経営企画の業務は入社1年目や新卒でも対応可能な仕事内容か?

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経営企画部門で働くためには、経営・経理全般の知識や業務スキルが必要であることから、ある程度の就業経験を積んでから転職するパターンが考えられます。

一方で、新卒入社後1年目から配属される場合や、入社2、3年目等、入社後あまり期間が経っていない場合においての異動も考えられるでしょう。

企業としては、入社間もない時期でも伸びしろがあると判断できるか、経営企画部門への配属を希望している人材、またすでに学生時代に経営や財務等の専門的知識を身に付けたメンバーであれば、門戸を開くことも考えられます。

経営環境の急激な変化により、早くから変化に柔軟に対応できる人材を育てるべく、若手を経営企画部門に配置することも考えられるかもしれません。

今回は、入社1年目にとって経営企画業務は難しいのか、さらに入社1年目に配属される場合のおもな業務、また入社後、経営企画部門に配属される場合のメリットやデメリットについて確認します。

【目次】

  1. 入社1年目から経営企画で業務をこなすのは難しいのか
  2. 経営企画1年目のおもな業務とは
  3. 入社1~2年目から経営企画に所属した場合のメリットやデメリット
  4. 経営企画に入社1年目に配属されたらデメリットを早期に解消することが大切

入社1年目から経営企画で業務をこなすのは難しいのか

入社1年目に経営企画部門への配属となった場合、業務をこなしていくのは難しいのでしょうか。

企業によっては、優秀な人材を早期に経営幹部として育成したい場合や、年齢のバランスを考えて若手人材が欲しい場合など、1年目から経営企画部門へ配属される可能性は十分に考えられます。

また新卒の場合は、既に備えているスキルややる気でも乗り越えていけると考えられますが、どういった点を持っていれば可能なのか、合わせて確認してみます。

入社1年目からでも就業可能な理由

次章で1年目として対応していくことが想定される業務を具体的に紹介します。そもそも1年目からでも経営企画部門で就業は可能です。

学生時代に学んだことや前職の業務を通じ、一定のスキルや知識を習得していたり、公認会計士のような会計・ビジネス系資格を取得していたりすれば、入社1年目という立場であっても、即戦力として活動できる可能性があります。

そのような経営を学んでいない立場であっても、経営企画で重要なコミュニケーション能力や、調整力、また分析力等、一定の秀でたスキルがあれば経営企画部門の業務を考えると入社1年目でも十分対応可能です。

むしろ、長年自社のやり方に染まっていなかったり、経験が不足していたりする点においては、フレッシュな視点で業務に対応できることとなります。

結果的に全社の良いところ、悪いところを客観的に見ることができるかもしれません。

通常は何年目・何歳ぐらいから可能なのか

経営企画部門へ配属される人材がどれぐらいの層になるのかという客観的なデータがないうえ、入社1年目からでも配属されることがあるため、一概に線引きするのは難しいでしょう。

しかしながら、新卒入社後、主要な部門へのジョブローテーションを経て、社内の善し悪しを把握しているということを考えると、大卒後8〜10年目程度の、30代前半が想定されそうです。

一方で、優秀な人材は、希望する部署への配属がかなわなかった場合、転職も視野に入れることとなります。

そうならないように、一定期間の就業を経て、経営企画部門を志望する方がいれば、入社5年目等、もう少し早い段階での異動も考えられるでしょう。

経営企画1年目のおもな業務とは

まず入社後すぐに、経営企画部門に配属された場合を想定してみます。

経営企画の諸先輩に教えてもらいながら業務をこなしていく必要がありますが、その場合においてどのような業務内容が考えられるのか、確認してみます。

社内重要会議の事務局

多くの企業において、取締役会や経営会議など、経営陣が参加する社内重要会議における事務局は、経営企画部門が務めることが比較的多いと考えられます。

会議を実施する場合は、会議自体の進行以外にも、事前準備とともに事後の報告やフォローも業務として入ってくることとなります。

事前準備は、各出席者のスケジュール調整や決定の案内、会議室の予約、アジェンダの作成や各部門から上がってくる会議用データの集計、会議書類の精査などが考えられます。

またオンライン会議が多くなっていることや、会議の効率化とコスト削減の観点で減ってきているものの、紙の資料が必要な場合は印刷や配布もあるでしょう。

事後においては、議事録の作成や、会議における積み残し課題の集計や管理、次回の議題の案内や開催日、開催方法の考案や開催場所の確保なども事務局としての役割として考えられます。

入社1年目において、全てを実施することは難しいかもしれませんが、部門長やマネージャー等の上長の支援を受けながら、多少なりとも関わることとなる業務です。

データ収集や分析、集計業務

経営陣から経営企画の上長や自らが直接受けた依頼事項に対して、その対応を行うことが考えられます。

業務の難易度によってはメイン担当になることも考えられますが、入社1年目の場合、暫くの間は上長のサポートを受けながら業務を行うことも多いでしょう。

具体的には、市場調査のためのデータ収集や分析、各部門からあがってきた数値データの集計、分析業務などが考えられます。

作業が中心の場合、マニュアルが整備されていれば入社1年目であっても対応可能なものがあるかもしれません。

分析については、集計したデータから一定の見解を出していくことも求められることから、入社1年目においては一定のハードルはあるものの、得意分野であれば、アウトプットを任されることもあるかもしれません。

