現在、大手コンサルファームを中心にSAP案件の引き合いが多く、Big4のパートナーからは「100人月足りてない」との発言もあるほどニーズは高止まりしており、フリーコンサルではスキル次第で月単価400万円・年間で5000万円という年収も実現可能な状況です。
今回は、SAPフリーランスとして案件を受注する際に、スキル・経験ごとに月単価がどのくらいになるのか?の単価相場、そして2025年以降のトレンドと将来性をお伝えいたします。
【目次】
- 1年間以上のSAPコンサル経験があれば、フリーランスとして月単価130万円~200万円程度か
- NonSAPでもERP導入のPMO経験があれば、SAPの導入やPMOとして月単価100万円~120万円程度も
- グローバルでのPM経験・ニーズの高いバージョン・モジュールやクラウドへの知見・上流~下流までのシステムおよび業務理解があれば、月単価300万~400万円も可能
- 2025年以降はSAP×「セキュリティ」「クラウド移行」「保守運用」人材の市場価値が高まる可能性が高い
1年間以上のSAPコンサル経験があれば、フリーランスとして月単価130万円~200万円程度か
最低でも1年間SAPコンサルとしての経験があれば、フリーランスとして月単価120万円~150万円は固くオファーが出るケースが多いでしょうか。
中小企業向けのSAP Business Oneの導入経験や、ニーズの低いモジュールでの経験しかないという場合であっても、SAPプロジェクトのPMOというニーズがあるため、こちらも上記と近しい単価が出ることが多いでしょう。
ご存知の通り、月単価は導入⇒開発⇒運用保守という順序で低くなるのが一般的ですが、直近のトレンドでは、1年間の保守運用でも、月単価120万円程度の相場観です。
NonSAPでもERP導入のPMO経験があれば、SAPの導入やPMOとして月単価100万円~120万円程度も
「NonSapでも案件はあるのか?どうステップを歩めばなれるのか?」
「SAPは経験がないが、今からでもSAPに舵を切りたい」
というご質問や要望もよくいただきます。
上記のようなパスをご希望の場合には、大手ファームに在籍している方が、キャリアパスが豊富にあり現実的でしょうか。
フリーコンサルは実績があるスキルに対してのオファーのため、原則としては未経験領域へのPJ参加は難しくなります。
ただし、「ERPパッケージ導入の進め方・勘所に長けている」といったPMOスキルがあれば、SAP関連の案件を獲得できる可能性はあります。
現場でモジュールの細かいところの話はできないものの、導入において抑えるべきポイントは分かっているため、上記と同様にSAP導入のPMOとして月単価100万円~120万円は十分に可能性があります。
グローバルでのPM経験・ニーズの高いバージョン・モジュールやクラウドへの知見・上流~下流までのシステムおよび業務理解があれば、月単価300万円~400万円も可能
- ①PM経験(できればグローバルプロジェクト経験)
- ②ニーズの高いSAPバージョン、モジュールについての認定資格や業務経験
- ③ユーザー・ベンダー両方のSAP導入経験、業務コンサルでの経験と上流から下流までのSAPのシステム理解
といった条件がそろうと、月300万円~400万円という金額レンジに届いてきます。
マネージャーロールができるとクライアントチャージが高くなるため、当然ながら月単価も高く要求できます。
①のPM(マネージャークラス)のスキルがない場合は、200万円~300万円というイメージでしょうか。
ただし、PMはファーム社員が担当することが多いため、フリーコンサルでこのロールを担いたい場合には、在籍時に事前に経験しておくことが必要となります。
さらに、M&Aなどの増加によりSAP導入のグローバルプロジェクトも増えており、「英語」×「SAP」のスキルを持つ人の価値が高まっています。
ただし、こちらもグローバルプロジェクトを請け負えるファームに在籍し、独立前に経験していることが必要なため、現実的にはBig4クラスのビッグファームかSAPジャパンの経歴が求められます。
また、SAPバージョン、モジュールに依ってもニーズが大きく異なります。
バージョンに関しては、現行のERP6.0や次世代製品であるS4/HANAの導入、モジュールに関しては、会計(FI)やロジスティック(PP,SD,MM)の領域のニーズが高いでしょうか。
さらに、SAP S4/HANAの実行プラットフォームにもクラウドとオンプレミスがあり、両方知っていると案件の幅が広がります。
通常、SAPは社内のネットワークを使うケースが多いため、コンサルでもオンプレでの導入経験がある人が多いですが、最近はクラウドでの導入が増えており、さらに今後も増えることが見込まれるため、クラウド経験のある方の希少価値は高くなることが予想されます。
また、「そもそもSAPを導入するのか」という上流から「SAP導入の要件定義」という下流まで担当できると、役割が大きくなり、必然的に単価も高くなります。
ちなみに、SAPコンサルだけでなく、SAPエンジニアでも上記の経験があれば、独立後の月単価300万円~400万円が可能です。
2025年以降はSAP×「セキュリティ」「クラウド移行」「保守運用」人材の市場価値が高まる可能性が高い
弊社でも「2025年以降のSAPコンサルのキャリアや将来性」について、ご相談いただくケースが多くあります。
(参考)【20代・30代・40代別】SAPコンサルは今、キャリアチェンジすべきか否か?
https://www.axc.ne.jp/media/change-jobs-knowhow/sapcareer
SAPの新規導入は次第に減っていくことが見込まれるものの、逆に言うと2025年には多くの企業でSAP導入が終わっているため、もう一回ERPをわざわざ変えるということは考えにくく、例え他のERPパッケージベンダーが営業をかけても時既に遅しという状況です。
そのため、「どういうSAPフリーコンサルは残っていけるのか?」という質問に対しては「SAP×セキュリティや運用保守」のニーズが増える可能性が高い、と答えることができるでしょうか。
上記でもお伝えした通り、オンプレからクラウドへ移行する際や、導入後には技術的リスク・セキュリティリスクの問題が起こる可能性があることから、リスクの観点で施策が実行できる人のニーズが高くなると考えられるためです。
また、予測系の機能がSAPに追加されたので、「SAPを使って戦略を考える」など、戦略とSAPを組み合わせて施策を打てるIT戦略コンサルタントのニーズがSAP業界で高くなる可能性もあります。
ぜひ、足元の案件獲得と将来的なスキル獲得のバランスをご検討くださいませ。
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今回の記事では、【経験・スキル別】SAPフリーコンサル案件の単価相場まとめ+今後のトレンド・将来性についてお伝えしました。
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