シニアコンサルタントが事業会社へとキャリアチェンジする大きなターニングポイントである理由

弊社ではシニアコンサルタントの方から、事業会社へのキャリアチェンジのタイミングについてご相談をいただく機会が多くあります。

 未経験でもポテンシャルを評価される若手の方がキャリチェンジをしやすいのが実情である一方、一度マネージャーに昇格すれば、タイトルがスライドでコンサルファームに戻りやすいという側面もあります。

 そこで、今回はシニアコンサルタントに焦点を当てて、シニアコンサルタントがキャリアの大きなターニングポイントである理由、さらにシニアコンサルタントで事業会社へ転職するメリット・デメリットをご紹介します。

【目次】

    1. 20代後半~30代前半にあたる
    2. マネージャーになると年収も職務内容も変わる
    3. 未経験やキャリアチェンジには若手が有利
    4. (参考)マネージャーで事業会社に転職するメリット

20代後半~30代前半にあたる

新卒入社の場合、シニアコンサルタントになるのは入社後6年目あたりになるでしょうか。多くの方が20代後半から30代前半にあたります。

年齢的にもライフイベントなど様々な理由で一度自分のキャリアを見つめ直すタイミングのようです。

志向としてもちょうど個人差が出始める時期でしょうか。

シニアコンサルタントへ昇格前の場合は、まだコンサルファームへの志向度が強い方が多ですが、一方でマネージャー以上となると、コンサルファームか事業会社のどちらかに明確にキャリアを決めている方が多いようです。

マネージャーになると年収も職務内容も変わる

「一番油の乗った年齢で、コンサルタントからエグジットして良いのか?」と言ったお悩みをよくいただきます。

マネージャーに昇格すると、セリングやデリバリー、PJのマネージメント、さらにクライアントとのリレーションなど、求められる能力が一気に増えますが、年収はシニアコンサルタント時代よりも格段に高くなります。

※総合系ファームの例

・A社 SC:500~900万円 → M:1,000~1,400万円
・B社 SC:750~950万円 → M:1,000~1,350万円
・C社 SC:600~900万円 → M:1,000~1,300万円

コンサルファームではマネージャーに昇格することが一つのマイルストーンとされることが多く、マネージャーへタイトルアップすることで、シニアマネージャー、ディレクター、さらにパートナーといったタイトルも視野に入ります。

未経験やキャリアチェンジには若手が有利

未経験でもポテンシャルを評価される若手の方がキャリチェンジをしやすい、というのがシニアコンサルタントで事業会社へ転職するメリットの一つでしょうか。

年収的にも大きなギャップなく転職できるケースが多いようです。

マネージャーで事業会社へ転職する際は年収がボトルネックになりがちです。

実際に、事業会社への志向が強い方でも、年収5割ダウンの提示で結局コンサルファームに残ったケースもあります。

また、シニアマネージャーなどから転職した場合、事業会社からの期待値も高くなります。部長クラス~即戦力として期待されるケースが多いようです。

その場合、転職先の事業理解や、業界の専門的なナレッジが入社段階から求められる傾向にあります。

特に中途入社の多い外資系事業会社の場合、キャッチアップの風土や環境が整っていることもありますが、日系企業の場合は、入社直後から部下を持ち、上からのプレッシャーや下からのプレッシャーも強く、キャッチアップできない場合は「部長で入社してきたけど、何もわかっていない、仕事ができない」と思われ、不名誉な評価を受けるケースもあるようです。

マネージャー以上で事業会社に転職する場合、年収ダウンを受け入れたり、失敗の余地が少なくなるといった心の余裕もなくなる点で、リスクが高くなるという事実も押さえておくべきでしょう。

(参考)マネージャーで事業会社に転職するメリット

逆に、シニアコンサルタントではなくマネージャーで事業会社に転職するメリットも多くあります。

 マネージャーで事業会社に転職し、その後コンサルファームへ戻る場合、タイトルがそのままスライドで入社できる場合が多いようです。

一方で、シニアコンサルタントとして一度事業会社へ転職し、再度コンサルファームへ戻る際は、マネージャーで入社できるケースは稀です。

特に、ポストコンサルとして人気の職種である経営企画、事業開発(商品企画)、コーポレートスタッフなどはマネージャーに求められるセリングの能力が身につきにくく、結果としてコンサルファームに戻る際にもタイトルアップしにくくなります。

関連記事:「コンサルファームから事業会社へ転職、シニアコンサルで行くべきかマネージャーで行くべきか?」
https://www.axc.ne.jp/media/careertips/firmexitSCorM

コンサルファームにタイトルアップで戻ることを考えた場合、事業部長への昇格、ベンダーで提案~デリバリーまでこなした経験、事業会社で人脈を作って案件をファームに引っ張ることができるなどの経験・スキルを身につけておくと有利になるようです。

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今回は事業会社への転職時期としてシニアコンサルタントのタイミングが大きなターニングポイントである理由についてご紹介しました。

同じシニアコンサルタントと言えども年齢や経験によって、適切な転職タイミングや、転職後に求められるスキルは異なります。キャリアチェンジについてお悩みの方はアクシスコンサルティングへご相談ください。

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