このような経営企画がまとめる資料は、経営の意思決定に重要な影響を及ぼすこととなるため、集計間違いや分析結果に違和感がないように、上長とともに慎重に行っていく必要があります。

全社計画や予算策定サポート

データ収集や集計とも近い業務ですが、全社計画の立案や予算策定のサポートも考えられます。

各部門からの期日までのデータの提出依頼やデータの吸い上げ、提出内容の確認など、簡単な作業であれば入社1年目であっても任される可能性があります。

予算集計における整合性や正誤チェックは上長とともに行うとしても、予算データの入力や集計作業自体は、入社1年目の社員でも、一定の数値スキルがあれば任されることがあるかもしれません。

また、全社計画や予算はどの企業においても経営企画を中心に進めるため、入社1年目から主体的に関わることができれば、今後のキャリア構築においても有利になります。

自ら計画や予算の一般的な考え方を学びつつ、上長からも業務を吸収していく姿勢が重要と言えます。

社長や経営陣のお使い

秘書がいる企業においては秘書が対応することとなりますが、そうでない場合は、秘書的な役割を任される可能性があります。
具体的には、経営企画部門の若手メンバーが担う、社長や経営陣のお使いや雑務の対応などです。

簡単な買い物等のお使いは、難易度は高くはないものの、取引先に対する謝礼やスケジュール調整等は相手方を配慮する一定のスキルが必要となります。

中には特命事項として、他の社員には依頼しにくい業務が下りてくる可能性もあり、ミスがないように丁寧に対応することも求められるでしょう。

入社1~2年目から経営企画に所属した場合のメリットやデメリット

入社後、早期に経営企画部門に配属されることとなった場合において、本人や会社にとっていい面、悪い面双方あるでしょう。

メリットやデメリットとして、どのようなものがあるのか具体的に挙げて確認してみます。

入社1~2年目から経営企画に所属することによるメリット

まず、最大のメリットとしては、若い時期から経営層の近くで働くことができる点があるでしょう。

とりわけ、将来的に経営幹部を目指す方にとっては、早くから経営の考え方や仕事の仕方を身近で感じることができるのはこの上ないメリットです。

また、自社を取り巻く外部の環境がどのように変化しているのか、身近で知ることも可能となります。

業務を通じて早い段階から会社全体のことが理解できる点も魅力でしょう。

セールスや事業部門などの社員に比べて、会社が目指すべき方向性やビジョン、ミッションを理解しやすいためです。

さらに若手の段階から経営陣や各部門長とのやり取りが発生することから、自分の業務内容や名前などが、社内で比較的認識してもらいやすいのが特徴です。

そのため、早い段階からコミュニケーションが各部門と取りやすくなり、業務も円滑に進めることができる点も大きなメリットと言えるでしょう。

入社1~2年目から経営企画に所属することによるデメリットや注意点

逆に、最大のデメリットとしては、若い時期から経営層の近くで働くことになることから、セールスやCS、事業部門など、顧客と接点をもつ現場との距離が非常に遠くなってしまうことです。

経営企画部門としては、経営層に近いことから、経営に関する業務が多くなりがちです。

しかしながら、事業の状況や顧客と接する現場で行われていることが中々理解できず、事業部門との認識が乖離してしまうことがあります。

若い時期から経営企画部門に長年就業していると、事業部門のメンバーから見ても、「現場のことを認識していない、話がかみ合わないメンバー」との認識になってしまう可能性もあります。

またセールスや事業部門であれば、毎年新卒社員や異動してきた社員、中途入社者など新メンバーに恵まれることも考えられます。

一方どの企業でも少数精鋭である経営企画部門は、中々新たなメンバーの異動や入社が難しく、新卒後数年たっても、後輩が入ってこない可能性があり、部下や後輩ができづらいこともあるでしょう。

そのため、マネジメントスキルが、セールスや事業部門に比べると育成しづらい環境下にあるかもしれません。

早期配属になったらメリットを上手く活用することが重要

新卒後すぐに経営企画部門に配属になった場合には、紹介したメリットとデメリットの双方が想定されます。

ただし、デメリットについては、セールスや事業部門に在籍しないと解消できない場合もあるでしょう。

その場合は、経営企画側の論理を押し通すのではなく、事業理解に努めるべくセールスや事業部門にも寄り添う姿勢や、双方の折り合いをつけるための調整力が必要となります。

経営陣に近く、自社の経営に詳しくなるという経営企画部門の最大のメリットを活かしつつ、デメリットとなる点を少しでも解消できるように意識することが大切と言えるでしょう。

経営企画に入社1年目に配属されたらデメリットを早期に解消することが大切

新卒もしくは入社1年目に経営企画にて業務は可能なのか、また配属された場合のおもな業務や、早期に配属される場合のメリット、デメリットなどを紹介しました。

入社1年目から経営企画部門に配属となった場合、経営に大きな影響を与える業務であることから、最初からこなすとなると一定のハードルはあるかもしれません。

しかしながら、他部門と比べ身近で経営を学ぶことができ、さらに企業を取り巻く経営環境も若手のころから意識できることは、今後のキャリアにおいて早期に貴重な経験を積むことにつながります。

デメリットを少しでも解消しつつ、メリットを最大限活用しながらキャリアを構築していくことが大切です。

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