三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社(MURC)は、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)のネットワークと顧客基盤を強みとする総合コンサルティングファームとして、旺盛な経営コンサルティングニーズを受け、戦略的・組織的活動を強化しています。 今回は、同社の直近の強化領域の一つである「大企業向け戦略コンサルティング」を手掛ける、戦略コンサルティング第1部 部長 プリンシパル 合田様より、同チームの魅力をアクシスコンサルティングの祝がお聞きしました。この記事は2018年3月時点のものです。
入社後に待っていたのはポジティブなサプライズ
祝
まず初めに合田様の簡単なご経歴をお聞かせください。
合田様
大学卒業後、全日空に入社し約3年間働いた後、アメリカ(コロンビア)でビジネススクールへ通いました。卒業後はメリルリンチに入社し、約4年間投資銀行業務に従事、その後約10年間は株式調査アナリストとして働きました。その後はフロンティア・マネジメントで約9年間のコンサルティング業務を経て、2017年11月に当社へ入社しています。
祝
このタイミングで御社への入社を決められた理由をお伺いできますでしょうか。
合田様
今まさにチームをビルドアップしている途中だと聞きました。その成長過程に自分が参画できることを魅力に感じたのが最大の理由です。
祝
前職様もコンサルティングファームとのことですが、実際に入社されてみてあらためて感じる御社の魅力やギャップの様なものはありますでしょうか。
合田様
驚いたのは、三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、MUFG)のグループ会社からの案件候補の紹介がとても多いことです。入社前から話は聞いていたのですが、想像以上のポジティブサプライズでした。以前に比べて営業活動の負担が圧倒的に少なく、グループに属するメリットを強く感じます。
どこのファームでも同じ状況かと思いますが、シニアになればなるほど、営業活動にかける負荷は大きくなるものですよね。もちろん当社でも「営業活動」は必要ですが、グループとの連携を通して事前にお客さまの抱える悩みの概要を伺ったうえで話ができるので、最初からある程度フォーカスしてご提案することができるんですね。
ニーズがあるのかどうかも分からない中での営業活動にエネルギーを割くことはなく、考えることにより多くの時間を使えるのはコンサルタントとして嬉しいことです。
ハイブリッドファームだから実現できる戦略コンサルティング
祝
ありがとうございます。では、合田様が担当されていらっしゃる戦略コンサルティング第1部のご紹介をお願いします。
合田様
戦略コンサルティング第1部は、基本的に大企業向けの戦略コンサルティングをやる部隊です。同2部が主に金融機関向けの案件を多く取り扱っていますので、したがって私たちはその他一般事業会社、中でも大企業の戦略案件を取り扱っています。
祝
「大企業向け戦略コンサルティング」というと多くの競合ファームも取り組んでいらっしゃる部分かと思いますが、御社の大企業向け戦略コンサルティングチームの特徴や魅力をお聞かせください。
合田様
はい。まず、もともと当社では中堅・中小企業の支援に強みがあり大企業向けの案件にはあまり力をいれてこなかったのですが、MUFGとして全てのお客さまに金融・非金融含めてトータルなサービスを提供するためには、当然のことながら大企業向け案件への対応も必須でした。そのニーズを受け、当社が大企業向け戦略コンサルティングに本格的に取り組み始めたのは2010年頃ですので、かなり若い部隊といえるでしょう。
また、何よりも当社がコンサルティングファームとシンクタンク部門のあるハイブリッドファームであることが特徴です。シンクタンクにコンサルティング機能が併設されているのではなく、当社ではそれらがまさに並び立っています。シンクタンク部門での研究成果をコンサルティングの現場、お客さまの経営戦略にタイムリーに活かしていくことができます。ホットな例としては先端技術を使った戦略策定やその実行支援、あるいは未来予測図からひきなおしたお客さま企業の長期ビジョン策定や新規事業開発支援、M&A戦略策定などがあげられます。
