コンサルティングファームへの転職を考えている方々から、以下のようなご相談を頂く機会が増えました。
「どのような方法で転職活動を行えばよいのか?」
「リファラル採用/エージェント採用にはどのようなメリットがあるのか?」
「リファラル採用/エージェント採用の注意点は?」
そこで今回は、「コンサルティングファームへの転職におけるリファラル採用/エージェント採用のメリット・デメリット」を紹介していきます。「転職活動の方法」について悩んでいる方、「リファラル採用」や「エージェント採用」について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
なお、ページ下部では、「リファラル採用の基礎知識」について簡単に触れています。「そもそもリファラル採用って何?」という方は、併せてお読みください。
【目次】
- コンサル転職での「リファラル採用」のメリット
- コンサル転職での「リファラル採用」のデメリット
- コンサル転職での「エージェント採用」のメリット
- コンサル転職での「エージェント採用」のデメリット
- (参考)リファラル採用とは?【リファラル採用の書類・面接フローなど】
コンサル転職での「リファラル採用」のメリット
「リファラル採用」とは、在籍する社員が、知人や友人を自社に紹介・推薦する採用手法です。「社員紹介制度」「リファラルリクルーティング」と呼ばれることも多いです。
詳しくは後述しますが、リファラル採用では、転職サイトや企業のリクルーティングサイトを通じて、選考に応募するわけではありません。また、転職エージェント経由で採用活動を進めるわけでもありません。
知り合いに紹介・推薦してもらい、面談などを行っていく採用制度です。つまり、自分の人脈や社外ネットワークを活用する転職手法だと言えるでしょう。
リファラル採用には、以下のようなメリットがあります。
・入社後のギャップが少ない
・選考ハードルが比較的低い
・企業側にとっても大きなメリットがある
①入社後のギャップが少ない
リファラル採用では、相手先企業に実際に勤めている友人・知人から、リアルな話を直接聞くことができます。社風や部署の雰囲気、業務の進め方など、他では聞けないような情報を、あらかじめ入手できるわけです。気心知れた知り合いであれば、会社の良い点だけでなく、悪い点や注意点なども教えてくれるでしょう。
会社について事前に理解した上で入社することになるので、当然、入社後のギャップは少ないです。感じるストレスも少なくなるので、思う存分自分の力を発揮することができるでしょう。実際、リファラル採用での転職は、離職率が低くなると言われています。
②選考ハードルが比較的低い
リファラル採用は、その他の採用方法と比べて、選考ハードルが低い傾向にあります。
もちろん、コンサルへの転職ですから、決して簡単に内定が出るわけではありません。しかし、企業側にしてみれば、自社の社風や仕事内容を熟知している社員が、「求めている人材像」に合致するだろう知人を紹介・推薦してくれるわけです。ゆえに、ある程度のスキルや経験、人柄が担保された状態で、選考がスタートします。
そのため、リファラル採用では、書類選考がないケースが多いです。一次面接程度までは通過している状態でスタートする場合もあるでしょう。
③企業側にとっても大きなメリットがある
求職者・転職者にとって、リファラル採用は、「入社後のギャップが少ない」「選考ハードルが比較的低い」というメリットがあります。
一方で、企業側にとっても、大きなメリットがあります。例えば、以下のようなメリットです。
・転職潜在層にアプローチ可能
・ミスマッチを抑えることができる
・定着率が高い
上述の通り、リファラル採用では、自社の社風や仕事内容を熟知している社員が、「求めている人材像」に合致するだろう知人を紹介・推薦してくれます。転職する側も、様々なリアルな話を聞き、企業理解を深めた上で、選考に臨むことになります。ゆえに、ミスマッチが少なく、入社後の定着率も高くなります。
コンサル転職での「リファラル採用」のデメリット
リファラル採用には、以下のようなデメリットも存在します。頭に入れておきましょう。
・普及が進んでいないため、すべてのファームで利用できるとは限らない
・社外人脈が必要
・内定辞退や入社後の退職がしづらい
・客観的な情報に基づいた判断がしにくい
①普及が進んでいないため、すべてのファームで利用できるとは限らない
海外やアクセンチュアなどの大手外資系ファームにおいてはスタンダードな採用手法になっているリファラル採用ですが、日本においては、まだまだ普及が進んでいないのが実情です。また、リファラル採用を導入していても、有効に活用できている企業は多くありません。
興味のある企業が、必ずしもリファラル採用を導入しているとは限らないので、注意してください。
ただし、リファラル採用の注目度は年々高まっていますし、コンサル業界は、リファラル採用に積極的な姿勢を見せています。今後の自分のキャリアを考え、リファラル採用について理解を深めておくことは、非常に重要だと言えます。
②社外人脈が必要
繰り返しになりますが、リファラル採用は、友人や知人に紹介・推薦してもらい、面談などを行っていく採用制度です。つまり、自分の人脈や社外ネットワークを活用する転職手法だと言えます。
残念ながら、人脈や社外ネットワークがない場合、リファラル採用は成り立ちません。そもそも紹介・推薦してもらえる可能性がゼロだからです。
「現時点で人脈や社外ネットワークがない」という方は、社外イベントに参加したり、SNSを上手く活用したりしてみましょう。積極的に社外人脈を作ることで、リファラル採用の可能性が広がります。
③内定辞退や入社後の退職がしづらい
リファラル採用には、「内定辞退や入社後の退職がしづらい」というデメリットもあります。
仲介してくれた友人・知人との関係性が悪化してしまう恐れがあるので、内定を断りづらい、入社後に退職しづらいわけです。いざ内定辞退や退職をする際には、十分に配慮しましょう。
④客観的な情報に基づいた判断がしにくい
リファラル採用には知人から内情について知ることができる、という大きなメリットもある一方で、他社の情報に関しては自ら獲得する工数が必要というデメリットもあります。リファラルで受けている企業の良いところ、悪いところ、他社の良いところ、悪いところを客観的に判断できるアドバイザーがいないため、入社してみたものの他社で同じくらいのスキル・経験の人が自分よりも何百万も良い給料をもらっていた、というケースも起こり得ます。
リファラルと同時に、客観的に業界やマーケットについて情報提供してもらえるアドバイザーを見つけることをおすすめします。
コンサル転職での「エージェント採用」のメリット
「エージェント採用」とは、文字通り、転職エージェントを活用した採用制度のこと。応募者と企業の間に、転職エージェントが入り、採用活動をスムーズに仲介してくれます。
転職エージェントを利用すれば、転職に関するあらゆるサポートを受けることができます。皆さんの中にも、転職エージェントを利用したことがある、もしくは現在利用している方が多いのではないでしょうか?
