こんにちは、アクシスコンサルティングの福原です。
日頃コンサルタントの方々のキャリア支援をさせていただく中で、プライベートエクイティやベンチャーキャピタルなど、投資・ファンドのキャリアを視野に入れている方がかなり増えている印象を持ちます。
そこで、コンサルタントからファンドへのキャリアパスについてまとめた情報を、2回に渡ってお届けします。
今回はファンドへの転職フェーズにフォーカスし、ファンドを志望するコンサルに多い志望理由や、採用の実情についてお伝えします。
【目次】
広さと深さを求めて投資ファンドへの転職を志望するコンサルが多い
コンサルタントとしてプロジェクトワークに携わる中で、
- 数ヶ月の契約単位で支援が終了 ⇒ その先まで見届けたい
- 最終成果物が資料提出まで ⇒ 実行支援まで踏み込んでみたい
- コンサルに決定権はない ⇒ もっと意思決定側に近づきたい
といった考えをお持ちになる方は一定数いらっしゃるかと思います。
一方で、事業会社に転職すればよいかというと、
- 一つの業界・サービスを選ぶことが難しい
- 入社してみてイメージと違った場合のリスクが大きい
- 年収のミスマッチ
などの理由で、事業会社ではマッチしたポジションが見つかりにくいケースが多々あります。
そのため、よりクライアントに深く入り込みつつも幅広い企業の経営に触れられる環境として、投資・ファンドをお考えになる方が多いようです。
ファンドの採用では「財務モデルが組めるか」が判断基準となる
投資ファンドの転職で求められるスキルを一言でいえば、「ファイナンススキル」です。
具体的に、ファンドでは「財務モデルが組めるか」が採用時の判断基準となります。
実際の選考プロセスを見ると、一般的なファンドの場合は複数名の経営陣(会社によっては経営陣全員)との面接を進める過程で財務モデリングの試験が実施されます。
(例)
とある企業の財務三表と一定の経営条件が与えられ、
これを基に時間内にExcelを使って投資モデルを組む
このようなイメージです。コンサルティングの現場でもファイナンスに触れる機会は多々おありかと思いますが、いざ「財務モデルを組んでください」と言われても、これらはFASが得意な領域であるため、実務に触れる機会はなかなか無いかと思います。
この点が、コンサルタントからファンドへキャリアチェンジする場合の大きなボトルネックと言えます。
30代戦略ファームのプリンシパルクラスでもボーダーライン上
以前、とあるPEファンドにお声掛けをいただき採用支援のミーティングを行いました。
採用ターゲットのすり合わせの中で、「例えば戦略ファームのプリンシパルクラス(30代想定)であればニーズはどうでしょうか?」と聞いてみたところ、
「戦略策定の力は十二分にお持ちかと思いますが、財務や実行支援においては経験が少ないため悩みます。」
「ボーダーライン上になりそうなので、詳細な職務経歴書を見て判断が必要ですね。」
とのコメントが返ってきました。
私としては、戦略ファーム在籍者であれば“喜んで会いたい!”と言われると思っていたため、とても驚いたと共に、「コンサルファームとファンドではここまで得意領域が違うのか」と感じたことを覚えております。
このように、ファンドでは高いファイナンススキルが求められ、投資銀行やFAS出身者の得意なフィールドであることから仮に内定を得られたとしても、パフォーマンスの出しにくい環境である可能性があり、ファンドの中でもコンサルというスキルや経歴を生かしたポジションを探してゆく必要があります。
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今回の記事では、ファンドへの転職フェーズにフォーカスし、ファンドを志望するコンサルに多い志望理由や、採用の実情についてお伝えしました。
次回の記事では、「コンサルタントがファンドで活躍するためのポイント」について解説いたします。
その他、投資ファンド転職後のキャリアパスや、未経験から投資担当を志望する際のキャリアステップについて知りたい方はぜひこちらの記事も併せてご覧ください。
また、次のキャリアを模索・検討されている方はぜひアクシスコンサルティングにご相談ください。
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