シンクタンク部門と一丸となってお客さま企業に向き合えるメリットは、他のコンサルティングファームには無いものです。
祝
直近では、どの様な案件がトレンドでしょうか。
合田様
昨今では経営環境の変化が激しいので、それに対応した成長戦略策定のニーズは非常に強いです。ドラスティックにものごとを変えなくてはいけない、というニーズです。一つの例として大規模なM&Aがあげられます。最近では多くの企業が全く違う領域を攻めるための道具としてM&Aを考え始めていますので、したがって、土地勘のないところに戦略を打ち立てる必要のあるケースが増えています。
一昔前ならM&Aといえば同業他社の買収が主でしたが、今では「隣の領域に手を広げたいが、やって大丈夫かどうか」「隣といっても、どの辺りを攻めればいいのか」といった課題を解決する案件が多くなっています。
高まるグループ内におけるコンサルティング機能の価値
祝
そういった環境下で、御社の大企業向け戦略コンサルティングチームが今後目指していく方向性についてお聞かせください。
合田様
方向性としては、当然、まだまだ成長していきたいと考えています。量的なことでいえば、コンサルタントの人数を増やします。戦略コンサルティング第1部は、同2部と合わせて戦略第1ビジネスユニットという組織にあります。ここに属するコンサルタントは現在40名弱ですが、2,3年で60名程度まで増やしていきたいです。
また、同時にクライアントの幅も広げていく必要があります。先ほど申したような先端技術知見を用いた未来志向型のプロジェクトは、実はまだ2017年度に始めたばかりの取組みです。実態として、まだ超大企業のお客さましかいない状況ですので、ここを強化したいと考えています。
別の観点からいうとMUFGの一員として、グループ・シナジーを活かした商品開発に取り組んでいきます。銀行のおかれている経営環境が非常に厳しくなってきている中で、グループ内におけるコンサルティング機能の価値・意味合いは著しく高まってきている状況です。
グループ会社と協業し、様々な商品・サービスと組み合わさったコンサルティングサービスの開発・提供に2018年度から本格的に取り組んでいきたいと思っています。これは他のコンサルティングファームには無い機会ですし、お客さまにとって特に付加価値が高いサービス・ソリューションを提供できるチャンスです。
祝
MUFGのグループ会社とコラボレーションしてお客さまへ提案される、ということですね。可能な範囲で具体例を伺えますでしょうか。
合田様
最も分かりやすいのは先ほど申し上げたM&Aの例です。「M&Aをしたいが具体的にどうしていいのかわからない」といったお客さまのニーズを銀行や証券会社がとらえ、私たちが上流のM&A戦略を策定し、実行段階では証券会社が支援し、また場合によっては銀行がファンディングをつけることも可能かもしれない。更にPMIフェーズではまた私たちがお手伝いすることができます。これは、実際にやっている例です。
また、銀行の審査機能において抽出された「取り組むべき課題」について、当社がソリューションを提供して企業価値を高めるということもやっています。
求めるのは知的好奇心が豊富でチャレンジ精神旺盛な
コンサルタント
祝
ちなみに、御社のコンサルテーションにおいてクライアントのカウンターパートはどういった方になりますでしょうか。
合田様
企業規模にもよりますが、基本的に準大手企業以下では、社長等の会社全体を動かす・判断する方とともに歩むというのが私たちの特徴であり、醍醐味を感じる部分でもあります。
祝
会社全体のかじ取りを決める方がカウンターパートとなっているというのは、確かに魅力的ですね。そうした案件を担当される戦略コンサルティング第1部にジョインする方には、どんなことが求められるでしょうか。
合田様
私たちは戦略をやるチームですので、したがって上流の戦略に興味があることは当然求めます。加えて、まだ比較的小さなチームですので、一人のコンサルタントが様々なプロジェクトに参画する環境です。お客さまの業種然り、プロジェクトの性質然り。よって「特定の業界の特定のソリューションに特化したい」方ではなく、色々なことに興味があり、知的好奇心が豊富でチャレンジ精神旺盛な方に来ていただきたいと考えています。
