経営企画のリモートワーク可能な求人の情報例と応募時に留意すべきこと

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アフターコロナ以降、社員の利便性向上や業務効率化、費用削減等の観点からリモートワークに全面的に移行したり、部分的にリモートワークを継続しながら出社を義務付ける企業もあったりと、企業方針は分かれているのが現状です。

経営企画・リモートワーク関係の求人検索機能

利便性向上という意味では、出社のための往復の時間が削減できるため、仕事と家事・育児の両立や通院等が可能になるメリットがあります。
業務効率化の観点からは、これまでの会議資料や契約書等、紙中心の作業からデータに移行するなど、変化が出てきています。

さらには、社員に対する通勤費の削減に加えてオフィス面積の縮小や、オフィス機器、家具類の削減により、費用削減効果も現れているでしょう。

一方で、コミュニケーションが円滑にいかないことや、組織内の一体感の欠如による帰属意識の低下など、弊害も懸念されています。

これらは一例ですが、デメリットが顕著になると、コロナ前のように完全に出社となる企業も増えてくるでしょう。

企業の方針によって完全リモートワーク、一部リモートワーク、完全出社のそれぞれの考え方がありますが、今回は経営企画の求人において、リモートワークを可としている企業を確認します。

さらに、リモートワーク就業におけるメリットやデメリット、さらには応募時に留意しておきたい点を中心に紹介します。

【目次】

  1. 経営企画求人例【リモートワーク可の案件例を紹介】
  2. 経営企画部門でリモートワークを取り入れる場合のおもなメリット
  3. 経営企画部門でリモートワークを取り入れる場合のおもなデメリット
  4. 経営企画部門のリモートワーク可求人に応募したい人が留意すべきこととは
  5. 経営企画求人に応募の際は、リモートワークの可否だけで判断しないことが大切

経営企画求人例【リモートワーク可の案件例を紹介】年収やスキルの参考データ

まず、経営企画職の求人を行っているリモートワーク可の企業を紹介します。
なおあくまで弊社が調査した求人例ですが、以下のような経営企画の求人は数多く存在し、中には出社する必要がないフルリモート可の案件も見られます。

ここでは、具体的にどのような業務内容なのか、求人票で確認できた3社の経営企画求人を例として紹介します。どのようなタイプの求人があるのか、年収やスキルの水準も含め参考としてご覧ください。

経営企画マネージャー候補A社

まずA社は、2024年現在は都内での勤務が必須となっていますが、リモートワークの相談は可能と思われる環境です。参考までに、前年の情報を紹介します。

雇用形態:正社員
業務内容:事業計画や中期経営計画の策定、経営陣への報告、財務戦略の検討、マネジメント等
必要な経験やスキル:経営企画等の経験や、監査法人、金融機関等での経験
あれば良いスキル:マネジメント経験や英語力など
想定人物像:ビジョンやバリューへの相性のよさ
勤務地:東京都
勤務時間:スーパーフレックスを採用しており、コアタイムはなし
年収や月収:年収は800万円~1,000万円台前半

前年の時点ではフルリモート可であり、マネジメント経験があれば良いとされていることから、マネジメント層想定の求人です。

また、経営陣とのコミュニケーションを取って業務を進める必要がある中で、フルリモートも可能としていました。経営陣もリモート環境に慣れていると思われ、状況次第ではフルリモートもできる可能性がありそうです。

グロース上場企業ということもあり、働き方に柔軟性を取り入れられる企業でしょう。

IPO準備中企業の経営企画責任者候補B社

続くB社は、IPO準備中の経営企画部門責任者候補の求人です。

雇用形態:正社員
業務内容:資本政策や、予算、中期経営計画、管理会計、監査法人との折衝等
必要な経験やスキル:監査法人や証券会社対応、ベンチャーの管理部門での経験
あれば良いスキル:英語力など
想定人物像:CFOと連携して管理部門全般を統括できる
勤務地:東京都
勤務時間:完全フルリモートを採用
年収や月収:年収は700万円~1,000万円台半ば

