KPMGコンサルティング株式会社は、ビジネス・業務・ITが目指す姿を実現するため、クライアントの継続的な成長を「攻めと守り」の両面から支援しています。
大手有名コンサルティングファームとして求職者から高い人気を獲得していますが、高い成果を求められる分、「激務では」とよく質問を受けるのも事実です。
そこで今回は、KPMGコンサルティング株式会社について、
・「パートナー」や「採用担当者」への【独自取材】
・「実際に転職した方」の【生の声】
・「公式サイト」からの情報
をまじえ、KPMGコンサルティング株式会社の働き方とワークライフバランス、残業時間の実情をご紹介します。
【目次】
KPMGコンサルティングの残業時間は「全社平均で21.22h/月」程度と激務ではない印象
■採用担当からは「全社平均残業時間は現在21.22h/月」という回答
弊社が独自に採用担当にお聞きしたところ、
「現状でのKPMGコンサルティングの全社平均残業時間は21.22時間/月」とのことです。
・全社平均残業時間は21.22時間/月
・労使協定において、45時間/月を超える残業は年6回まで
・80時間/月以上の残業は原則禁止
また、「社員の残業時間は週次でモニタリングしており、上限時間の超過が見込まれそうな社員については上長にアラートを上げることで、労働時間の管理を行うよう指導している」とのことです。
さらに、人事部やマネジメントからの指導のみならず、複数の社員代表者と組織する労働時間改善委員会で、長時間労働の抑制に向けた提言・協議を月次で行っていると回答いただきました。
取材で判明したのは2020年3月時点の情報ですが、ワークライフバランスを重視した働き方ができる体制が年々整えられている印象ですので、過度に「激務」と身構える必要はないでしょう。
■実際にKPMGへ転職した方からは「プロジェクトによっては、残業が0の時もある」との声。ただし「プロジェクト状況によっては、残業が多い期間もある」という回答も
KPMGにマネジャーとして入社された方からは、
「前職では人数も少なく、マネジャーの担当領域が広くて負担が大きかったが、KPMGに転職後は前職と比較して残業時間が半分近く改善した」
という声をいただきました。
また、部門によっては「先月の平均で15時間ぐらい。多い月でも20時間から25時間」という声もありました。
ただし、当然ではありますが、プロジェクトによって残業時間は大きく変動するようです。
・「土日はしっかり休みを取れるし、平日も不必要に22時、23時まで働いていることはない」
・「自分の作業が終われば定時でも帰宅でき、上司がまだ帰らないから自分も残るということはない」
・「無駄な会議もなく、スピーディーな意思決定を行う為に、直接パートナーに相談することもある。時間の無駄がないので、ワークライフバランスは自分でコントロールすることができる」
一方で、
・「今週はプロジェクトが繁忙期に入り、毎日20時までオフィスで仕事するケースもあります」
・「プロジェクトによっては繁忙期に入ると、土日も資料作りに時間を割くことも」
との声もあります。
なお、KPMGの場合、所定労働時間が1日7時間(フレキシブルタイム7:00~22:00/コアタイム11:00~15:00)とされており、固定残業手当50時間分が給与に含まれます。絶対に50時間が必要というわけではないはずですので、事前に認識いただくと良いでしょう。
実際に働く方の生の声を伺うと、プロジェクトの状況やチームにより残業時間が異なるといった回答が多い為、残業を気にされる場合は、面接へ進まれる際に具体的な働き方についてご確認いただくのが得策と思います。
■KPMGの「プロジェクトLEAP」について
◇「労働時間の長さではなく、時間単価あたりのバリューを重視する」プロジェクトLEAPの実施を検討
「プロであるからこそ労働時間自体の長さではなく、時間単価に見合う最大のバリューを発揮することの方が重要である」という考えから、KPMGでは「プロジェクトLEAP」を推進中です。
LEAPは、Working Styleの確立・Qualityの向上・Mindsetの醸成という3つのテーマに基づき、プロフェッショナルにふさわしい職場環境の構築を目指すための施策を導入するためのプロジェクトです。
LEAPとは、「飛び越える」「飛躍」という意味の英語ですが、“Lead Evolution, Accelerate Productivity(変革を導き、生産性を加速させる)”という当プロジェクトの意義を込めた単語の頭文字を統合したものでもあり、当プロジェクトに対する経営層の強いコミットメントを表現しています。
KPMGには、その成果として導入された制度がいくつかあります。
・フレックスタイム制度
裁量労働制を廃止し、19年10月より導入されたこちらの制度は、1日7時間労働が標準とされ、3時間のコアタイムとフレキシブルタイムの範囲(午前7時~午後10時)で従業員にスケジュールの設計を委ねるものになっています。もちろん、プロジェクトの都合上、相談や調整は必要ですが、個人の状況に合わせスケジュールを立てられ、個々人の自由度が増します。
・在宅勤務制度
19年11月に導入された在宅勤務制度は、物理的制約を問わず、ふだん通りのパフォーマンスを発揮できる環境を整備することを目的とした制度であり、導入により種々の期待効果が得られます。
・サバティカル休暇
KCで3年以上勤務された社員のために、未来に向けた充電・自己研鑽休暇としてもらうための、公的休職(産休・育休・介護休)とは別の独自の休職制度です。復職後当社においてより高いパフォーマンスを発揮してもらうために創設されました。
