未経験からのコンサルへの転職は、どうしてもコンサルとしてのスキルやコンサルの業務経験の部分で、経験者とは差がつきやすいです。その分、相手の心に刺さる自己PRをおこない、たとえ未経験でもコンサルとして「使える」と思ってもらう必要があります。
今回の記事では、未経験からコンサルへ転職する際に、面接官や選考担当者に「刺さる自己PRのポイント」をご紹介します。
【目次】
評価される自己PRの4つのポイント
もちろん熱意も大事ですが、コンサルではそれ以上に「使える」ポイントを合理的に示すことが、高い評価の獲得につながります。
ここからは評価される自己PRのポイントを4つ紹介します。
これまでの業務経験やスキルをもとにアピールする
- 社内プロジェクトのファシリテーションをやってきたので、プロジェクトマネジメントに自信があります
- 財務部で日々、細部まで正確な資料を迅速に作ってきたので、プロジェクトにおけるデータ分析・正確な資料作成が可能です
コンサルの自己PRでは、自分の強みを、これまでの経験の中から具体的にアピールすること、その「強み」がコンサルの仕事の中で活かせると示すことが大切です。
未経験の場合は、コンサルとしての実績や経験がないため、選考の評価者はコンサル外の業務の中でコンサルとしても「使える」素質が身についているかを見ています。熱意だけで評価されるものではないため、新卒のようにむやみに自分の強みを活き活きとアピールすればよいというわけではありません。
まずはコンサルとして必要とされる、評価されるスキルを理解し、その中から自己PRに使えそうなポイントを整理しましょう。そのうえで、自分の業務経験の中でアピールできる要素をまとめてください。
強みを活かして達成した成果をアピールする(できれば定量的に)
- 反発する社内の審査部門を説得して、○億円の新規取引の開拓に貢献しました
- マーケティングの課題を洗い出し、Webマーケティングの改善を通じて、○%の集客力アップにつなげました
自己PRに導入するうえでは、強みを活かして達成した成果があると、より納得感を得られます。「業務で確かな実績をあげているのだから、アピール通りの強みがあるのだろう」と選考担当者に思ってもらえれば、未経験でも評価アップにつながるでしょう。
また、コンサルは漠然とした情報よりも、数値で示された定量的な情報を信頼します。コンサルとして働く時にも「自分の考えを定量的な数値で示す」ことは、顧客へのプレゼン、交渉やプロジェクトの効果測定などさまざまな場面で必要となるため、選考の時点でこれができると高い評価につながります。
コンサル外だからこそ得た専門性をアピールする
- 金融における決済プロセスについて深い知見があります
- DXにおいてシステム・ツールの導入や改革を実行してきました
コンサルはさまざまな業種・領域において高いパフォーマンスを発揮するために、専門性の高い人材を常に求めています。コンサル未経験者は、逆に「コンサル外における専門性がある」ことをアピール材料として活用するのが有効です。
コンサルにおいてホットなテーマに関する専門性であれば、高い評価の獲得が期待できます。まずはコンサル業界のことを徹底的に調べ、どのような専門性があるとバリューを発揮できそうか分析したうえで、自分に該当する領域の強みがないか整理していきましょう。
財務戦略や金融、マーケティングやDXといった領域であれば、近年はさまざまなクライアントが課題を抱えていて、専門性を発揮できます。また特定業種の深い知見があれば、その業種に相対するチームで「使える」と思ってもらえるでしょう。
意欲やタフネスをアピールすることも大事
- 現職でも顧客の要望に応えるために長時間労働も厭わず取り組んできました
- コンサル業界でマーケティングにおける自分の強みを発揮して、クライアントのビジネス拡大に貢献していきたいと考えています
他の業種の転職活動と同じように、労働意欲やタフネスをアピールすることももちろん必要です。特に若手を中心にコンサルは時に激務になり、ハードな環境に置かれるケースが多いため、長時間労働や不規則な労働に耐えられるというPRは役立ちます。現職で激務を経験している場合は、積極的に自己PRに盛り込んでいきましょう。
また熱意だけでは通用しないとはいえ、「コンサルにおいてどのようなことを成し遂げたいのか」「どのような熱意があるのか」について、思いを明確に伝えることも大切。そのような人の方が、「長くコンサル業界で活躍してくれそう」と信頼されるためです。月並みではあるものの、やはりコンサルに対する思いを熱く語ることも評価アップにつながっていくでしょう。
コンサル選考において評価されるスキルとは?