こちらもフルリモート可能な求人ですが、在宅勤務は月数回までのため、会社指定の場所のいずれかで働くことを想定しているようです。
またCFOとともに管理部門を統括していく難易度が高い業務のため、リモート面談の機会は多いと思われます。

監査法人や証券会社への対応も必要であることから、経営企画スキルをベースとして、柔軟なコミュニケーションが求められる仕事といえるでしょう。

グロース上場企業の経営企画担当者候補C社

最後に紹介するC社は、グロース上場で経営企画担当者を募集している企業の求人です。

雇用形態:正社員
業務内容:経営企画、IR担当として、数値管理や予算作成、経営陣への報告、IR、投資戦略の立案等
必要な経験やスキル:経営企画、M&A、経理財務、事業開発等いずれかの経験など
あれば良いスキル:経営企画業務経験、インターネットサービス業での経験など
想定人物像:役員直下にて成長を支援できる
勤務地:東京都
勤務時間:実働8時間、コアタイム、フルリモート勤務可、裁量労働無し
年収や月収:年収は400万円~800万円台

経営企画業務の実務経験はなくても、経理財務や事業開発等の経験があれば応募できます。テレワーク手当が支給される点も魅力のため、未経験者は積極的にチャレンジしたいタイプの求人です。

また、フルリモート可となっていますが、コアタイムの設定や裁量労働ではないことから、管理職である上長の指示に従って動いていくと推測できます。

経営企画部門でリモートワークを取り入れる場合のおもなメリット

3社の求人内容においてはリモートワーク可という記載が確認できることから、リモートワークでの就業形態は一定のメリットがあることがうかがえます。

求人企業が想定しているメリットと必ずしも合致するとは限りませんが、経営企画職の募集に対して、どのようなメリットを見込んで求人を出しているのか、確認してみましょう。

集計や考える作業に集中できる

経営企画業務は計画や予算、会計等数値を扱う業務が必ず発生します。

数値を扱う業務を行う場合に重要なこととして、業務に集中できる環境が必要となるでしょう。

自ら数値を集計したりチェックしたりする必要性から、数値と向き合う時間が非常に長くなり、かつ間違いがないように対応する必要がでてきます。

さらには、経営陣への報告書類や戦略の検討、そして数値を集計したあとの分析業務においては、考える作業が中心となり、こちらも集中して実施する必要があるでしょう。

このような経営企画業務を行うにあたって、集中できるスペースや時間が重要となり、出社の場合に比べリモートワークであれば、環境構築しやすいことがメリットとして挙げられます。

通勤がないことによる、時間の効率的活用と心身の負担が軽減される

電車やバスで通勤する方にとっては、通勤時の混雑によってオフィスに到着したら、就業前にもかかわらずクタクタに疲れていることもあるでしょう。

リモートワークであれば、この時間は自宅で有意義に過ごせるうえ、近くのリモートブースへ行く場合であっても、オフィスへ通うより大幅に時短が可能となります。

時間的な余裕ができると、勤務に使っていた時間を自己啓発に活用したり、趣味や家庭に時間を割いたり等、ワークライフバランスの維持も期待できます。

とりわけ経営企画職においては、日々経営に関する情報を取り入れて業務に活かしていく必要があり、自己啓発への時間を割くことも重要です。

そして、通勤ラッシュから解放され、心身の負担が軽減されれば、体調が良い状態で業務に臨めるメリットも期待できます。

フルリモート求人の場合は住んでいる場所に限らず応募できる

冒頭で紹介した中にもありましたが、求人によっては完全フルリモートという環境もあります。

その場合、求職者と企業のお互いがマッチすれば、地方に住む求職者が東京の企業の求人に採用される可能性があります。

企業側としては、優秀な人材を日本中、さらには国を問わず確保できる可能性もあるでしょう。

とくに有力な企業は、東京を中心とした首都圏に集中しており、上場企業、スタートアップベンチャーも同様です。

そのため、地方に住むことを余儀なくされた経営企画職の転職志望者にとっても、フルリモートという形で、憧れの企業から内定を貰える可能性があります。

逆にリモートワークによって、地方企業が首都圏に住む優秀な人材を獲得できる機会にも恵まれます。

ただし、業務上、会社として対面コミュニケーションを取るために月や四半期に1度等、出社が義務付けられている場合には、遠方であっても出社する必要がある点には注意してください。

