“総合系コンサル”から”PEファンド・投資チーム”への転職のステップ

Big4など、総合系コンサルティングファームの方から、PEファンド・投資チームへのキャリアパスについてご相談いただく機会が増えてきました。

ただし難易度の高いキャリアパスのため、今回の記事では転職エージェントの知見を活かし、3つのステップ別に転職成功に必要なポイントを解説します。

PEファンド・投資チームへの転職成功へ向けた3つのステップ

①スモールキャップのファンドや、「投資~バリューアップ」を一気通貫で手掛けているファンドへの転職
②IBDもしくは戦略コンサル(チーム)を経由する
③FASを経由する

戦略系チームおよびFASを除く総合系コンサルティングファームに在籍されている方が、PEファンド・投資チームを目指すためのステップを分かりやすくご紹介するので、参考になさってください。

【目次】

  1. スモールキャップのファンドや、「投資~バリューアップ」を一気通貫で手掛けているファンドへの転職
  2. IBDもしくは戦略コンサル(チーム)を経由する
  3. FASを経由する
  4. (参考)総合コンサルからPEファンドのバリューアップチームへの転職という選択肢も視野に

総合コンサルからPEファンド・投資チームへの転職ステップ①スモールキャップのファンドや「投資~バリューアップ」を一気通貫で手掛けているファンドへの転職

総合系コンサルからPEファンド・投資チームへの転職の可能性についてはいくつか考えられます。

ここでは、

①直接転職する場合
②IBDもしくは戦略コンサル(チーム)を経由する
③FASへの転職を挟み実現する

上記3つのパターンについて検討します。

①直接転職する場合に関してですが、PEファンドは「経営の総合格闘技」と言いつつも、基本的には投資銀行におけるM&Aアドバイザリーの実務経験、戦略コンサルにおけるリサーチ・戦略・仮説構築スキルが重要になる傾向があります。

総合系コンサルティングファームでは、M&Aチームに入っていない場合、オペレーション改善・PMOなどのプロジェクトが多くなり、M&Aに関するプロジェクトを経験する機会は非常に限られがちです。

「PE転職」という側面でのスキルセット的に劣後する可能性があり、いきなり投資チームにジャンプできる方はかなり限られるのが実情でしょうか。

そこで例えば、
・MBAといった関連資格を取得し、ポテンシャルでスモールキャップのファンドを目指す
・投資からバリューアップまで一貫して担当するファンドに入社し、最初はバリューアップで実績を残して徐々に軸足をずらしていく
といったキャリアがまず考えられます。

中々、こういった組織の構成といった内情まで手に入れるのは難しいため、転職エージェントと話しながら戦略を練る、もしくは有力な知り合いでリファラルを経由するといった対策が必須です。

総合コンサルからPEファンド・投資チームへの転職ステップ②IBDもしくは戦略コンサル(チーム)を経由する

②IBDもしくは戦略コンサル(チーム)を経由する、つまり一度PEファンド以外でPEファンドの業務内容に親和性の高いスキルを身に付け、転職するといった方法も考えられます。具体的にはM&Aや投資先ソーシングの知見、投資検討・投資先の経営および成長支援・デューデリジェンスなどの経験があると有利でしょうか。

ただし、総合系コンサルティングファームから投資銀行への転職は、それこそFAS等で財務改革などファイナンスに近い領域のプロジェクト経験を身に付けた方以外は採用される可能性が低く、こちらも大胆なキャリアチェンジになるため、非常に難易度が高いと言えそうです。

参考:コンサルティングファームから投資銀行(IBD)への転職後、活躍できるコンサル・できないコンサルの違い
https://www.axc.ne.jp/media/careertips/postconsulinvestmentbank

そのため総合系コンサルティングファームから転職する場合は、戦略コンサルへ一度転職し、M&Aに関するビジネスデューデリジェンスや、PEファンド向けのアドバイザリー業務経験を積む方が現実的でしょうか。ただし、実際に総合系から戦略系に移れる方は5%未満ほどといった印象で、転職活動の際に「書類審査」「ケース面接」といった戦略コンサル向けの対策が必須です。

参考:総合ファームから戦略ファームにはどうしたら行けるのか?
https://www.axc.ne.jp/media/change-jobs-knowhow/Synthesistostrategy

