近年では、サプライチェーンマネジメント(SCM)の構築や見直しが、幅広い業界において進められています。企業のグローバル化や労働環境の変化などより、ヒト・モノ・カネそして情報を連携管理する重要性が高まっているためでしょうか。
こうした状況の中コンサルファームにおいても、SCMやその関連領域におけるチームが編成され、活躍を続けています。また、DX(デジタル・トランスフォーメーション)領域においても、これらのチームが果たす役割は重要でしょう。そこで今回は、大手コンサルファームのSCM/製造/生産管理チームを厳選し、特徴や採用要件をご紹介します。
【目次】
- アビームコンサルティング株式会社 SCMセクター
- EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社 Supply Chain & Operationsチーム(SCM)
- KPMGコンサルティング株式会社 [S&O OS]Operations Strategy Consultant(Supply chain領域)
- アクセンチュア株式会社 インダストリーX/インダストリーグループ(産業機械プラクティス)
- デロイトトーマツコンサルティング合同会社/SC&NO(Supply Chain & Network Operation)
- PwCコンサルティング合同会社 MC-Operations(オペレーション改革・SCMコンサルタント)
- 株式会社クニエ SCMチーム
- キャップジェミニ株式会社 MFG(製造業)チーム
- 日本アイ・ビー・エム株式会社 Industrial&Distribution(製造インダストリー)
- 株式会社日立コンサルティング/改革推進プロセスコンサルティング本部(DXコンサルタント)
アビームコンサルティング株式会社 SCMセクター
アジア発、日本初のグローバルコンサルティングファームとして発足したアビームコンサルティングのSCMチームです。健康経営優良法人(ホワイト500)の認定企業であり、繁忙期以外は遅くとも19時に退社する習慣があります。にメンバーは販売・物流や調達など各サービスラインに所属し、専門領域を深めます。
現時点で650名体制。組織体制がしっかりとしていることにより「サプライチェーン、バリューチェーン、アフターサービス」まで幅広い領域に携われるのが大きな特徴です。特に、日本がHQのR&D投資としてダイナミックプライシングやバーチャルショールーム、FTA/EPA活用支援サービス、関節剤コスト削減に力を入れています。事業会社のような他のファームではできない経験ができることは、大きな力でしょう。海外の判断やソリューションを押し付けられがちな外資系ファームとは異なり、自分たちの判断・ソリューションでクライアントの成果にコミットできます。
同社SCMセクターの活動においては、ネットワーキングとナレッジ蓄積、人材育成が3本柱です。プロジェクト以外でも気軽に相談できる風土があり、横のつながりができやすいでしょう。中核ビジネスに関するプロジェクト実績も豊富にあり、業界・業務に精通した人材育成を行えます。
実際の業務内容は、既存事業領域と新規事業領域の2つに整理できます。既存事業では製造業や商社をクライアントとし、経営課題の解決やサスティナブルな変革につながるコンサルを行うのが強みです。新規事業では、クライアントの事業に対し改善の機会を明確に示し、ソリューションを提案します。クライアントの業界における新テクノロジーやチームが持つ知見を生かし、新しい解決策の構築を行います。
採用においては、以下の業務経験が必須です。
・製造業(経営企画や販売管理生産管理、在庫購買管理、物流管理)
・商社(営業実務)
・コンサルティングファーム(SCM領域での業務コンサルなど)
・IT企業関連の出身者(基幹情報システム導入やソリューション開発、営業など)
既存事業推進人材には、SCM分野での戦略・業務改革方針や具体的な推進、コンサルの2年以上の経験が求められます。新規事業開発人材においては、前社マスタ管理やモバイルなどのプロジェクト経験、ソリューションのセリングなどの経験が2年以上必要です。
プロジェクトマネージャーやSAP認定コンサルタントの資格や英語・中国語におけるビジネスレベルのスキルがあれば、歓迎されます。
EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社 Supply Chain & Operationsチーム(SCM)