加えて、私たちのお客さまは大半がMUFGにとってのお客さまです。グループとして長期的な関係を築いているお客さまがほとんどですので、責任を持ってリレーション構築を出来る方を求めます。これは若い方よりはシニアの方に対する投げかけですが、この様な環境ですので、お客さまの企業価値を高めることを真に長期的視野で考えられることが必要です。必ずしも金儲けではなく、「今この会社にはこれをやってもらわないと、5年後、10年後こうなるので・・・」と長いスパンで真摯に考える姿勢が重要だということです。裏を返すと、「短期的な、目先の利益を追いかける様なコンサルワークをやりたくない方」に向いた職場ではないでしょうか。
ちなみに当社はキャリア入社社員が多く様々なバックグラウンドの人が集まっていますので、お互いにリスペクトし合う文化が根付いています。私自身、入社してやりにくいと感じたことはないですよ。
デリバリーに集中できる環境がある
祝
ありがとうございます。「短期的な利益を追いかけなくてもよい」というお話でしたが、シニアの方の評価は予算によるものではないのでしょうか。
合田様
もちろん、予算はあります。ただし、組織への貢献、たとえば長期的視野で人材育成をしているか等も重要視される仕組みです。当社はコンサルティングファームによくある「アップ・オア・アウト」の文化ではないので、組織として長期的視野で人材を育成することに大きな価値を置いています。シニアの方にはもちろん予算は達成していただきたいですが、当然それだけではなく、組織への貢献、定性的な評価を重要視しています。
祝
ありがとうございます。現在特にコンサル転職市場は採用活況ですが、転職者の方にとって御社に参画されることでどんなメリットを得られるか、ご教示頂けますか。
合田様
やはり、ひとつはクライアント層がMUFGという日本有数の金融グループがもつカバレッジの広さに支えられており、コンサルタントにとって営業的負荷が大きくなく、デリバリーに集中できる環境が整っている点です。また多様な案件が絶えず豊富にありますので、面白い案件に携わることができます。やりたい案件に手を挙げていけるという環境です。
それからクライアントの企業規模も超大企業から中堅・中小企業まで様々です。「大企業向け戦略コンサルティング」をやる戦略コンサルティング1部ですらも超大企業から準大手企業まで、幅広いお客さまに日頃から接しています。一人のコンサルタントがたとえば1年間で取り組めるプロジェクト数は限られていますが、当社であればバラエティーに富んだ経験を積むことができ、気が付けば同じようなプロジェクトばかりをやって1年が終わってしまったということにはなりづらい。多様で豊富な経験を通して学ぶことができるという点では理想的な環境ではないでしょうか。
祝
昨今「働き方改革」は業界を問わず着目されていますが、御社社員の働き方はいかがでしょうか?
合田様
もちろん当社も、日本有数の金融グループの一員として例にもれず「働き方改革」には取り組んでいます。ただい今いるメンバーに関して言えば、自己研鑽もふくめて意識高く取り組んでいる組織だと感じています。日系、銀行系といったイメージから「のんびりしている」と考えられやすいのかもしれないですが、全くその様なことはなく、逆に意識の高い仲間と切磋琢磨し合う環境です。
祝
最後に、この記事を読まれる方へのメッセージをお願いします。
合田様
当社は金融グループに属していることもあり、「派手さ」はないかもしれません。ひょっとしたら古臭い、堅苦しいイメージがあるかもしれないですが実際はそうではなく、特に戦略コンサルティング第1部は出来てから10年もたっていないチームで、どんどんビルドアップしている最中にあります。発展途上の、エネルギー溢れる若いチームの中で様々なチャレンジをし、多様な経験を積むことができる場所です。
さらに私たちはMUFGという日本有数の金融グループにおいて、戦略コンサルティング機能を強化し、それをグループ内の重要なピースとして打ち出し始めているところです。当社・当チームの規模は大きくないながら、MUFGにとって重要な一ピースとなりつつあります。この様な環境で力を発揮して、日本企業・社会を盛り上げることを一緒にやりませんか?