辞める方がとても少ないです。
それは上述の選考プロセスによって採用時のミスマッチングが少ないためだと思います。たくさん採用して3割残ればいいと割り切っている会社もありますが、当社はしっかりマッチングをして、時間をかけて教育していこうという考え方があります。
入社試験はもちろん大変でしたが、準備不足でポテンシャルがありそうでもそれがしっかりと表現出来ず、見送りになってしまうことも多いそうなので、準備に力を入れることをお勧めします。入社後は本人の頑張り次第という部分もありますが、教育は整っているのではないでしょうか。
尾崎
佐々木様の目標や将来のビジョンをお教えいただけますか。
佐々木様
最終的には事業会社に戻ろうと思っています。それがいつになるかはわかりませんが、やはり自分でものをつくりたいです。
しかし、当社で経験してみたいことがまだまだたくさんあります。例えば今後は政府機関や研究所と協働するプロジェクト等にも関わっていきたいですね。
尾崎
佐々木様にとってのものづくりの魅力は何ですか?
佐々木様
自分が考案したり、図面を描いたものが形になるところです。私の場合は比較的大きい製品を設計していたのですが、調達や製造、試験など多くの方々の手によって製品化されて、お客さんに使われます。自分が絵に描いたものができあがる、その過程が面白いと思います。
産休・育休に加えベビーシッターの育児支援制度も。 女性にとって働きやすい環境。
尾崎
製造業というと、男性というイメージが強いのですが、女性で御社に入りたい方に向けたメッセージはありますか。
佐々木様
そもそも、製造業で働いている女性自体が少ないですからね。さらに事業会社で働いている女性はあまり転職をしない傾向がありますが、世界を広げるという意味では転職はお勧めです。一つの会社の中だけにいると、課題の発見方法もその解決方法も自然と固定されてしまいますから。
特に女性に限った話ではありませんが、これからまだまだチャレンジしていきたい人にとっては、一回外に出てみて、他の会社を見てみることは大きなメリットになるのではないでしょうか。
ただ、女性が相手だと工場のおじさんが優しいです(笑)。いろいろ教えてくれることもありますのでその点は得ですよね。
伊藤
御社での女性の働きやすさはどうでしょうか。
佐々木様
産休、育休といった制度は整っていますし、実際にとることもできます。また、復帰後の稼働を、半分にするといった対応もしてもらえます。
もちろん、稼動が小さくても価値を提供出来るような実力をつける必要がありますし、プロジェクトの都合にもよりますが、柔軟に対応してくれる環境だと思います。
今、少しずつではありますが、ベビーシッターの法人契約といった育児支援制度も整備されているところです。当社は困ったときに希望を言えば、できる限り対応してくれるので不安はないです。
伊藤
プライベートについてもお伺いしたいのですが、休日はどのように過ごされていますか。
佐々木様
プロジェクト中は忙しくて、休日は寝ていることも多かったのですが(笑)、音楽鑑賞が好きなので、オーケストラを聴きに行ったりして気分転換、しています。
体を動かすことも好きなので、バレエやヨガに行くこともあります。
あと、プロジェクトの合間にお休みをいただいて海外旅行にも行きます。これが本当に生きがいです(笑)。
もちろんタイミングを見てですが、休めるときにまとめて休みをとって、プロジェクトが始まれば集中してやるというように、メリハリをつけた働き方ができる環境です。
製造業を元気にしたい方にチャレンジしてほしい。
尾崎
御社に興味を持っている読者の方へのメッセージをお願いします。
佐々木様
当社にはやりがいのある面白い案件がたくさん来ています。以前から自動車・部品メーカーや大型設備メーカーといった企業の改革や再建の案件が多いのですが、最近はやはり、IoTに関連した技術戦略や新しいビジネスモデルの構築、アジア拠点の建て直し等、益々多様な案件をやっています。
それに、入ってくる方のバックグラウンドも様々で、人材の多様性はすごいです。
ものづくり企業の競争力を強める取り組みは常に先駆けでいようとしていますので、プロジェクトのテーマが非常にバリエーション豊かです。選択肢が多く、自分のやりたいことがやれる環境だと思います。
伊藤
製造業が盛り上がらないと、日本の産業全体が盛り上がりませんよね。
佐々木様
日本の製造業は品質に非常に強みを持っている一方で、売り方、管理の仕方が不得意な傾向にあります。またデファクトスタンダードを作ったり、特許を抑えたりというところは、やはり海外企業は強いです。
実際、事業会社でそういう想いやはがゆさ、閉塞感といったものを感じている方が、自分がなんとかしたい、そのためのスキルを身につけたいと考えて当社に入ってこられます。
日本の高い技術力をもっと支えていきたい方、ものづくりへの熱い情熱をお持ちの方、製造業を元気にしたい方にぜひチャレンジしていただきたいと思います。一緒に世界へ進出できる企業を増やしていきましょう!