現在約70名体制の組織であり、女性比率25パーセント、ディレクターの内2名が女性など、女性の活躍が印象的なチームです。チーム内にはSCMをはじめ調達やロジスティクスなどのソリューションがありますが、スキル別にサブチームに分かれていることはありません。これは、クライアントのニーズがテーマ別に分かれているわけではないからです。複雑なニーズに対し、素早く応える体制を取っています。
グローバルではSupply Chain&Operationのプランニングとロジスティクス領域でマーケットリーダーのポジションを確立しており、日本国内でも注目すべき存在でしょう。
バリューチェーン横断の案件を多く実施しており、クライアントに対しては特定のファンションだけでなく全体を見渡したうえでのソリューション提供にこだわりを持ちます。そのために各法人や各チームとの連携を積極的に行っており、Big4としての強みを十分に活かせる仕組みを持ったチームです。旧来型の調達から出荷までを一直線に考える枠組みではなく、デマンド起点で双方向につながっていく枠組みとしてサプライチェーンを捉えています。
近年では物流以外の案件やデジタル案件なども依頼されることが増えており、従来型のSCMの枠にとらわれない経験ができる点は魅力的でしょう。規模も国内にとどまらず、グローバル規模の案件が増加しています。
組織規模が70名と大規模になりつつあることから、社員の帰属意識を高めることに高い価値観を持っています。月に1度は全体会議を開き、組織の現状や方向性を共有しています。また、1on1やパーティーなども積極的に実施しています。
基本的に、社会経験が3年以上ありコンサルティングファームやSI、ベンダーなどで関連ソリューションに従事した経験を持つ方が求められています。
具体的にはサプライチェーン戦略立案やエンジニアリングチェーンなどの領域における業務改革プロジェクト、データマネジメントなどの業務経験が必要です。もしくは、事業会社のサプライチェーン関連部署の場合、サプライチェーンスキームの立ち上げや社外企業の改善推進経験、期間業務システム導入プロジェクトへの参画経験などが必要です。いずれのケースにおいても、海外勤務やグローバルプロジェクトでの経験が歓迎されます。
KPMGコンサルティング株式会社 [S&O OS]Operations Strategy Consultant(Supply chain領域)
グローバル規模でのビジネストランスフォーメーションや、リスクマネジメントなどのコンサルティングサービスを提供してる会社のSCMチームです。クライアントのコア業務におけるパフォーマンス向上を目的とし、セルサイドからデリバリーサイドの領域において全体・各レイヤーを問わず変革の後押しを行っています。
大手コンサルティングではITの導入作業が大半なのが実情の中、同社では導入を自社では行っていないため、基本的に上流過程の業務経験ばかりができます。ホワイトスペースが大半であることも、同社の大きな強みです。チームの規模は60名程度と大規模ではなく、インダストリーやソリューションの領域1つを担当者がリードできます。昇進のための最低滞在年数は特に決まっておらず、最短で1年ごとにランクアップできる点は、働く上での魅力でしょう。
構想策定から業務・組織設計、テクノロジー導入を伴う場合はベンダーの選定支援、システム導入から業務以降までのPMO支援も実施します。
いずれのポジションでの採用においても、3年以上の社会人経験がない場合コンサル業務の経験が必須です。コンサル未経験者の場合、35歳までの年齢制限があります。
コンサルタントおよびシニアコンサルタントの場合、他コンサルティングファームでの在籍経験やITコンサルタント経験、SIベンダーもしくは事業会社での3年以上の実務経験、または同等の経験が求められます。また、BPRプロジェクトやシステム導入プロジェクトの経験でも可です。論理的思考能力や問題解決能力に加え、仕事に支障がないレベルでの日本語能力やコミュニケーション能力も求められます。
マネージャー以上の場合、他コンサルティングファームでの在籍経験やITコンサルタント経験、SIベンダーもしくは事業会社での5~7年以上の実務経験、または同等の経験が求められます。BPRプロジェクトやシステム導入プロジェクトにおいても、リーダー経験が必須であり、複数あることが望ましいとされています。サプライチェーンやエンジニアリング領域のいずれかにおいて、クライアントの経営層と理想の姿を議論できるレベルの経験や知見が必要です。論理的思考能力や問題解決能力に加え、仕事に支障がないレベルでの日本語能力やコミュニケーション能力も、もちろん求められます。
