コンサルタントからのエグジット先として、スタートアップやアーリーステージのベンチャーの経営層を目指す方が増えています。しかし、ベンチャー企業にいきなり役員ポジションや役職付きで入社すると、それ相応の負荷がかかるのが実情です。
今回の記事では、特にアーリーステージのベンチャーに役職付きで入社する際の注意点をご紹介します。
【目次】
ベンチャーでは「いきなり役職付き」では採用しないのが原則
もちろん“ベンチャー”と一口に言ってもフェーズから状況に至るまで企業により様々ですが、特にシード~シリーズBくらいまでの規模感のベンチャーにおいては、よほど実績がある人は別ですが「初めましての人を役職付きでいきなり採用しない」というのが定説です。
そのフェーズのベンチャー企業では、役員クラスの採用をたった一つ間違えるだけで会社が崩壊してしまう危険があるからです。
例えば、役員クラスの採用でミスマッチが起きてしまったとすると、その立て直しに年単位で時間がかかってしまい、組織的には立ち直っても、スタートアップのビジネス的には致命的な出遅れとなります。
組織への影響力が大きく絶対に失敗できない採用のため、知り合いやリファラルを活用することが多く、初対面からいきなり重要ポジションとして採用することは稀とされています。
「いきなり役員」は「社内外」からの期待値が上がりがち
最初から役職付きで入社させることは会社にとってもリスクですが、個人にも大きな負担となるケースが多いと言えます。
社外や株主はもちろん、社内からも
- 「どの程度の実力なのか?」
- 「”すごい人”という前評判だが本当か?」
という目線で見られやすく、短期的な結果やバリューを出して社内外にアピールする必要が出たり、「本当にそのやり方で効果が出るのが」の説明工数が多くなる傾向にある、というのはよく聞く話です。
また、”実は現場のキーマンがその座を狙っていた”というケースもあり、「自分を差し置いて役員のポジションになるなんて許せない」などと、社内をまとめる上で一番協力を仰ぎたい重要なキーマンから嫌われてしまい苦労する・・というケースも。
上記のプレッシャーは転職全般に言えることですが、役員での入社ともなるとその期待値はより高くなります。それ相応の覚悟と柔軟な対応が求められるでしょう。
逆に言うと、社内外に事前に実績や信頼を積んでおけるとスムーズ
逆に言うと、事前に実績や信頼を積んでおくとスムーズに事が運びます。
もちろん、
- すでにCXOとして実績がある
- 売上や調達に直結する人脈を持っている
などが最も簡単ですが、
- まずは役職なしで入社して成果を出して、急がば回れ的に昇進する
- 副業的に業務委託など、外部からでも一定期間その会社に関わって成果を出す
- 社長やキーマンと前職が一緒
- 社長やキーマンと出身学校が一緒
なども効果的でしょう。
外から見るといきなり役員に就任しているように見える事例でも、実はコツコツと信頼残高の下積みをしていた、という上記のようなケースも多くあります。
※参考記事:「追加で役員を募集する」アーリーベンチャーのよくある内情と対策
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今回の記事では、「いきなり役員」でスタートアップ・アーリーベンチャーに入社する際の注意点をご紹介しました。
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