エージェント採用には、以下のようなメリットがあります。
・多くの企業がエージェント採用を活用しているため、多数の求人や企業内上が手に入る
・社外人脈をつくる工数が省ける必
・面接日程の調整や、雇用条件・年収の交渉をスペシャリストが代理で行ってくれる
①多くの企業がエージェント採用を活用しているため、多数の求人や企業内情が手に入る
リファラル採用の場合、普及が進んでおらず、導入している企業もまだ多くありません。しかし、エージェント採用の場合は、実に多くの企業が導入しています。もちろん、コンサル業界も例外ではありません。そのため、客観的な情報に基づいて、多数の企業の中から安心して応募することができます。
②社外人脈をつくる工数が省ける
リファラル採用では、人脈や社外ネットワークが必要でした。しかし、エージェント採用では、人脈も社外ネットワークも必要ありません。転職エージェントが、求職者と企業の仲介を行ってくれます。
③面接日程の調整や、雇用条件・年収の交渉をスペシャリストが代理で行ってくれる
また、面接日程の調整や、雇用条件・年収の交渉も、エージェント経由で行うことができます。よくあるケースが、リファラル経由でのオファーよりも、独自で受けていた企業の方が待遇が良いが、知人経由で応募した手前、断れないといったケースです。
転職エージェント最大のメリットは、「面と向かっては交渉しにくいことも代理で行ってくれる」ことでしょう。また、転職活動について分からないことや不安があっても、一人で悩む必要はありません。専任のアドバイザーに、都度相談してみてください。
(参考コラム)
転職エージェントを使う4つのメリット【やりたいことや志向が決まっている方向け】
https://www.axc.ne.jp/media/change-jobs-knowhow/Agenthowtouse
【実話】大手SIerへの転職でエージェントを重宝した理由とは?
https://www.axc.ne.jp/column-career-change-case/2010/0614/405.html
コンサル転職での「エージェント採用」のデメリット
エージェント採用には、以下のようなデメリットもあるので、注意しましょう。
・入社後のギャップは比較的多い
・自分に合わないエージェントも存在する
①入社後のギャップは比較的多い
リファラル採用では、友人や知人から、会社に関するリアルな情報(社風や雰囲気、仕事の進め方等)を聞くことができます。
しかし、エージェント採用の場合、アドバイザーから情報を貰うことはできますが、それがリアルな情報とは限りません。中には、求人票に書いてあることしか知識がなく、実態と離れているケースも有り得ます。
そのため、すでに転職したい業界が決まっている場合には、できる限り業界に特化したエージェントを選ぶことをおすすめします。HPなどでインタビューを掲載していたりと、企業との結びつきがどれだけあるのか判断する挙動も求められます。
②自分に合わないエージェントも存在する
エージェントだけでなく、エージェントで働くキャリアコンサルタントにもそれぞれ強みや特徴があります。多くの転職エージェントでは候補者のキャリアに沿ったキャリアコンサルタントが担当するケースがありますが、それでも人間関係ですので合う・合わないがでてきてしまう場合があります。その場合は、担当変更の申請を行いましょう。
(参考)リファラル採用とは?【リファラル採用の書類・面接フローなど】
上述の通り、リファラル採用とは、在籍する社員が、知人や友人を自社に紹介・推薦する採用手法のこと。「社員紹介制度」「リファラルリクルーティング」と呼ばれることも多いです。
主な特徴は、以下の通りです。
・元同僚や学生時代の友人など、人脈・社外ネットワークを活用する
・事前に、企業の社風や魅力などを聞けるので、入社後にギャップを感じにくい
海外では、既にスタンダードな採用手法になっていますが、日本においては、まだ普及が進んでいません。しかし、年々その注目度は高まっており、今後、国内でもメジャーな採用手法になっていくことが予想されます。
基本的に、リファラル採用の選考フローは、以下の2ステップです。
・ステップ1 面接(1~2回)
・ステップ2 内定
通常の選考と違い、書類選考や適性検査などは実施されないことがほとんどです。また、一次面接の段階で、社長や部長クラスが面接官になることも多いです。
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今回の記事では、コンサルティングファームへの転職におけるリファラル採用/エージェント採用のメリット・デメリットについてご紹介しました。
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