転職活動をされている方から、以下のようなご相談を頂くことがあります。
・「内定をもらったが、やっぱり条件面で納得ができない」
・「複数の会社から内定をもらっているが、どのように対応すべきか分からない」
・「内定を辞退する際のルールやマナーを教えてほしい」
そこで今回は、「転職活動における内定辞退のルールやマナー」について直接人事の方にお聞きした情報をもとに解説していきます。いつまでに連絡するべきか、連絡手段はどうするべきなのか、リスクはあるのか等にも触れています。転職予定の方、転職活動中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
【目次】
- 内定辞退はできる限り早く。返事の保留は1週間程度
- 転職活動における内定辞退の連絡は電話、メールどちらでもOK
- 電話やメールで辞退の旨を伝える時のマナー
- 内定辞退のやり取りが上手くいかなかった場合のリスク
内定辞退はできる限り早く。返事の保留は1週間程度
まず、「転職活動時における内定辞退は可能」ということを頭に入れておきましょう。
「一度内定をもらったら、その企業に入社しなければならないの?」という疑問を持っている方もいるかと思います。しかし、内定をもらっても入社義務はありませんので、安心してください。転職活動における内定辞退は、決して珍しいことではありません。
もちろん、企業側からすれば、「内定を出したからには入社してほしい」「なるべく辞退はしないでほしい」というのが本音です。しかし、採用担当者は、転職者の事情も分かっています。当然、「転職活動で1社しか受けていない」とは思っていません。ゆえに、「内定を出しても辞退される可能性がある」という前提で、採用活動を進めています。
皆さんも、内定辞退せざるを得ない状況になったら、安心して辞退してください。では、内定辞退を行う場合、いつまでに連絡するべきなのでしょうか?
返事の保留期間は1週間が目安
実際には、以下のような理由で、すぐには返事ができない場合もあるでしょうか。
・第一志望の企業の結果がまだ出ていない
・すべての企業の結果が出てから、総合的に判断したい
・家族と相談してから決めたい
上記のような場合は、内定に対する返事を保留させてもらいましょう。たいていの企業は、2~3日であれば、内定諾否の返事を待ってくれます。特別な理由がなければ、1週間程度待ってくれる企業も多いようです。
もちろん、保留期間の限度は、企業によって異なります。2週間待ってくれる場合もあれば、1日しか待てない場合もあるでしょう。「どれくらい待ってほしいのか」、しっかりと企業に伝え、相談しながら保留期間を設定してもらいましょう。
承諾後の辞退はできる限り早く行うのがマナー
「内定を承諾したが、やっぱり辞退したい」という場合も当然ながらあるでしょうか。実は、内定承諾後でも、辞退することは可能です。「職業選択の自由」が保障されており、入社日より前であれば、内定を辞退することができます。
また、よく内定承諾時に、「内定承諾書」「入社受諾所」等の提出を求められるケースもあります。しかし、こういった書面に法的な拘束力はありませんので、安心してください。これらの書面を提出していても、内定を辞退することは可能です。
ただし、承諾後の内定辞退は、企業に迷惑をかけることは留意するべきでしょうか。企業側は、内定が承諾された段階で、皆さんを受け入れる準備を始めます。そのため、内定辞退の連絡は、できる限り早く行うのがマナーでしょうか。
転職活動における内定辞退の連絡は電話、メールどちらでもOK
続いて、「転職活動時における内定辞退の連絡手段」について、簡単に解説します。
基本的に、内定辞退の連絡は、電話かメールで行います。「より誠意を見せられる」という観点で言えば、電話での連絡がベストでしょう。しかし、担当者不在など、事情がある場合には、メールでも問題ありません。もちろん、電話とメールの両方で連絡すれば、より丁寧な印象を与えられるでしょう。
ただし、転職活動の仕方によって、「内定辞退の連絡手段・連絡方法」は多少異なります。今回は、以下の3パターンに分けて解説していきます。
・直接応募の場合
・転職エージェント経由の場合
・リファラル応募の場合
直接応募の場合
まず、企業の採用ホームページ等を通して、直接応募した場合です。転職エージェント等を介していないので、企業とのやり取りは、全て自分で直接行います。
