近年VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、Iot(Internet of things)やAI(Artificial Inteligence;人工知能)など新しいデジタル技術が急速に発展しています。生産性・売上を拡大し存続して行くためにも新しいテクノロジーを活用し、企業を変革するDX(デジタルトランスフォーメーション)が急務の課題となっています。
テクノロジーが発展し続ける以上、DXコンサルはこれからますます需要が高まっていくため、キャリアチェンジを狙う方も増加しています。今回は、コンサルティングファームが手掛けたDXの案件事例や、DXコンサルの仕事内容、必要なスキル・経験など網羅的に解説いたします。
【目次】
- DXコンサルの役割とは「IoT、AI、VR・AR等の新しいテクノロジーを用いた組織構造・企業変革の手助け」
- DX案件事例:有名コンサルティングファームが手掛けた代表的な2つ
- “DXコンサルと経営コンサル””DXコンサルとITコンサル”の違い:DXコンサルが扱う案件は「IT×新規事業」の2要素が必ず絡む
- DXコンサルを手掛ける主な組織と求人(年収)について
DXコンサルの役割とは「IoT、AI、VR・AR等の新しいテクノロジーを用いた組織構造・企業変革の手助け」
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、IoT(Internet of things)やAI(Artificial Inteligence;人工知能)など新しいテクノロジーを活用し、革新的なビジネスモデルや新しいサービス・顧客体験を創出することとともに、下支えとなる業務プロセスや業務システム、組織構造、企業文化を変革することを意味します。
DXコンサルとは、「デジタル×経営改革」の深い知見と経験に基づき、企業の組織構造、企業文化を手助けすることだと言えます。クライアントがDXを導入できるよう、戦略立案や実行支援、作業効率化と売上拡大に向けたDX推進を行うのがメインの業務です。加えて、プロセスの変革を実施し、ビジネスモデル自体を大きく改革していくことのサポートも重要な役割と言えます。
DX案件事例:有名コンサルティングファームが手掛けた代表的な2つ
DXコンサルをより深く理解するためにも、コンサルティングファームが手がけたDX案件を2つ紹介致します。
(例1)アクセンチュア:AR(拡張現実)を活用し、自動車の購入体験を刷新
アクセンチュアが手がけた顧客体験の創出の事例を紹介します。
自動車の購入を検討するは実際に目で見て試乗するというのが一般的ですが、アクセンチュアはBMW社を支援し、BMW i Visualiserというアプリを開発することで購入体験に新しい可能性を見出しました。
BMW i Visualiser とはBMW社の自動車販売を促進するためのアプリケーションで、アプリの中で実物大の車を様々な角度から眺めたりカスタマイズすることができます。さらにライトやラジオをつけることもでき、リアリティーのある顧客体験をAR(拡張現実)で提供しています。
顧客とデジタルで繋がりを持つことで新たな販売機会を得ることができたDX(デジタルトランスフォーメーション)の成功事例であるといえます。
参考:スワイプしてAR体験 自動車業界におけるイノベーション
https://www.accenture.com/jp-ja/success-bmw-digital-transformation-augmented-reality
(例2)アビームコンサルティング:データドリブン型エンジニアリングプロセスで生産性向上
アビームコンサルティングが手がけたビジネスプロセス変革の事例を紹介します。
アビームコンサルティングはブラザー工業のプリンターIoTプロジェクトを支援し、出荷前のプリンターのデータを分析することで、紙詰まりや印字不良の可能性を事前に発見することに成功しました。
試作品段階で事前に検知した不具合を解消することで、後続の設計プロセスでの手戻りの削減と製品化後の不具合発生の可能性を未然に防止することができました。
ブラザー工業のデータドリブン型エンジニアリングプロセスの礎となったため、DX(デジタルトランスフォーメーション)の成功事例であるといえます。
参考:データを活用した研究・設計開発でプリンターの不具合発生の可能性を未然防止
https://www.abeam.com/jp/ja/case_study/CS117
“DXコンサルと経営コンサル””DXコンサルとITコンサル”の違い:DXコンサルが扱う案件は「IT×新規事業」の2要素が必ず絡む
最後に”DXコンサルと経営コンサル””DXコンサルとITコンサル”との相違点について案件のテーマや求められる考え方の違いに着目し紹介します。
まずDXコンサルが扱う案件は「IT×新規事業」の2要素が必ず絡むといえます。
DXとは新しいテクノロジーを活用し、革新的なビジネスモデルや新しいサービス・顧客体験を創出することとともに、下支えとなる業務プロセスや業務システム、組織構造、企業文化を変革することでした。
経営コンサルや戦略コンサルでも新規事業は扱っており、ITコンサルはもちろんITが絡む案件を行なっていますが、DXコンサルが扱う案件は必ず「IT×新規事業」の2要素を含んでいます。
また、考え方についても違いがあります。DXコンサルの考え方で最も重要なのは顧客中心主義です。顧客が何を求めているかを考え、革新的な顧客体験を創出することを第一目標とします。
経営コンサルティングやITコンサルティングに求められるような解を導く「ロジカルシンキング」に加え、顧客を知りサービスを0からデザインするための「デザインシンキング」の考え方が求められます。
DXコンサルを手掛ける主な組織と、求人(年収)について
Big4やアクセンチュアといった大手ファームを中心に、DX支援を強みに持つ組織を立ち上げ始めています。
- デロイト トーマツ サイバー合同会社:サイバーセキュリティコンサルタント
- KPMGコンサルティング株式会社:Advanced Innovation Technology
- PwCコンサルティング合同会社:Emerging Technology
- EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社:Innovation Sector
参考コラム:「Big4」各ファーム独自の「DX推進ポジション」特徴・転職年収事例・キャリアパスまとめ
https://www.axc.ne.jp/media/careertips/big4dx2019
SIerにてクラウド領域に関わったエンジニアの方など、デジタル領域に強みを持つIT人材はもちろんのこと、
- ITに関連したコンサルティング経験
- データ分析のご経験
と要件を絞らず、ITのケイパビリティがある方は独自で育成するなど、幅広く採用している傾向にあります。
また、年収はDXコンサルだから高くなるというケースは少なく、ファーム内の他組織と同程度でしょうか。
ただし、DXコンサルのネクストキャリアとして、事業会社CDOやCIO、CSOといった経営層へのキャリアパスが開けるため、マーケット的には価値の高いキャリアを歩めると言えそうです。
<DXに関するコラム>
「DX推進」フェーズ毎に求められる人材・役割(スキル・経験)とは?
https://www.axc.ne.jp/media/change-jobs-knowhow/DX-Capability
「コンサル・IT人材」積極採用中のDX求人特集<ヘルスケア業界編>(各社特徴~採用ニーズ~転職年収事例)
https://www.axc.ne.jp/media/careertips/dxhealthcareseries
大手ベンダーや総合商社の「DXコンサルポジション」求人特集
https://www.axc.ne.jp/media/careertips/dxcpositiontc
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今回の記事では、今回は、コンサルティングファームが手掛けたDXの案件事例や、DXコンサルの仕事内容、必要なスキル・経験についてご紹介しました。
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