【目次】
- 転職マーケットに変化あり。採用ニーズの変化や新しいテーマの増加も
- 2024年の転職市場のポイント①ベンチャーファームの台頭
- 2024年の転職市場のポイント②DXニーズ引き続き
- 2024年の転職市場のポイント③新分野の求人増加
転職マーケットに変化あり。採用ニーズの変化や新しいテーマの増加も
長らく右肩上がりで「超売り手市場」が続いていた転職マーケットですが、2023年下期あたりから潮目が変わってきました。
グローバルにおいては、「ダウントレンド」と言える状況になっていますが、リーマンショック時のような急激なものではなく、今のところはごくごく緩やかに、部分的な状況です。リセッションに入ったとも、緩やかな減速が利下げ等による政策により回避されたとも、見方によりいくつかの言説が出ていますが、成長の鈍化という点は共通する認識のようです。
日本では、経済面は物価向上、円安など元気はないものの、全体感として慢性的な人手不足、労働市場の流動化加速といった背景もあり、日本の転職マーケット全体としては引き続き活況といえます。ただし、当社の注力領域である「コンサルティング業界」という軸では、昨年まで旺盛だった若手ポテンシャル層については厳選、というスタンスを取るところが増えてきました。採用ストップとまではいかないものの、転職のハードルは確実に上がっています。
一方、各ファームともにマネージャークラス以上の人材が特に枯渇しており、採用を強化しています。マネジメントなしに若手だけを投入するわけにもいかず、プロジェクトにアサインされていない若手層が増加していると聞いています。全体的に人手不足感がありながらも、レイヤーによっては余剰気味、といったところです。
恐らく2024年もこの傾向はしばらく続くと思われますので、コンサルタント未経験の方でも内定が出やすかった2023年前半とは異なり、狙い所をしっかり定める必要があります。逆にマネージャークラス以上の即戦力層は、相対的にニーズが高まりますので、引き続き活況な市場と言えます。
2024年の転職市場のポイント①ベンチャーファームの台頭
この3~5年で新しいコンサルティングファームがいくつか設立されています。独立系で立ち上がったファームと、大手企業から資本を受けた形で立ち上がった資本系ファームがありますが、それぞれが既存の大手ファームとは違った理念や方針、特色を持っています。各社ともフェーズは異なり、IPOに向けて具体的な準備段階のところ(ストックオプション付与への期待値大)や、まだまだアーリーステージで会社基盤を作っているところなど、いずれも「今」でしか経験できないフェーズがあります。当社でご支援しているマネージャークラス以上の方も、世の中の課題解決への関与を求め、多少のリスクをとってでもチャレンジしたいという志向をお持ちの方は、大手ファームで一定の経験を積んだのち、ベンチャーファームへ転職されるケースが増えてきています。「タイミングを逸しない」ことが重要です。
2024年の転職市場のポイント②DXニーズ引き続き
2024年もDXニーズは引き続き高いままです。各コンサルティングファームへ2025年の壁※の解決に向けての相談が多く寄せられており、それに対応できるIT人材が不足しているためと想定されます。
DXという言葉自体、意味するところが多岐に渡っていますが、やはりまだまだニーズが底堅いです。経営マターでの戦略的なDXテーマもあれば、DXツール導入といったテーマもあり、幅広く求人が出ています。これに紐付いて、SaaS関連求人やクラウド関連求人なども活況になるでしょう。
2024年の転職市場のポイント③新分野の求人増加
近年生まれた新しい分野・テーマにおいても人材ニーズが生まれています。ここ数年もこれらのニーズはありましたが、コンサルファームにおいてもこうしたテーマについて専門部署を立ち上げるなどの動きもあり、2024年以降、活発化しそうです。マーケットには同テーマのスペシャリストなどがまだ少なく、近しい経験をもとにした越境転職なども加速すると思われます。
コンサルファームから事業会社へ転職する場合も、統合データベースの構築をはじめとする「データ利活用」や、東京証券取引所が上場企業に要請したPBR1倍割れへの改善を発端とする企業価値向上に向けた「新規事業立ち上げ」「事業再編」「M&A」などに関連する新たなテーマが出てきそうです。
<増加しそうなテーマ> ※すでに顕在化しているニーズも含む
・生成AI
・AR/VR
・ロボティクス
・ドローン
・WEB3.0
・メタバース
・GX(グリーントランスフォーメーション)
・SX(サステナビリティトランスフォーメーション)
転職マーケット全体としては引き続き活況ですが、コンサルティング業界においては、若手の採用控えや、新しいテーマの増加など、同一のファームであっても部門・ユニットにより採用温度感が大きく変わってきそうです。そういった意味合いでも「どの企業」ではなく、「どの企業のどのチーム」を次のキャリアにするか、よりピンポイントに情報収集した上で、狙いを定めることが重要になるでしょう。
また、自分にあった仕事がわからないという「転職迷子」が増えてきているというニュースも出ていますが、転職エージェントの介在価値は、候補者の市場価値が最も高くなる企業をご紹介できること、そして転職そのものを迷っている方の背中を押せることにあります。当社は、正社員としての転職だけではなく、フリーランスや副業という多様な働き方をご提案することができるのが強みです。創業から20年間、今までに10,000名以上の現役コンサルタントをはじめとする、約85,000名のキャリアを支援してきました。ニーズが高いマネージャー~パートナークラスの紹介実績も多数です。コンサル業界でのキャリアを検討されている方は、ぜひご相談ください。
※2025年の壁:経済産業省が2018年9月に発表した『DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~』で提起している2025年までに解決すべき課題が山積している状態
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