例えば大学やビジネススクール等で講座受講、語学留学や資格取得のための準備期間、または長期ボランティア活動や心身充電を目的とした長期旅行等に活用することができます。
取得者には手当金も支給されます。
・LEAP SHINERS AWARD
プロフェッショナルとして互いをリスペクトするマインドをさらに浸透させるための表彰制度です。ブロックチェーンベースのアプリにより、仕事上のちょっとしたことでも「教えてくれた」「助けてくれた」人へ「thanks point」をお互いに送り合う仕組みを使って、ポイント獲得数の多い人をLEAPの理念を体現したモデルとして表彰し、その優れたbehaviorやmindを全社に紹介するという取り組みです。
他にもLEAPの施策は「検討中」とのことですが、働き方においても制度面や意識面での改革が全社的に推進されてゆく予定としています。働き方改革によって、「KPMGが激務」という評判は、いずれ減少していく可能性がありそうです。
KPMGコンサルティングにはマネジメントを中心に、メリハリのある働き方が浸透
■直近の社内サーベイでは「マネジメントが休みを取りやすい就業環境を作ってくれているか?」に6割以上が肯定的な回答
KPMGの採用担当にお聞きしたところ、直近社内で行われたサーベイにおいて、直属の上司が、
・「あなた自身のワークライフバランスや働き方に関心をもち、尊重してくれているか」
・「休みを取りやすい就業環境を作ってくれているか」
という質問に対し、肯定的な回答を示した社員が約6割を越えたそうです。
・「必ずしも長時間の業務をしなくても、高い業績をあげることはできる」
という質問においては7割を超える社員が肯定的な回答を示しているといいます。
クライアントから求められるアウトプットの水準は高く、かつ、対応スピードも厳しいコンサルティングワークではありますが、そうであるからこそ、一人一人のメンバーを大切な戦力・仲間として尊重する姿勢があるようです。
■実際にKPMGへ転職した方からは「他ファームと比較しても、フレックスや時短勤務を活用している社員が多い」との声
実際にKPMGへ転職されたコンサルタント曰く「他の大手コンサルティグファームから転職しましたが、時短勤務やフレックスタイム等をフルに活用して働いているコンサルタントの姿が前職よりもよく見られます」という声もあります。
また、日系大手メーカーからKPMGへ転職された方曰く、「onとoffのはっきりした働き方が徹底されていて驚きました」とメリハリのある働き方に充実感を感じている方も複数いらっしゃいます。
フレックスタイムが導入されたことで、今後そういった方が更に増えていくでしょう。
■フレキシブルワークや休暇制度、出産・育児・介護支援に関わる制度も(公式サイトより)
KPMGコンサルティングでは、個々の働き方やライフステージに柔軟に対応した制度を導入しており、クライアント都合や家庭事情に合わせた勤務も可能となります。
◇フレキシブルワークやリフレッシュ休暇の推進
同社では業務生産性の向上やワーク・ライフ・バランス向上の為、以下の制度を積極的に推進しております。
・年次有給休暇(初年度最大10日、最大年20日)
・リフレッシュ休暇(毎年7月からの1年間に5日間付与)
・フレキシブルワーク(時短勤務制度)
・ボランティア活動休暇(年間1日を有給として付与)
有給休暇について採用担当の方にお聞きしたところ、「プロジェクトの合間にまとまった有給休暇をとって海外旅行に出かけるなど、思い思いの方法で有給休暇を活用している社員も多くみられる」とのことです。また、有給奨励日のアナウンスが昨年から始まり、積極的に消化を促しているそうです。
実際に、複数のシニアコンサルタントの方に「しっかり休みは取れていますでしょうか」とお聞きしたところ、
「ちゃんと休みます。年末は9連休でした。プロジェクト次第ではさらに数日多く休む人もいます」「クライアント先が外資系の場合、年末などは相手に合わせて一緒に休んだりもできます」
との回答もいただいております。
◇育児、介護休業制度
KPMGコンサルティングでは、出産・育児・介護との両立支援のため、以下の各種支援制度を整備しています。
・育児休業(法定通り)
・短時間勤務/就業時間の繰上げ・繰下げ等(子どもの小学校卒業まで)
・ベビーシッター育児支援(利用料金の補助)
・病児保育サポート制度
・介護休業(法定通り)
また、育児中の社員を中心として「出産・育児・介護と仕事の両立支援ハンドブック」を取りまとめイントラネットで共有し、社内制度のみならず公的補助制度や出産前後の過ごし方までも、参考情報を網羅しています。
参考:http://recruit.kpmg-consulting.jp/id3.html
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>KPMGコンサルティングの働き方に関する記事
KPMGコンサルティング株式会社 インタビュー/「ワークライフマネジメント」を支える独自の制度・カルチャーとその実態に迫る
https://www.axc.ne.jp/media/companyinterview/kpmg-wlm
KPMGコンサルティングの魅力
https://www.axc.ne.jp/consul/map/general/kpmg_consulting/feature.html
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今回の記事では、KPMGコンサルティング株式会社の働き方に関する実情、制度についてご紹介しました。
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