「Javaエンジニア」の将来性と今後の需要について【2021年最新版】

今回の記事では、プログラム開発言語として幅広く利用されているJava言語を専門分野とするJavaエンジニアの将来性・需要とその実情についてお伝えします。

【目次】

  1. Javaエンジニアが必要とされる分野
  2. Java言語を利用する開発プロジェクトの特性
  3. Javaエンジニアの需要
  4. Javaエンジニアの将来性
  5. Javaエンジニアの年収・待遇

Javaエンジニアが必要とされる分野

まずは、Javaエンジニアが必要とされる分野について見ていきましょう。
Java言語が使われていることが多いシステムや、それらのシステムが使われていることが多い業種では、当然Javaエンジニアの需要は高くなります。

Java言語は、主にWeb系システムで使われています。Webシステムのアプリケーションは、フロントエンド系とバックエンド系を分けて構築されるケースが多くなっています。フロントエンド系はJavaScriptやHTMLなどの言語が使われますが、バックエンド系でJava言語が多く使われています。

ユーザインターフェースなど画面の見た目などを扱うフロントエンド系に対し、バックエンド系のプログラムではシステムの処理の中身を構築していくことになりますので、フロントエンド系よりも難易度は高くなります。

Java言語は、それらWeb系システムのコア部分であるバックエンド系で使われるケースが非常に多くなっています。

Web系システムは、ユーザがブラウザを使ってアクセスする形式のシステムですが、金融、物流、建設、飲食など、業種問わず利用されています。インターネット上で公開されるWebサービスも、Java言語で作られているというケースは珍しくありません。

業種問わず企業の利用するシステムにJava言語が使われていることは非常に多く、それらの開発案件でJavaエンジニアが必要とされる可能性も高いものとなっています。

また、スマートフォンやタブレットで動作するアプリケーションをJava言語で開発しているケースも多く見られます。スマホアプリについても業種問わず利用されていますし、業務アプリケーション以外の個人ユーザ向けでも広く利用されている分野です。

以上のことから、Java言語が利用されているシステムの裾野は非常に広く、Java言語を専門とするJavaエンジニアが必要とされる分野は比較的多いということがわかります。

Java言語を利用する開発プロジェクトの特性

Java言語を使ったシステムは、業種問わず利用されているため、開発プロジェクトの特性は様々です。

しかし、Java言語はJUnitなど自動テストツールが利用できますので、アジャイル開発のように比較的短いサイクルで開発スパンを回す開発プロジェクトとも相性が良いプログラム言語です。

そのため、初回リリースまでの時間を短くし、サービスイン後にさらに機能追加を行うような開発プロジェクトで採用されるケースは多くなっています。

もちろん、Java言語を利用していても、従来通りのウォーターフォール開発を行なっている開発プロジェクトもまだまだ多く、業種によっても傾向は異なるため、一概には言えません。

しかし、最近ではCI/CDなどで自動テストを組み込むケースも増えているため、周辺ツールが充実していることも、Java言語の人気に一役買っているとも言えそうです。

また、最近のIT業界の動向で忘れてはならないのが、DX(デジタルトランスフォーメーション)実現に向けたモダナイゼーションの流れです。

レガシーシステムの代表格であるホストシステムでは、主にCOBOL言語で作られたプログラムが動いていますが、オープン系システムへの移行に際しては、同じCOBOL言語ではなく、他のプログラミングが選択されることも多くなっています。

リホストなど、COBOL言語のプログラムをそのままオープン系のプラットフォームに移行する手法もあるにはあります。

しかし、今やCOBOL言語を扱えるエンジニアの高齢化が進んでおり、エンジニア自体の数も少なくなっていることから、エンジニア不足のリスクを考慮して、エンジニアの絶対数が多いJava言語が選択されるケースが多くなっているのです。

2018年9月に経済産業省が発表した「DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」以降、ホストシステムに代表されるレガシーシステムからの脱却を目指す企業が増え、モダナイゼーションの流れが加速しています。

それらは大規模な開発プロジェクトとなることがほとんどですので、数多くのJavaエンジニアが必要とされています。

Javaエンジニアの需要

Java言語は、広い業種、様々なシステムで使われれているため、開発案件の数が多く、Javaエンジニアを求める求人数はどの言語と比較してもトップクラス、かつ事業会社からコンサルティングファームまで様々な組織から需要があります。

Java言語の需要が高い一番の理由は、既に世の中の多くのシステムで利用されている実績があるという点が大きいでしょうか。広く使われて、ある程度「枯れた」技術でありながらも、周辺ツールやフレームワークは今も新しいものが増え続けています。

Java言語は大規模開発にも耐えられる言語特性を持っています。オブジェクト指向言語であり、うまく設計すれば再利用性も高められます。保守性の高さ、様々なプラットフォームで動作する汎用性の高さもポイントです。

それらの特性から、企業向けシステムでも多く採用されているのです。Javaに取って変わることができるプログラミング言語はまだ登場していないというのが実情でしょう。

IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)のソフトウェア開発分析データ集2020によると、ソフトウェア開発案件の約4割でJava言語が利用されています。
約4割の開発プロジェクトがJava言語に関連する案件なのですから、その分Javaエンジニアの需要があるのは当然のことでしょうか。