上記以外に、先端テクノロジーやデジタル活用推進の経験やデジタルビジネスの経験、グローバルプロジェクトの経験やビジネス会話をできるレベルの英語能力があると評価されます。
アクセンチュア株式会社 インダストリーX/インダストリーグループ(産業機械プラクティス)
インダストリーXは、ものづくりにおけるあらゆるプロセスの省力化・無人化を指向し、製造業におけるデジタル・トランスフォーメーションに貢献、改善にとどまらない圧倒的な価値効果を創出しているチームです。製造業をはじめとするさまざまな業界を、テクノロジーの力で変革していきます。
インダストリーグループは、戦略の策定からアウトソーシングまでを行えるチームです。
インダストリーXは、グループが扱う商材の開発や、提案に向けたシステム全体のアーキテクチャ設計を行っています。デジタル技術を活用した戦略立案や新製品開発、設計から試作、導入までをワンストップで請け負います。近年アクセンチュアはソフトウェア会社をいくつも買収しており、デジタルテクノロジーやグローバルネットワークの活用やそれに対する知見を使えることが大きな強みです。
インダストリーグループは、クライアントに対するコンサルティングだけでなく、グループの代表としてクライアントや業界全体の変革につながる仕事ができる点が大きな魅力です。そのためには、ストラテジー・コンサルティンググループ内にとどまらず、必要に応じて全てのグループと仕事を進めていくことが求められます。また、アクセンチュアグループとしての考えを発信するソートリーダーとしての役割も求められます。チーム内での考えをまとめ、テレビや出版などの各媒体からの発信やセミナーの実施などによって、業界全体の変革にも寄与します。
インダストリーXにおいては、一般的なコンサルティングスキルに加えてソリューション計画やIT+OTシステムアーキテクチャ設計、マシン/ HW IF設計などの知見が求められます。また、SCM/MES/WMS/TMS/EAM統合やサイバーセキュリティの知見も重要です。
インダストリーグループでは、業界における知見や経験、専門性が必須です。産業構造変革やソートリーダーシップに大きな志を持っていることや、他社を巻き込んでビジネスを推進していくコミュニケーション能力も求められます。
また、コンサルティング経験やプロジェクトマネジメント経験、テクノロジーやデジタルに対する知見や経験などは歓迎されます。英語を用いたグローバルイニシアティブの実施経験も、歓迎されるでしょう。
デロイトトーマツコンサルティング合同会社/SC&NO(Supply Chain & Network Operation)
オファリング組織であるEnterprise Technology & Performance Div.(以下ET&P)内にあるユニットの1つです。ET&Pは、同社最大の組織です。S&Oとテクノロジーを有機的に融合して、ファイナンス 、サプライチェーン、IT オペレーションに関するEnd to Endのオファリングを提供しています。SC&NOはET&Pの中において、ワールドクラスのサプライネットワークを構築するための構想、設計、導入支援、及びオペレーション変革とソリューションの提供を行っています。
同グループが関わっている業務領域は、多種多様です。ストラテジーやロジスティクス、プロダクトデベロップメントなど多岐にわたっています。たとえば、ストラテジーの業務領域ではサプライチェーンのネットワークデザインやアセスメント、統合、リスクアセスメントを行います。
また、ロジスティクス領域においては配送ネットワークの最適化や物流診断、物流アウトソーシング企画や関税とサプライチェーンコストの最適化などを扱います。
いずれの領域においても同社におけるDX分野を推進し、デジタル戦略から実現支援までを行っています。典型的なコンサルティングのアプローチである仮説思考や論理的行はもちろん、AIやビッグデータなどテクノロジー領域における専門性を生かした解決策の提示や実現を行うのが大きな特徴です。
採用において求められる要件は、業務領域によって大きく異なります。たとえば、ストラテジーの分野では、サプライチェーン全般に対する基本的構想の策定・業務設計について、実務もしくはプロジェクト経験が求められます。在庫削減プロジェクトやPSI業務経験があれば、なお歓迎されます。サプライチェーンを基本とし、事業戦略の立案に積極的に取り組める能力が必要です。
