今回は、アビームコンサルティング社における、
- 「パートナー」や「採用担当者」への【独自取材】
- 「実際に転職した方」の生の声や、弊社の実績
を交えて、
- アビームコンサルティングにおけるタイトルごとの年収
- アビームコンサルティングと他ファーム(外資系・日系)との年収レンジの比較
- アビームコンサルティングにおける残業代の実情
についてお伝えいたします。
【目次】
- アビームコンサルティングの年収は新卒が450~600万円/SC~1,000万/M~1,400万/SM~1,900万程度。賞与には組織への貢献度を含む「評価賞与」も
- 【他ファームとの年収比較】外資系は~Mまで同等程度。日系の大半よりもアビーム社が上回るケースが多い
- 「資格取得の無料研修制度」が充実、SAPなど数百万クラスの研修が無料で受けられることも
アビームコンサルティングの年収は新卒が450~600万円/SC~1,000万/M~1,400万/SM~1,900万程度。賞与には組織への貢献度を含む「評価賞与」も
■アビームコンサルティングではランク毎に基本給が30~50万ほど変動、プロモーションスピードは1年毎が一般的
弊社が独自にアビーム社の人事から取材したところ、それぞれタイトル毎にランクが3~4つに細分化されており、プロモーションスピードは1年ごとにランクが一つ上がることが一般的とのことでした。シニアコンサルタントDからプロモーションした際は、マネージャーAとなります。
また、ランク毎に基本給が30~50万ほど上下に変動します。各タイトルの年収は以下の通りです。
【アビームコンサルティングの年収:タイトル別】 ■ビジネスアナリスト(新卒):450~600万円 ■コンサルタントB~D: 600~750万円+入社準備金35万円支給 ■シニアコンサルタントA~D:720~1000万円+入社準備金50万円支給 ■マネージャーA~D:1000~1400万円+入社準備金65万円 ■シニアマネジャーA~D:1250~1900万円+入社準備金:85万円 ■ディレクター:1800万円~ ■プリンシパル:2500万円~ |
中途入社の場合、コンサルタントBからスタートしますので、約600万以上の年収が確保されるようです。
インダストリーやファンクションで共通の年収体系となっておりますが、唯一ストラテジーセクターのみ、他セクターより同タイトルで年収が50~100万円高くなっています。
■アビームコンサルティングの評価賞与(ボーナス)は3つにのランクに分かれ、50万~500万円の差が生まれることも
アビームコンサルティングでは、年2回(6月・12月)支給される基準賞与のほかに、年間を通して「低評価」「標準評価」「高評価」の3つの評価が下され、評価によって変動する<評価賞与>があります。
また、マネージャー以降は基本的に賞与が評価賞与のみになるため、評価により大きく年収総額が変動するようです。※そのため、シニアマネージャーよりもマネージャーの方が年収が高くなる可能性もあります。
評価賞与の低評価と高評価の差は以下の通りです。
- Cクラス:低評価、高評価⇒約50万円差
- SCクラス:低評価、高評価⇒約100万円差
- Mクラス:低評価、高評価⇒約200万円差
- SMクラス:低評価、高評価⇒最大500万円差程
■実際に転職した方からは「評価賞与には『プロジェクト外』の活動も影響する」との声も
年収やプロモーションに関する評価制度に関して、弊社よりSCMユニットに入社された20代後半の男性からお聞きした話によると、
「半期の評価時にプロジェクト外の採用や社内タスクフォース活動の有無も評価の対象になります。通年で0ポイントだとランクアップできないようで、定期的にポイントを稼ぐ必要があります」とのことでした。
通年でのプロジェクトデリバリー・セリングの評価は勿論ですが、採用活動といった社内タスクフォースへの参加が組織への貢献として評価の対象になり、それが給与に繋がる仕組みとなっているようです。
■年収オファー額には基本給の他に、賞与・残業代を含む
年収と一口に言っても、その内訳はファーム毎に様々です。年収内訳は下記の通りです。
- ベース給+賞与(年2回の基準賞与+評価賞与)+残業代(40h/月換算×12ヶ月)
マネージャー以降は賞与が評価賞与のみになります。また、中途入社の場合、先述のように1年目のみ入社準備金(50万~85万)が給付されるため、プロモーションしない場合は2年目の年収が前年から低くなる可能性もあります。シニアマネージャークラスになると、サインオンボーナスとして200万ほど支給される方もいるようです。
