-
本業回帰、コスト削減
アウトソーシングという言葉は定着して久しいですが、日本のファームがこのビジネスを本格化させてきたのはここ数年の話です。
クライアントへの提案ポイントは、企業での人材不足改善、コスト削減などを実現し、自社が最も得意なコア事業に経営資源を集中させることで、他社と差別化できる専門性・競争力を獲得することです。
特に本業以外でコストのかかるIT領域に関してのITアウトソーシング(ITO)は、早い段階で推進されてきました。また更なるコストメリットを生み出すために、インドや中国などにITの開発・運用拠点を設立し低コストで競争優位性を保つファームも登場しました。歴史上、グローバルを巻き込んでソリューションを提案することはファームの得意とするところです。
-
コンサルタント育成の場として
通常の経営コンサルティングは数か月の短い期間でクライアントに成果を出すことが求められます。クライアントの業務を迅速にキャッチアップし、満足させる成果を出すという非常にプレッシャーのかかる仕事です。
しかしアウトソーシングは、クライアントと長い関係を前提としており、ITスキル・業務スキルを理解・習得する時間が十分得られるため、将来のコンサルタントを育てる場としてファーム側が捉えているという見方もできます。
-
クライアントとの関係性構築
また、日本のコンサルティング業界も成熟を迎えつつあり、新規でプロジェクトを獲得し続けることは容易ではありません。各ファームは新規案件獲得と既存クライアントからの継続受注を組み合わせて、経営の安定させていきます。継続的かつ長期的に案件を受注する意味では、アウトソーシングに勝るものはなく、各社が力を入れる背景となっています。
へ