また、サプライチェーンプランニングの分野においては、S&OP、需要管理、生産計画、需給計画における、実務またはプロジェクト経験が求められます。需要分析や在庫分析等のデータ分析を実施でき、社内外でデータに基づいた改革活動経験が必要です。そしていずれの分野においても、グローバルでのコミュニケーションに積極的に取り組める人材が求められます。
PwCコンサルティング合同会社 MC-Operations(オペレーション改革・SCMコンサルタント)
オペレーション改革やSCMコンサルティングを提供するチームです。全体的な戦略領域から、実際のビジネス効果創出までを支援しています。オペレーション戦略における上流から下流までを一気通貫してサポートする点が、大きな特徴です。1年以上の大規模な組織改革に取り組む一方で、財務指標の即時的改善を目的とした調達コスト削減サービスを提供するなど、サービスの幅広さが大きな特徴でしょう。
同チームの特徴は、大きく分けて部門の垣根を超えたチーム体制と幅広い対象業界、そしてグローバル連携の3つです。
まず挙げられるのが、サプライチェーンにおける部門の垣根を超えたチーム体制だと言えます。製品開発や調達、物流や販売などのあらゆる領域の経験ができることは、同チームでキャリアを築く大きな魅力の1つでしょう。
2つ目は、対象としているのが全業界であることです。サプライチェーン全体に関わるオペレーション改革に携わっているとの認識のもと、特に業界は限定せずサービスを提供しています。
そして3つ目は、グローバルに連携できる強みです。海外の各オフィスとの資本関係がないため、対等な立場で連携できます。
さらに、同チームは女性比率の高さも印象的です。チーム内の3割以上が女性メンバーであり、非常にフラットな組織になっています。中途採用メンバーも多く、メンバーに偏りがない成長ポテンシャルの高いチームです。
アソシエイト・シニアアソシエイト職においては、事業会社やコンサルティングファームにおける一定の就業経験が求められます。事業会社の場合、経営企画や設計開発、生産管理、生産技術、調達、購買、物流のいずれかの領域において、2年以上の経験が必要です。コンサルティングファームの場合、ERP/PLM/QM/CRM導入や各導入におけるPMO、基本構想設定、グローバルプロジェクトにおけるPMOなどでの6か月以上の経験が求められます。
マネージャーやシニアマネージャー、ディレクター職では、プロジェクトマネージャーとしてプロジェクト提案やプロジェクトデリバリを実施してきた経験が歓迎されます。また、アカウントマネージャーとしてクライアントのマネジメントレベルとの強いリレーションシップを構築してきた経験も重要です。
いずれの部門でも、SCMの改革やシステム導入支援、ロジスティクスプロセス改革などの経験があれば優遇されます。
株式会社クニエ SCMチーム
サプライチェーンの戦略立案支援やSCM業務整理・構築、ツール選定支援やRFP作成支援などを行っています。また、グローバルSCMシステム構築支援やS&OP構築支援、継続的なサプライチェーン改善活動支援なども主要職務の1つです。業務内容は、調達、生産、物流、販売など個別業務領域への表層的なDXだけではありません。End to End全体のサプライチェーンメカニズム構築や、DXを進める人材育成、改革までに踏み込んでサービスを展開しています。
同チームの大きな強みとしては、インフラ産業であるNTTグループに属している安定感や力強さがあげられます。他のコンサルティングファームと比較しても高い稼働率を誇り、競合が苦戦している中で過去最高益を出しています。具体期には、NTTデータやドコモなどから案件における上流フェーズのサポート依頼が非常に多く来ている状態です。NTTグループに属しているため、国家戦略に関わる案件も少なくない点は、非常に魅力的でしょう。
SCMナレッジが十分に蓄積されており、売り上げ規模を追求しない姿勢を持っている点も大きな特徴です。企画から構想、導入、定着化すべてのスキルを伸ばせるため、キャリアの幅が広がります。また、他コンサルが形にできないスイッチ案件が回ってくることも少なくありません。NTTグループ各企業によるバックアップと幅広い業務領域への知見により、他コンサルティングファームでは実現できない案件も形にすることが可能です。時には100社を優に超える関連会社を巻き込んで案件を進めていくこともあり、こうしたダイナミックな業務の進め方は、他のコンサルティングファームではなかなか経験できないでしょう。
