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成功報酬型のコンサルティング
過去に一部のコンサルティングファームが取り入れようとした成功報酬型のコンサルティングが、再度、注目されています。なぜなのでしょうか。
例えば、戦略ファームの世界では、「戦略は提案するが、それを実行できるか否かは顧客にかかっている」というのが通常でした。しかしながら、この10数年、コンサルティング業界が隆盛を極める中で、顧客の意識も大きく変化しました。顧客サイドもコンサルティングサービスを繰り返し受ける中で、その要求も高くなっています。また、そのノウハウも顧客の中に蓄積されてきます。更に、IT技術の急速な進展に伴い、様々な知識・情報・経験を顧客が自らの手で収集することが可能になってきています。
顧客がコンサルティングファームに対して求め始めている要求は、「様々な経営課題に解決案を提示する役」から「その解決案を共に実行する、もしくは、サポートする役」に変化しつつあるのではないでしょうか。そうであれば、過大在庫という経営課題があった時に、契約料の設定の仕方を「システム一括受注○○万円」ではなく、「在庫を○○%削減したら○○万円頂く、その実現に向けて、解決案を提示し、且つ、実際に顧客の事業に入り込んで解決案を共に実行する、もしくは、サポートする」という成功報酬型のコンサルティングが注目を浴びるのは必然となります。
成功報酬型のコンサルティングが注目されるのは、コンサルティング業界を取り巻く環境が大きく変化していることの現れでもあるのです。
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