■残業代の支給はプロジェクト次第。住宅手当は多くのファームと同様に支給されず
残業代はオファーレターに40時間想定で加算して記載されております。また、マネージャークラス以下には40時間を超えた範囲で別途残業代が支給される仕組みのようです。
実際に、大手メーカーからアビームのSCMユニットに転職された方からいただいた情報では、「待遇の面も良く、残業時間もちゃんとチャージさせていただきました」とのことでした。
ただし、他の方からお聞きした情報としては、「勉強のために朝早く出社したのですが、朝来たときに出勤を打刻したら、あとで「自分の勉強時間は、チャージしないように」と注意を受けたりしたこともありました。「プロジェクト稼働中」「研修中」などの就業コードがいくつかあり、コードにより残業が付けられる/付けられない等が異なります」とのことです。
別の方にお聞きしたところ、「働いた分、全部が付けられるかどうかはプロジェクト次第」とのこともあり、プロジェクトによって、またアベイラブルの状態では残業代が付かないといったケースもあるようです。
また、弊社の企業担当が採用担当にお聞きしたとこと、住宅手当に関しては支給されないようです。ただし、コンサルファームで住宅手当を支給するケースは少なく、大手外資系ファームでも一部の大手外資系ファームなど片手で数えられる程度なのが現状です。
■基本給+賞与のため、年俸制のファームや事業会社から転職される方は月々のキャッシュフローに注意という声も
また、アビームコンサルティングは月給制であり、年俸制の企業から転職される場合は月々の給与に関して注意が必要なようです。実際に、アビームコンサルコンサルティングに限りませんが、年俸制のファームから転職された方からよく寄せられる声として、「月々のキャッシュフローが低い」という声をよくお聞きします。
(例)シニアコンサルタント・年収720万円の場合
- 年棒制:月々60万円
- 月給制:月々45万円、賞与160万円
年俸制の企業から転職される場合、賞与は別途支給されるとしても、月収だけで捉えると低くなる可能性もあるため、月々のキャッシュフローについて転職前に見直す必要がありそうです。
【他ファームとの年収比較】外資系は~Mまで同等程度。日系の大半よりもアビーム社が上回るケースが多い
■外資系ファームとはMクラスまでは同じ、ただしプリンシパルクラスでは最大で数億の年収差も
年収について普段お話させていただく際に、「日系ファームは外資系ファーム(BIG4やアクセンチュア社)と比べると年収が下がるのでは」と思われる方が多い印象があります。
しかし弊社の実績として、アビームコンサルティングの場合、シニアマネージャークラスまでは年収のレンジがほとんど変わらない、中には年収のレンジがアビーム社よりも低い外資系ファームもあります。
アビームコンサルティングと他ファームの年収レンジ(弊社案件を参考に目安を提示) 【ビジネスアナリスト】 【コンサルタント】 【シニアコンサルタント】 【マネージャー】 【シニアマネージャー】 【ディレクター】 【プリンシパル(パートナー)】 |
シニアマネージャーまでは外資系ファームの年収と比較しても遜色ないものの、ディレクターまたはプリンシパル以上では、外資ファームの年収の方が200~300万円高くなる印象です。
特に、エクイティパートナー制を敷くファームでは、パートナーの年収が青天井なため、時には何億円という差が付くこともあります。
■外資系戦略ファームとストラテジー部門では年収において大きな差が、ただし「実行支援」に魅力を感じ年収ダウンでの転職事例も
以下は戦略ファームと、アビームのストラテジー部門との比較です。
アビームコンサルティングストラテジー部門と他戦略ファームの年収レンジ(弊社案件を参考に目安を提示) 【ビジネスアナリスト】 【コンサルタント】 【シニアコンサルタント】 【マネージャー】 【シニアマネージャー】 【ディレクター】 |
戦略系ファームと比較すると、アナリストの段階から年収面において大きな差が生まれるようです。
一方で、アビームコンサルティングの戦略部門は、中期経営計画といったCxOクラスの経営アジェンダの策定だけでなく、システム基本構想の策定などのBPRに深く関われるため、所謂「手触り感」のある戦略経験を求めて、戦略系ファームや、総合系ファームの戦略部門から数千万年収を下げてでも転職される方がいます。