また、PEファンド入社の際には、財務モデルのテストや、テストを実施しない場合でもコーポレートファイナンスやバリュエーションに関する質問やディスカッションが課されるため、戦略系コンサル転職前後では、PEファンド関連のアドバイザリー業務やビジネスデューデリジェンスが積めるよう積極的にアピールする必要があります。

参考:PEファンドの選考内容(面接・モデリング)【コンサル/投資銀行の出身者が対策すべき点】
https://www.axc.ne.jp/media/careertips/privateequityfund_selection

総合コンサルからPEファンド・投資チームへの転職ステップ③FASを経由する

③FAS転職を経由される方も多い印象です。ただし、FASに転職するにしても、例えばPMIチームに入った場合はコーポレートファイナンスや財務モデリングの経験は積みにくいため、M&Aアドバイザリーチームやプレからポストまで一貫して手掛けるチームへの配属・転職が重要です。

また、FASでもM&Aアドバイザリーチームは類似経験を持つ方の採用が優先されるため、バリュエーションチームを目指すのも手でしょうか。

(例)Big4系FASにおけるM&Aアドバイザリーチームの採用要件

・監査法人における監査実務経験者
・事業会社における経理や会計財務、経営企画部門での実務経験者
・投資銀行等におけるリサーチアナリスト・財務分析業務の経験者
・FAS系ファームにおけるFAS業務経験者(M&A・再編・バリュエーション業務系)

参考:FASからPEファンドに転職して活かせるスキル・キャッチアップが必要なスキルとは
https://www.axc.ne.jp/media/careertips/fas_pe

参考:コンサルとPEファンドの「デューデリジェンス」の違い
https://www.axc.ne.jp/media/careertips/duediligencethedifference

(参考)総合コンサルからPEファンドのバリューアップチームへの転職という選択肢も視野に

総合系コンサルティングファームからはPEファンドのバリューアップチームに転職される方も多い印象です。その場合、ハンズオンでのコンサル経験や、PE投資先でのコンサル経験などが求められるケースが多くあります。ただし、投資先の経営者がカウンターパートとなるため、いずれにしても採用の際には「経営者(CxOクラス)とのリレーション」を築いた経験が見られることが多く、外資系戦略コンサルといったトップTierのファームからの内定者が多いのが実情です。

(例)日系PEファンド・バリューアップチームの採用要件

【必須要件】
・戦略コンサルティングファーム+事業会社でのご経験。(事業会社→コンサルでも可)
・投資先バリューアップ施策の設計~推進可能な実績+投資先とのリレーション形成力の高い方
・戦略策定に留まらず、一定期間の常駐and/or深いハンズオン支援までの経験が豊富な方
・経営基盤整備(管理会計導入・KPI設定等)に加えて、事業面における業務改善・経営支援等で実績がある方
・PEファンドの投資先支援の経験があれば尚可
・PMI等のプロジェクト経験を有する方

また、投資先ポジションにおいて求められる要件としては、

・事業会社でCxOや起業経験のある方
・事業会社の経営企画部門での管理職経験、または子会社/グループ会社のマネジメント経験
・事業再生の現場でのマネジメント又はリーダー経験のある方

などが挙げられます。

ちなみに、バリューアップチームから投資チームへの移籍については、日系の小規模なファンドの場合は、人数が少なく広いカバー範囲を求められることから軸足を移しやすいものの、大手や外資系では明確に採用基準・報酬体系が分かれていることも多く、なかなか難しいのが実情です。

中には、投資からバリューアップまで一貫して手掛けるものの、バリューアップのニーズが高く、そこに親和性のある方を採用しているといったケースもあるため、転職の際には知人から内情について聞く、PEファンドの内情に詳しいエージェントに相談するといった挙動が求められます。

参考:PE(プライベートエクイティ)パートナーに聞く「投資先CxO」選考時に注視するポイント
https://www.axc.ne.jp/media/careertips/privateequityrecruit

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>コンサルからPEファンドへのキャリアに関する記事

公認会計士からPEファンドへのキャリアパス【入社前後に役立つスキル・経験】
https://www.axc.ne.jp/media/careertips/accountanttope

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今回の記事では、総合系コンサルティングファームに在籍されている方(戦略系チーム、FAS除く)がPEファンド・投資チームを目指すためのステップについてご紹介しました。

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