先日、外資系総合ファームのM&A戦略部門でパートナーを務めるエンジニアバックグラウンドのお二人に “ITコンサルタントのキャリアパスの秘訣” について伺ってきました。
あらゆるインダストリーのIT・デジタル化に伴い、エンジニア出身などのITコンサルタントから、戦略・M&Aといった花形部門への転職成功事例が増えています。
一方で、ITコンサルならではの落とし穴もあるのが実情です。そこで、今回はエンジニア出身のパートナーお二人からお聞きした、コンサルとしてのキャリアを成功させるためにおさえておきたい「ITコンサルタントによくある落とし穴」と、「活躍できる秘訣」をご紹介します。
【目次】
「最後の最後でシステムが残れば良い」という考え方を捨てられるか
パートナー曰く、エンジニア出身の人は「自分も以前はそうだったが『最後の最後で良いシステムが残れば良い』という感覚で仕事をしがち」とのことでした。エンジニアは1日に対する単価でお金をもらっているわけではないことがほとんどのため、最終的に残したシステムが上手くできて、それが企業価値の向上に繋がれば良いという考え方になりがちとのこと。
一方で、コンサルタントは1日に対する単価で給与が計算されており、都度のコミュニケーションやアクションで結果を残し続けないといけない、という事実があります。パートナーは「自分がどう動くことで企業の価値を残せるのか」という姿勢で毎日の業務に取り組んでおり、必然的にテクノロジー以外の方法で企業に価値を生み出そうとするので、結果的に社内にある様々な人的リソースを使うことにつながり、ネットワークやナレッジも広がるようです。
「自分の領域」や「契約上の区切り」を越えた挙動を取れるか
上記のパートナーのお一方曰く、「自分の担当する領域はここだから」「そこはそちらの仕事」と担当の領域や契約上の区切りに固執し、自分の業務の範囲を決めてしまう方が多いとのことです。その範囲でしっかり成果を出すという考え方も正しいですが、クライアントの課題がそこではないと気付いた時には、その範囲に固執することは決して正しいことではありません。
「何か言われたら一旦受けて返す、という対応をしていた」などと、亜流のテーマだと思うものでも一旦は受けとめて、「こういう方法で解決するのはどうですか」「この分野までいくのであれば、さすがにもう少し費用が必要」、など次につなげるレスポンスが有効ということでした。
「私の領域ではないので分かりません」と付き返すのではなく、少なくとも何かしら対処しようとする姿勢でレスポンスすることによりコミュニケーションが生まれ、それが信頼関係のきっかけとなり次の仕事を任されることが少なからずあるようです。
チームの「ハブ」となり、専門家を巻き込めるか
特に、戦略コンサルタントやM&Aコンサルタントはハブとなって様々なアドバイザーや専門家を巻き込むことが求められます。
入社段階では戦略を立てられる地頭の良さも必要ですが、入社後はソリューションを限定しない、業務領域も閉じない、といった「あらゆる要求に応えられるITコンサルタント」が活躍しやすいとのことです。
「自分はこの範囲で仕事をしています」と限定的に提示してしまうと、その領域内の仕事のみが集まってきてしまい、領域を広げることは難しくなってしまいます。
上記のパートナーの方々も、「必然的にテクノロジー以外の方法で企業に価値を残すこと」「どんな分野に対してでも少なくとも何かしらレスポンスする」などの挙動を徹底することで、次の仕事も任されるようになり、さらに対象範囲は広がり、受注額も増え、、、というサイクルを地道に回して、現在のポジションを作ってきたというお話でした。
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今回の記事では、「戦略ファームの役員になれる」ITコンサル、「システム屋で終わる」ITコンサルについてご紹介しました。
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