経営企画部門でリモートワークを取り入れる場合のおもなデメリット

リモートワーク環境において、経営企画特有の業務を行う中で、リモートワークよりもオフィスワークの方がよいと感じる場面も出てくるかもしれません。

具体的にはどのような点がデメリットとして挙げられるのか、確認してみましょう。

上長やメンバーへの相談がしにくい

経営企画業務においては、上司や役員陣に、経営に関する専門的な相談をする場面が比較的発生しやすいです。

新たに課題事項が出てきても、オフィスワークのように近くにいる上長やメンバーに対して、対面で「ちょっと時間ありますか?」と言って相談をするわけにはいきません。

ましてや取締役をはじめとした経営陣に対して、チャット等で呼びかけることに抵抗を感じることもあるでしょう。

企業によっては経営トップからボトムまで、「いつでも呼びかけて下さい」という環境が整備されていたり、コミュニケーションの障壁を極力なくすカルチャーを構築したりしているかもしれません。

しかしながら、転職直後からリモートワークで開始となった場合には、対面で会話したことがほとんどない上司やメンバーに対して、中々呼びかけづらいでしょう。

仮にチャットツールで声をかけようにも、相手が集中して業務をしているかもしれないと考えてしまい、中々相談ができず、後日会議で改めて相談をすることになるかもしれません。

このように、企業におけるリモートワークのやり方によっては、本来オフィスに出社すれば簡単に済むことに、時間がかかってしまう可能性も考えられます。

業務の確認や監督、評価が難しい

気軽な相談がしづらいということにも関係しますが、上長の立場で考えると、メンバーに対して気軽に業務の声がけによる確認ができないこともあるでしょう。

特に、細かな過程が確認できず、結果によって判断せざるを得ないこととなります。

経営企画業務においては、集計や考える作業に集中することとなり、最終的なアウトプットだけで判断することも考えられます。

そのため、方向性が違っている場合にはやり直しを伴うこととなり、メンバーの負担も発生することとなります。

またオフィスにいれば的確に指示を出せたり、直接のやり取りで柔軟に業務が進められたりする一方、リモートワークであると途中経過やプロセスが分かりづらいことから、本人に対して誤った判断や評価を行ってしまう可能性も考えられます。

作業場所が自宅の場合は閉塞感で苦しむ可能性がある

リモートワークを行う際に自宅で行うこととなると、自宅という閉じた空間で終始業務をするという閉塞感を伴います。

特に集中して業務を行うことも多い経営企画職であれば、朝から晩まで、自宅から一歩も外に出ずに会議や作業を行っていたということもありがちで、逆にリモートワークが辛くなってくるかもしれません。

そして数値の集計や企画作業等で神経をすり減らすだけでなく、画面に集中することによる目の疲労、さらにそこから派生した肩こりや頭痛、倦怠感等により、かえって健康的ではない状況にもなり得ます。

したがって、定期的な離席や休息による心身の疲労回復、リフレッシュも並行して行う必要が出てくるでしょう。

経営企画部門のリモートワーク可求人に応募したい人が留意すべきこととは

経営企画部門の求人におけるリモートワークの可否については、リモートワークに慣れた方であれば、給与とともに求人への応募条件の一つになり得るでしょう。

一方でリモートワーク可の求人であっても、自分自身が想定していることと違っている可能性もあるかもしれません。

リモートワーク求人に応募する際に留意しておくべきことを確認しておきます。

応募企業におけるリモートワークでの働き方をよく確認してみる

前提として、応募する企業がどのようなリモートワークでの働き方となっているのか、十分確認しておく必要があります。

リモートワークであれば、コミュニケーションが非常に重要であることから、定期的な部門や全社の会議体にどのようなものがあるのかも確認しておきたい所です。

さらには、企業によってはリモートワーク就業時のルールが設定されていることがあります。

チャットツールを採用している企業も比較的多いですが、使い方のルール、就業時や在籍時、休憩時間、離席時等、管理において企業全体や部門単位で細かなルールを設定していることが想定されます。