SCM/SCPに関する業務知識や経験が求められます。コンサルティング経験だけでなく、業務担当者や企画担当者などの立場での経験でも問題ありません。SCM/SCPに関するシステム知識や構築経験、調達、生産、物流、需給、販売領域のいずれかの業務またはシステム知識も重要な条件です。
また、コンサルティングファームもしくはSI企業でのSCMプロジェクト経験、製造業などの事業会社におけるSCMプロジェクト経験があると望ましいでしょう。英語力については、ビジネスレベル以上が求められます。
キャップジェミニ株式会社 MFG(製造業)チーム
キャップジェミニグループは、フランス・パリに本拠を構え、世界50か国で事業を進める欧州最大のコンサルティングファームです。グループ全体で27万人の従業員を抱え、2013年に設立された日本法人でも、2020年6月末時点で399名の従業員がいます。その中でMFGチームは、グローバルの先進的なナレッジと研究機関や各産業界の専門家などとの多様なネットワークを活用し、クライアントの変革をリードしています。
戦略やDXなどの上流案件が豊富にある点は、同チームの大きな特徴でしょう。世界規模では大規模かつ老舗の企業でありながら、日本市場ではアーリステージに位置するという、業界でも唯一無二のポジションを築いています。そして、海外オフィスのマネジメントから担当者にいたるまで、すぐにコンタクトをとってコミュニケーションをとれる環境も大きな魅力です。社内には製品開発の支援部隊があり、ファームウェアやIoTプラットフォームなどを生み出せる体制が整っています。
また、多くのコンサルティングファームが扱っているDX領域においては、マーケティングのデジタル化に重点を置いています。同社は顧客の中核となるコアオペレーションのデジタル化に強みを持っている点で、異色を放っていると言えるでしょう。実際に、フランスのオレンジという大手通信会社の金融分野参入を一貫して支援した実績があります。その際には、「古い小さな銀行を通信会社が買収し、全く新しいデジタル銀行に衣替えした」とフランスで高い評価を得ています。
製造業クライアントに対し、総合的にサービスを展開しているSCMチームです。
シニアコンサルタント~マネージャーレベルで、一定の業務経験を持つ方を求めています。具体的には、製造業でのクライアント向けコンサル経験、製品開発・IT・SAP等の領域でコンサル経験、SCM領域でのコンサル経験などが該当します。
また、コンサルティングファームにおいて3年を超える業務系ビジネスコンサル経験がある方は、特に歓迎されます。中でも製造系クライアントへの対応経験があり、クライアントとの交渉経験豊富な人材は好ましいとされています。
ただし、上記経験がなくても、IT系・SIer系企業において3~5年程度の若手ITコンサル、もしくはプロジェクトマネージャーなどの上流経験者は検討可能です。SCM・BPR系プロジェクトにおける3年を超えるコンサル経験や、大手製造系事業会社における戦略事業部門出身の若手プレイヤーなども検討が可能とされています。
日本アイ・ビー・エム株式会社 Industrial&Distribution(製造インダストリー)
製造業クライアント群に対し、デジタル・トランスフォーメーション支援を中心にサービスを提供しているチームです。自動車・総合電機・化学業界など国内外を問わずグローバルクライアントを担当する可能性があります。ブロックチェーンやスマートファクトリーなどを代表とするソリューションの提案から実装までを一気通貫で行う組織です。
毎年6,000億円程度を研究に投資しており、これはNTTの3倍弱です。売上は全世界で8兆円、利益率約20%の高収益企業であり、全米で26年連続特許取得No.1を誇る、世界屈指の組織です。現在では売り上げの50%がクラウドとAIを占めており、国内でもデジタル・トランスフォーメーションニーズの高まりの中でビジネスは好況となっています。
最先端の技術を取り入れた企業改革を提案し、実行まで支援できる唯一無二の組織です。コンサルティングファームであり事業会社でもある、そして最先端のテクノロジーや研究所も持っていると、あらゆる機能を備えていることが最大の強みです。現在世界の中心企業となっているGoogleやMicrosoftも最先端の研究をしていますが、加えてコンサルティング機能を有している組織はIBMだけでしょう。