現在のストラテジー部門リードプリンシパルや、プリンシパルは投資銀行や上場会社のアドバイザリー部門などコンサルティングファーム以外の業界を経験されている方で、戦略だけでなく実行面までも支援していく体制となっています。
また、外資系ファームの場合、「本年はSAPのソリューションを優先的に提案する」など、ソリューション提案においてグローバルの方針に従わざるを得ないシーンが時には訪れるといった理由から、年収よりも「ヘッドクオーターとしての意思決定」に重きを置いて外資系の戦略ファームからアビームのストラテジー部門へ転職されたプリンシパルクラスのコンサルタントもいるようです。
■日系ファームとの比較では、各タイトルで約100万~200万ほどアビームコンサルティングが高いか
他の日系ファームとの比較ですが、こちらはアビーム社の方が各タイトルで約100万~200万ほど高くなるようです。
・27歳女性/日系ファーム・コンサルタント
→コンサルタント
450万円→約650万円
・29歳男性/日系ファーム・シニアコンサルタント
→シニアコンサルタント
650万円→約800万円
・30歳男性/日系ファーム・マネージャー
→シニアコンサルタント
500万円→約750万円
・35歳男性/日系ファーム・マネージャー
→マネージャー
1,100万円→約1,300万円
ただし、同タイトルでは年収アップの事例が大半ですが、マネージャーからコンサルタントなど、タイトルや領域を変える転職となると、年収が下がるケースがあります。
(例1)27歳男性/日系ファーム・マネージャー
→コンサルタント ※ストラテジー部門
年収870万円→年収700万円
(例2)50歳男性/日系ファーム・マネージャー
→マネージャー
年収1,450万円→年収1,200万円
「資格取得の無料研修制度」が充実、SAPなど数百万クラスの研修が無料で受けられることも
アビームコンサルティングでは、必須研修として以下のラインナップが無料で用意されております。
①昇格時研修
各タイトル毎に昇格時研修というものがある。
それぞれのタイトルで必要なケイパビリティを身に付ける為のもの。
②コンサルティンングスキル
ロジカルシンキング、ファシリテーションスキル、ドキュメンテーションスキル、プレゼンテーション・インタビュースキル
※1度で終わらず、本人が希望するば何回でも受けられる
さらに、プロジェクトマネジメント、案件管理、契約実務、システム構築スキル、業界知識、語学、SAP、oracle、Microsoft等など自身で受講すれば数十万円~数百万円の研修の無料で受けられる任意の研修制度があります。
特に、SAPの資格取得研修に関して、同社では新卒には全員無料で取得させるほどの熱の入用であり、中途採用でも無料で受講が可能です。
実際に、SAPといったERP導入のハンズオン支援に強みを持つアビーム社で案件・研修の両軸で経験を積むことで、「アビーム社から外資系ファームへの転職」において大幅に年収アップする事例も多いようです。
・25歳女性・コンサルタント
SAP ERP導入の要件整理・保守→外資系ファームの社内新組織立ち上げ支援
500万円→650万円
特に2027年問題などから直近SAP領域の経験が各ファームで求められております。2025年以降のマーケットニーズは未知数なところが多いのも実情ですが、一度その領域に力を入れるアビームで導入や開発の経験後、他ファームへキャリアアップでの転職を目指すのも一つの手でしょうか。
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>コンサルタントの年収アップに関する記事
【コンサルタントの給料が高い理由】未経験でも年収は上がるか?ファームの年収・給与体系と未経験からの転職事例
https://www.axc.ne.jp/column/money.html
【保存版】「シニアコンサルタント」からマネージャーに昇進・活躍するまでのAtoZ
https://www.axc.ne.jp/media/careertips/sctomatoz
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今回の記事では、【独自取材】アビームコンサルティングの年収(他ファーム比較・タイトル別・残業代の実情まで)についてお伝えしました。
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