内定辞退の連絡も、自分で行う必要があります。連絡手段は、上記の通り、電話かメールで問題ありません。企業の人事部や採用担当者に、直接、辞退の旨を伝えましょう。
転職エージェント経由の場合
次に、転職エージェント経由で応募した場合です。この場合は、企業の人事部や採用担当者に、直接連絡する必要はありません。内定辞退の旨は、担当のエージェントに伝えてください。エージェントが、企業側に対して、内定辞退の連絡を行ってくれます。
リファラル応募の場合
最後に、リファラル応募の場合です。この場合、基本的には、直接応募の時と同様に、企業の人事部や採用担当者に対して、自分で直接連絡してください。電話でもメールでも問題ありません。その上で、紹介者(紹介・推薦してくれた友人や知人)にも、内定辞退の旨を伝えておきましょう。
ただし、紹介者だけに、内定辞退の連絡をするのはNGです。紹介者は、あくまで紹介者であり、転職エージェントの役割を担っているわけではありません。内定辞退の連絡をする際は、必ず、企業に直接伝えるようにしてください。
電話やメールで辞退の旨を伝える時のマナー
続いて、「内定辞退の連絡をする際のマナー」を紹介します。
電話は10時~12時、14時~17時あたりがベスト
電話で内定辞退の連絡をする場合は、電話をかけるタイミングに注意しましょう。必ず伝えるという目的上、出勤・退勤前後の時間帯や、お昼休憩の時間帯は、なるべく避けるべきです。ゆえに、10時~12時、14時~17時あたりに電話をかけるのが無難だと言えます。
ただし、業種によって、忙しい時間帯は異なります。会社ごとに就業時間等を確認し、比較的手が空いていそうな時間を予測しながら、電話をかけてみてください。
また、メールで連絡する場合は、送信するタイミングに気を遣う必要はありません。出勤・退勤前後の時間帯や、お昼休憩の時間帯でも問題ありません。早朝や夜中でも大丈夫です。
誠意を込めて、感謝を伝えること
内定辞退の連絡で大切なのは、感謝と謝罪の気持ちをしっかりと伝えることです。
まずは、自分を評価してくれたこと、内定を出してくれたことに対して、感謝の意を述べましょう。
上述の通り、皆さんには「職業選択の自由」が保障されているので、入社日より前であれば、内定の辞退が認められます。もちろん、転職活動では、複数の企業を受けるのが一般的なので、内定を辞退することは悪ではありません。しかし、内定を辞退すれば、企業には大きな迷惑がかかります。ゆえに、一社会人として、しっかりと感謝だけでなく、謝罪することも大切でしょうか。
内定辞退の理由は、明確にする必要はない
「内定辞退の理由」に関しては、はっきりと述べる必要はありません。
・条件面で納得できない
・より志望度の高い企業から内定をもらった
特に、上記のような場合、具体的な理由は伝えない方が良いです。「検討の結果、勝手ながら辞退させていただきたく存じます」「申し訳ございませんが、辞退させていただきます」のように、無難な言い方をしましょう。
ただし、以下のように、やむを得ない理由により内定を辞退する場合には、正直に伝えても問題ないでしょう。
・現在の職場から引き止められ、転職そのものが中止になってしまった
・親の介護等、家庭の事情により、転職先で働くことが難しくなった
内定辞退のやり取りが上手くいかなかった場合のリスク
最後に、「内定辞退のやり取りが上手くいかなかった場合のリスク」について触れておきます。
まず、同社への再応募が難しくなります。もちろん、再応募を禁止していない企業であれば、将来的に、もう一度応募することはできるでしょう。しかし、採用担当者は、「本当に信頼できる人物なのか」「また内定辞退されてしまうのではないか」というマイナスイメージを抱きます。そのため、「一度内定を辞退した人」に対して、再び内定を出す可能性は低いと言えます。
また、採用担当者や人事関係者が別の企業に転職した際に鉢合わせるリスクもあります。内定辞退の時に、その場しのぎの嘘をついたり、素っ気ない態度で連絡したりしていた場合、非常に気まずい思いをすることになるでしょうか。
今後のビジネスライフのためにも、内定を辞退する際は、最低限のマナーを守り、誠実な態度で連絡するようにしましょう。
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今回の記事では、転職活動における内定辞退のルールやマナーについてご紹介しました。
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