特に経営企画部門であれば、全社ルールを策定する部門であり、さらに経営企画メンバーであれば、全社の模範としてルールを守っていくことや、率先して他部門に伝えていくことも求められるかもしれません。

そのため、とくに前職で慣れた働き方をそのまま活かすことができない可能性もあるので、よく確認しておく必要があるでしょう。

急な出勤も想定する必要がある

経営企画は経営陣に対する急ぎの業務対応も発生することがあり、突発的な会議の出席や業務の要請等もあるでしょう。

また中には、社長をはじめとする経営陣は定期的に出社しており、その出社に合わせて経営企画部門も出社する必要があるかもしれません。

前触れもなく明日出社してほしいとなった場合があれば、仮にワーケーションをしている場合や自宅から出勤場所が遠い人は、スムーズに対応できない可能性もあります。

応募の際にはこれらへの対応を、予め想定しておく必要があるかもしれません。

極端な話ですが、フルリモートワーク可であったとしても、例えば、関西に住んでいる方が東京本社にある企業に応募する場合は、出社の必要性がどのぐらいあるかなどは十分に確認・検討してから応募すべきでしょう。

経営方針や部門方針により完全出勤になる可能性があることを理解する

求人の時点ではリモートワーク可となっていても、晴れて入社したのちに経営方針によっては、リモートワークが部分的、さらには全面的に廃止される可能性もあるかもしれません。

そうなった場合、毎日通勤電車に揺られて出社する未来も想定しておく必要があります。

さらに、経営企画部門のメンバーであれば全社や部門の方針に対して、客観的な視点から合理的な判断をしていく必要があります。

そのため、自分自身がリモートワークで不便を感じず、成果も出ているという理由であっても、リモートワークを推奨するという立場に立つわけにはいかない場合もあります。

経営企画メンバーとして経営や部門方針に沿って、柔軟に仕事の仕方を合わせていく必要があるといえます。

コミュニケーション能力をより磨く

これまで見てきたとおり、経営企画はタテとヨコのコミュニケーションが非常に多い部門です。

また、リモートワーク環境は顔が見える対面コミュニケーションとは違って、相手に対してより気を遣う必要があるでしょう。

ましてや、転職直後であれば、リアルでは全く会ったことがない人であっても、入社当日から一緒に業務を行う必要があることから、誰とでも上手くコミュニケーションを取っていくスキルが必要となります。

そのため、企業が使っている各ツールの使い方はもちろん、社内や経営企画部門においてあるべきコミュニケーションの姿をキャッチアップすることが重要です。

経営企画求人に応募の際は、リモートワークの可否だけで判断しないことが大切

経営企画職のおもな求人の紹介とともに、経営企画部門におけるリモートワークのメリットとデメリット、さらにリモートワーク可の企業に応募する際に留意すべき点を紹介しました。

リモートワークにはメリットとデメリットの両方があり、また会社の方針によりリモートワークに対する考え方が変化する可能性もあります。

経営企画求人への応募の際には、リモートワークの可否だけで判断するのではなく、就業時のルールや自分自身で留意すべきこと、またそれらに対応可能かどうかも含めて、応募の検討をしていく必要があるでしょう。

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>経営企画へのキャリアおよびリモートワークの実態に関する記事

コンサル出身で活躍できる経営企画(業務)、できない経営企画(業務)の違い
https://www.axc.ne.jp/media/careertips/consultant_to_corporateplanning

【実践者に訊く】@地方在住、フルリモートワークのメリット・デメリット
https://www.axc.ne.jp/media/careertips/fullremotemerit

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今回の記事では、経営企画のリモートワーク可能な求人の情報例と応募時に留意すべきことについてお伝えしました。

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