また、IBMの製造インダストリーであれば、真の意味でのデジタル・トランスフォーメーションへの貢献ができます。デジタル戦略を作るには実態の技術が必要であり、同社にはそれがあるのです。自社で研究開発投資ができ、加えてテクノロジーを自分たちで有している点は大きな他社優位性だと言えるでしょう。
さらに、豊富なタレントがそろっている点も、大きな強みとなっています。コンサルタントに加えて研究者やシステムインテグレーター、デザイナーなど一流の才能を擁しており、幅広いクライアントニーズに対応できる体制が整っています。
コンサルタントには、製造業のクライアントに対して上流から下流まで多様なソリューションを提案することが求められます。
求められる業務経験としては、製造業における生産管理、調達、会計、製造などでのシステム導入・企画・改善経験がまずあげられます。また、コンサルティングファーム・SIerにおける製造業領域の経験や製造業における企画業務の経験などでも可です。
デジタル・トランスフォーメーションニーズの高まりの中で多彩な案件が走っており、ファーム経験の有無を問わずに積極的な採用を行っています。
株式会社日立コンサルティング/改革推進プロセスコンサルティング本部(DXコンサルタント)
製造業のクライアントに対して、「デジタル技術を活用した変革=DX(デジタル・トランスフォーメーション)」を支援するチームです。科学や精密、素材分野などにおける大手製造業を中心とし、通信・交通インフラ、設備保全・運営業、サービス業にも提供の幅を広げています。
案件の規模イメージは、人数で言えば主に3~6名程度の体制です。企画・構想策定フェーズは3ヶ月程度、業務設計・システム要件定義、改革実行・定着化は3ヵ月~1年程度のイメージでしょう。
全社デジタル化戦略の立案から業務改革・デジタル化の構想策定、改革実行力を高めるためのDX組織・人材強化、制度設計までをワンストップでサポート可能です。主なサービスは、デジタル化戦略策定、製造デジタル化 業務改革構想、アフターサービスデジタル化構想、全社デジタル化推進組織・制度・人材強化の4つだと言えます。
デジタル化戦略策定領域においては、社会や業界を取り巻く課題・企業方針を踏まえ、DXを活用した将来の「あるべき姿」を描きます。製造デジタル化 業務改革構想領域では、デジタル技術の活用可能性の高い製造現場を対象に、センシング・AI・音声画像解析・制御技術なども活用した業務改革プランを策定します。アフターサービスデジタル化構想は、顧客への提供価値の継続的向上に向けたアフターサービスおよび保守業務の品質・生産性の向上を主な目的としたサービスです。そして全社デジタル化推進組織・制度・人材強化では、個別のデジタル化テーマ推進でなく企業全体としてデジタル化を加速させるためのスキームを整備し、実行までを支援します。
上記のプロジェクトの他にも、物流ソリューション会社に向けた新物流ビジネス企画の提案や、製造業向けのDX成熟度診断などの実績もあります。
どのポジションにおいても、コンサルティングファーム、Sier等におけるデジタル化推進プロジェクトまたは業務改革プロジェクトの上流工程の経験などが必須です。事業会社であれば、製造、設計・技術、保守、物流などの業務分野での実務経験を有し、かつ企画・業務改革・IT化などに関わった経験、もしくは経営企画、DX推進等の全社構造改革プロジェクト等に携わった経験が必要です。
加えてシニアコンサルタント、マネージャークラスであれば、プロジェクト型の業務においてチームリーダもしくはプロジェクトマネジメントを担当した経験が求められます。
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>DXに関する記事
コンサルティングファームの”DX成功事例”と”現状の課題”
https://www.axc.ne.jp/media/careertips/dxconsultantcase
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今回は、大手コンサルファームのSCM/製造/生産管理チームを厳選し、特徴や採用要件をご紹介しました。
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