一度企業で導入されたシステムは、そう簡単に他の言語で作り替える、ということは行われません。Java言語で開発されたアプリケーションは、サービスインした後もJava言語のまま機能追加や保守開発業務が行われていきます。

そのような事情からも、今後もJavaエンジニアの需要が下がるということはしばらくなさそうです。

Javaエンジニアの将来性

今は多くの開発プロジェクトで求められているJavaエンジニアですが、今後もその傾向は続くのでしょうか。

先に述べた通り、一度導入されたシステムが他のプログラム言語で作り替えられるということは、そう多くはありません。大規模なシステムほど、同じ環境(JavaであればJava環境)で改良を求められます。環境を大きく変えるにはコストがかかりすぎるため、多くの企業は避ける傾向にあります。

広く使われているJava言語が他の言語で置き換えられるまでには、まだ時間がかかることでしょう。

そして、近年広まってきているノンプログラミングツール、ローコード開発ツールで出力されるプログラムがJava言語でできているケースも多く見られます。

コーディングを行う量を減らしたいという意図でそれらツールの導入を決めるケースが多いものの、まったくのカスタマイズなしにシステムを構築することはまだ難しいのが実情です。そのため、カスタマイズを行う場面でもJavaエンジニアの出番があります。

Javaエンジニアについては、COBOLエンジニアのように高齢化やスキル保有者の減少が問題になってはいません。

そのため、Javaエンジニアの将来性に不安の影が差すという状態には遠い状態でしょう。

しかし、多くの開発案件があるものの、Javaエンジニアの平均年収は決して高い方ではありません。それは、Javaエンジニアの数が多いのは決して日本国内だけに限った話ではない、ということにも関係します。

要件定義、基本設計などの上流工程は国内のエンジニアが担当しますが、製造工程を海外の開発会社にオフショアして、開発費用を抑えるということが今や当たり前のように行われています。

より単価の安い海外のJavaエンジニアに仕事が流れており、国内のJavaエンジニアと価格競争になっているという面があるのは否めません。

同じJavaエンジニアであっても、Strutsなどの古いフレームワークの経験しかない、というような場合には競争に負けてしまうというケースもあり得ます。

将来に渡ってJavaエンジニアとして活躍するためには、単にプログラミングができるだけではなく、新しいフレームワークの知識などをアップデートしていく姿勢が必要でしょう。

Javaエンジニアの年収・待遇

開発案件の絶対数が多いため、Javaエンジニアを求める求人数は多いです。しかし、案件の数が多いので、相対的にJavaエンジニアの数も多く、希少性はあまり高くないというのが実情です。
20代では400万円程度が平均で、50代では600万円強と、決して年収がすこぶる高いプログラミング言語ではありません。

Javaエンジニアとして更なる高収入を望むのであれば、マネジメント能力を身につける、システムアーキテクトを目指すなど、他のエンジニアとの差別化を図ることが重要です。

特にJava言語については、オブジェクト指向言語のため、どのような思想で設計を行なっていくのかという点がエンジニアとしての腕の見せ所となります。

デザインパターンやUMLの知識など、単にプログラミング言語だけにとどまらず、関連する知識を手に入れていくことが、Javaエンジニアとして長く活躍するための重要な要素になりそうです。

なお、Java言語の開発経験があるエンジニアであれば、その経験を裏付けるためにも資格取得は有効です。Java言語に関連する資格として、Oracle認定Javaプログラマ(Oracle Certified Java Programmer)があります。
Javaエンジニアとしてのキャリアにプラスになることは間違いありませんので、取得を検討してみるのも良いでしょう。

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>エンジニアのキャリアに関する記事

【SIerエンジニアの転職事例】Java未経験の弱みを「C言語の経験」と「キャッチアップの姿勢」で見事カバー
https://www.axc.ne.jp/column-career-change-case/2013/0514/509.html

SIerにおけるSEの仕事内容<各フェーズ毎>【保存版】
https://www.axc.ne.jp/media/careertips/sierseworks

社内SEの「仕事内容」と「上手なキャリアの築き方」
https://www.axc.ne.jp/media/careertips/internalseworks

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Javaエンジニアに限った話ではありませんが、プログラミング言語にはトレンドもあるため、ひとつの言語を習得したからといって、未来永劫キャリアが保証されるということはありません。
先ほどもお伝えしましたが、Java言語のプログラミングだけにこだわるよりも、オブジェクト指向設計やデザインパターン、その他アーキテクチャの知識と組み合わせることで、エンジニアのキャリアは広がっていくことでしょう。

そこまでの知識・スキルが得られていれば、Java言語以外のプログラミング言語に乗り換えることになったとしても、新たな言語の習得には、それほど苦労することはないはずです。

Java言語の高い人気やJavaエンジニアの需要の高さは、まだしばらく続くことは間違いありません。
しかし、変化の激しいIT業界の動向に対応するためにも、新しい技術動向には常に注意を払っておきましょう。

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