UターンやIリターンが活況なこともあり、九州のコンサルティングファーム事情について情報提供を依頼されるケースも増えてきております。
そこで、今回は東京のファームで活躍後、九州に移住された方から伺った情報などを元に、九州のファーム事情、移住のメリット・デメリットについてお伝えいたします。
【目次】
Big4はすでに九州オフィスを構えるなど、ここ数年ファームやベンダーの進出が盛ん
Big4系の監査法人(EY、Deloitte、KPMG、PwC)は、既に九州地区にオフィスを構え、監査業務を主として企業経営に関わるアドバイザリーサービスを手掛けています。
また、デロイト・トーマツ・コンサルティングは福岡に事務所を抱え、約60名体制で九州・沖縄・山口・広島を対象に地域活性をミッションとしたコンサルティングを行っています。
さらに2018年3月には、PwCも九州大学の産学プロジェクトに伴い、福岡に拠点を設けています。
参考:「PwCコンサルティング、九州大学と地域イノベーション人材育成に向けた共同プロジェクトを開始」
https://www.pwc.com/jp/ja/press-room/kyushu-univ180301.html
その他にも、ここ数年で大手コンサルティングファーム、大手外資ベンダーの拠点開設も相次いでいます。
- 2018年5月 セールスフォース・ドットコム、福岡オフィス開設
- 2019年1月 アクセンチュア・インテリジェント・オペレーションセンター 福岡開設
参考:「アクセンチュア、福岡センターの開設により国内拠点を拡充」
https://www.accenture.com/jp-ja/company-news-releases-20190128
九州拠点では、地域活性につながる社会インフラ案件がメイン
九州地方に本社を構える上場企業の売上高の上位には、九州電力、JR西日本、ふくおかフィナンシャルグループなど社会インフラを支える企業が多く名を連ねています。
結果的に、現時点でのコンサルティングの案件としては、地方経済における重要なポジションを占める社会インフラ案件の割合が大きいようです。
電力会社、ガス、鉄道、金融、自治体、病院、大学など社会的基盤であるインフラをコンサルティングで支え、地域活性化に貢献したい方にとっては魅力的な環境だと言えそうです。
立ち上げフェースのためホワイトスペースも多く、起業やイノベーションの環境も充実
地方拠点の場合、外資系コンサルティングファームであっても、立ち上げたばかりのためホワイトスペースが多く、働くメリットとして
- 「新しい領域に関わりやすい」
- 「組織運営のチャンスがある」
- 「テクノロジー人材が枯渇しておりマネージャークラスは既存案件でセリングのKPIが達成できる」
といった声があります。
また、日本の大都市で開業率トップ(2018年時点)は福岡市で、福岡には起業したい若者が集まり、官民一体となってベンチャーを支援する風土が盛り上がり始めており、起業やイノベーションを志す方にとってはよい土地でしょうか。
参考:「開業率首位・福岡市の野望」(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29834220V20C18A4X11000/
「リビングコストは東京の20〜25%減」「子育て制度が充実している」といった生活面でもメリットも多い
東京から九州に移住した方からは、
- 「元々は縁のない地域でしたが、市の制度など子育てする環境が整っている」
- 「近隣住民の方も優しく迎え入れてくれて、とにかく住みやすい」
- 「リビングコストも東京と比べると20〜25%減」
- 「食事もおいしい!」等々、
生活面では「移住して良かった」という声も多くいただきます。
一方で、「業務のほとんどが移動時間」「ビジネス規模が小さい」という声も
逆に、
- 「東京にいた頃に比べるとビジネス規模が小さい」
- 「企業の意思決定スピードの違いにジレンマを感じる」
- 「受注するために、結局は本社機能のある東京や大阪への出張が多く、業務のほとんどが移動時間」
という声もありました。
「リビングコストが安い」「地方の活性化に貢献できる」「スタートアップしやすい環境がある」といった魅力はあるものの、九州ならではのデメリットも抑えておかないと移住後のギャップに悩み、再び東京や大阪に戻るということにもなりかねないでしょう。
ぜひ状況に合わせてご検討ください。
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今回の記事では、【東京からの移住も】「九州」コンサルティングファーム拠点の事情と働き方についてお伝えしました。
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