刺さる自己PRを作成するためには、未経験からコンサルを志望する際に、どのようなスキルや知識・経験などがあると評価されやすいのかを理解する必要があります。
課題の洗い出しと課題解決スキル
コンサルビジネスの本分は、顧客のビジネスを改善するための解決策の提示や実行支援をおこなうことにあります。一方で現実的には顧客が「よくない状況ではあるが、本質的な課題が何かわからない」状態に陥っていることも少なくありません。
そのため、コンサルには現状をもとに課題を洗い出すスキルと、課題への解決策を考えるスキルの両方が求められます。
確かにコンサルタントは課題の洗い出し・解決のプロフェッショナルともいうべき存在ですが、こうしたタスクには、コンサル以外での業務でもしばしば携わるはず。例えば営業であれば、今顧客が抱えている悩みや課題を明確にして、それを解決できる商品・サービスを提案するでしょう。
今までの自分の業務経験の中で、課題の洗い出し・解決といったタスク経験がある人は、ぜひその実績を自己PRに役立ててください。
プロジェクトの推進・マネジメントスキル
コンサルでは多くのケースにおいて、チームアップしてプロジェクト単位でビジネスを推進していきます。そのため、チームをまとめてプロジェクトを円滑に推進していく能力や経験は当然のように重視されます。
例えば、小さいチームやユニットでもいいので、若くしてリーダーとしてチームをマネジメントした経験があれば、プラスに働くでしょう。また、投資銀行や商社、IT系などのようにコンサルでなくともプロジェクトベースで働く機会が豊富な業種はあります。プロジェクトベースで働いた実績・経験があれば積極的に自己PRに盛り込んでください。
本業でなくとも、例えば「社内のボランティア活動をまとめた」「企業内のクラブ活動をマネジメントした」などといった経験も、プロジェクト管理に役立ちますので、アピールするとよいでしょう。
顧客との交渉・調整のスキル
流石にコンサルの転職で「コミュニケーションスキルが高い」とアピールしてしまうと、やや陳腐な印象を持たれるリスクがあるので、もう一段レベルアップさせてみましょう。
コンサルプロジェクトの円滑な推進のためには、さまざまな場面で顧客にプロジェクトの状況や方針を納得させ、時には交渉して承認を得ていかなければなりません。
ファーム対クライアント、クライアント内部でトラブルや意見の食い違いなどが起きることも。そのような時も、うまく間に立って、プロジェクトのスケジュールやゴールの達成に影響が出ないようにする必要があります。
コンサル以外でも例えば、商社や卸売業では、商品の仕入れ先と納品先の間に立って納期や価格を調整しなければならない場面が想定されます。他の業種でも、社内の立場が異なる部署が対立して、案件が進まないというケースは珍しくありません。
こういった時に異なる立場の主体の間に立って交渉や調整をしたケースがあれば、未経験でも高い評価を得られるでしょう。
資料作成・データ分析スキル
アソシエイトクラスまでの若手の場合は、業務の多くの部分で分析や資料作成のスキルが必要です。特に資料自体が成果物であるコンサルにおいては、ミスなく質の高い資料を作成することが、当然のように要求されます。
資料作成に慣れていないと苦労し、職場に定着しない若手も一定数いるため注意しましょう。一方でコンサル以外でも、財務部・経理部などお金を扱う部門は、ミスの許されない分析、集計や資料作成が求められる場面が多々あります。金融業界でも多額の資金が動くことから、非常に高いクオリティの資料を求められる傾向があります。
現職で素早く、ミスなく、質の高い資料作成やデータ分析を必要とするタスクを多く経験してきた人は、ぜひその実績を自己PRに盛り込んでみるとよいでしょう。
論理性とパッションを兼ね備えた自己PRが有効
コンサルファームは、未経験の転職希望者が早期に「使える」かどうかを判断しながら選考を進めます。そのため、自己PRにおいても第一に重要なのは、自分の能力の高さと、それが「コンサルで役立つ」ことを定量的・合理的に示すことです。
一方で、選考者も人間なので、意欲的で好感の持てる人材に高い評価を与えるのは当然。「意欲が高い人材の方がファームに定着すると期待できる」という合理的な理由づけからも、コンサルビジネスに対する強いパッションを持つ人材は評価されやすいといえます。
未経験のコンサル転職における自己PRを作成するうえでは、この論理性とパッションを兼ね備えた内容とするのが有効です。今回の記事も参考に、自分の強みと意欲を整理してみてください。
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今回の記事では、未経験からコンサルへ転職する際に、面接官や選考担当者に刺さる自己PRのポイントをご紹介しました。
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