DX時代にCIOが抱える重要な課題「IT戦略」と「セキュリティ」。その両方を解決するため、2016年に東証一部上場のデジタルアーツ社より設立されたデジタルアーツコンサルティング株式会社。今回は、同社ソリューションの特徴や、大手ファームとの違い、またキャリアパス等についてコンサルティング事業部長の本吉康治様、コンサルタントの寒川稜也様にお聞きしました。
IT戦略とセキュリティに特化したファームとして2016年に設立
長谷部
組織の体制、チームの役割やミッションを教えてください。
本吉様
デジタルアーツコンサルティングですが、サイバーセキュリティ領域において実績を築いてきたデジタルアーツ社において、クライアント企業におけるIT戦略とセキュリティへの課題解決のニーズが高まったことから、2016年に設立されました。
現組織には、デジタルソリューション事業部とコンサルティング事業部があります。先端テクノロジーを活用したソリューションの発掘・開発やパートナ企業とのアライアンス戦略の策定・推進、デジタルソリューションを活用した企業変革の提案・ソリューション導入をデジタルソリューション事業部が担当しています。一方、クライアント企業における経営課題を様々なコンサルティングサービスを提供することにより解決するコンサルティング案件の推進をコンサルティング事業部が担当しています。
さらに、各事業部にそれぞれIT戦略コンサルティングを行うCIO(Chief Information Officer)サービスラインと、セキュリティコンサルティングを行うCISO(Chief Information Security Officer)サービスラインがあります。
コンサルティング事業部のCIOサービスラインでは、事業・IT戦略などの上流案件、BPRなどの業務コンサルティング案件、RPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)ツールやCRM(顧客関係管理)システムといったテクノロジーを活用したコンサルティング案件を手掛けています。
一方で、CISOサービスラインでは、ガバナンス領域を含めたセキュリティ分析・診断から、セキュリティレベル向上のための施策・サイバーセキュリティソリューションの提案、および実行まで包括的に支援をさせていただくコンサルティング案件を手掛けています。
長谷部
事業部に所属されるメンバーのバックグラウンドについても教えていただけますでしょうか。
本吉様
コンサルティングファームを数社経験してきたメンバーだけでなく、SIerやITソリューションメーカーのエンジニアをはじめ、色々なバックグラウンドを持ったメンバーが活躍しています。特に、直近ではよりテクノロジーに近い領域のコンサルティング案件で経験を活かせるITバックグラウンドの若手エンジニアを採用するケースも多いですね。
コンサルティング未経験の方でも、過去のバックグラウンドに近い領域だけでなく、幅広い領域で活躍しています。エンジニア出身の方でも、努力を積み重ねることでより上流の戦略領域の案件にチャレンジできる環境があります。
長谷部
本吉様のご経歴を教えていただけますか。
本吉様
新卒で国内大手総合コンサルティングファームに入社し、その後外資系コンサルティングファームへ転職し、現職で3社目となります。
国内大手総合コンサルティングファームでは、複数のインダストリーで、ITテクノロジーを活用した業務系コンサルティング案件に6年ほど関わっていました。
外資系コンサルティングファームでは、フィナンシャルチームに所属し、保険業界向けの戦略領域及び業務領域のコンサルティングプロジェクトを経験してきました。
長谷部
本吉様にお聞きします。前職では外資系コンサルティングファームでシニアマネージャーとしてご活躍されていましたが、改めてデジタルアーツコンサルティングに転職された理由について教えていただけますか。
本吉様
外資系コンサルティングファームでは、29歳でシニアマネージャーに昇進しました。ただ、大手ファームゆえに自身の力だけでなく、会社の仕組みやアセットによりビジネスをしている部分が大きく、自身の力でビジネスを創ることができるように一層成長していかなくては生き残れない、との危機感がありました。そこで、コンサルティングサービスの企画・推進やリソースを自ら獲得するなど、会社をゼロから立ち上げるフェーズの経験ができる環境を求めてデジタルアーツコンサルティングに転職しました。
長谷部
ありがとうございます。次に寒川様よろしくお願いいたします。
寒川様
私は2017年に新卒でデジタルアーツコンサルティングに入社しました。 IT・セキュリティ領域における強み、立ち上げフェーズにある会社だからこその大きな裁量権、大手企業の子会社という財務面の安定性の3点が決めてとなり、当時創業1年目であった当社に応募し、2017年に入社しました。
入社後は、BPRやシステム導入プロジェクト等を経験し、現在は情報セキュリティポリシーの策定を目的としたプロジェクトに参画し、クライアントを支援しております。
「IT戦略」「セキュリティ」サービスライン間のシームレスなメンバーの移動が特徴
長谷部
どのような理由で入社される方が多いでしょうか。
本吉様
主な入社理由としては、例えば「現職はSIerの立ち位置ゆえに、システム開発や導入に繋げる案件がほとんどであり、上流フェーズから経営にとって本当に意味のあるITソリューションの提案を行いたい」「パッケージ商品に関わっていることもあり、ソリューションが限定されていて、顧客にとって最適な提案を行っているか疑問がある」といった上流志向の方。
また、「将来的にCIOを目指しており、IT戦略からセキュリティまでDX時代において最重要視される2つのアジェンダに対応できるスキルを身に付けたい」という声が多いです。
長谷部
そのような声が多い中、本吉様からご覧になってデジタルアーツコンサルティングの特徴についてはどのようにお考えですか。
本吉様
特に若手メンバーは、IT戦略領域のCIOサービスラインとセキュリティ領域のCISOサービスライン、それぞれに所属するコンサルタントが案件ごとにシームレスに行き来しています。
DX時代におけるマーケットニーズの高いIT戦略からセキュリティ領域まで、幅広くITコンサル経験を積める点は、インダストリーやチームによって大きな壁ができやすい大手ファームにはないキャリア上の魅力だと捉えております。
本吉康治様
長谷部
なるほど、寒川様は、「シームレスなサービスライン間の行き来」という点について実感されているところはありますか。
寒川様
入社以来、様々なプロジェクトに参画し、トップライン強化を目的とした「攻め」から、コストカットやセキュリティ強化を目的とした「守り」のコンサルティングまで、幅広い経験を積めております。
入社1年目には、購買業務改善プロジェクトにアサインされ、業務コンサルティングを経験し、2年目には、営業部門の生産性向上を目的としたセールスフォース導入及び活用推進を目的としたプロジェクトにアサインされ、IT及び業務コンサルティングに携わりました。現在は、情報セキュリティポリシー策定プロジェクトに参画し、ガバナンスコンサルティングに関わっています。
長谷部
寒川様の今後のご自身の展望について教えていただけますか。
寒川様
将来的には、IT戦略とセキュリティの両方の領域の知見を持ったプロフェッショナルになりたいと思っています。
セキュリティ領域では、人的なコストが多くかかるケースが多いです。ITを活用した業務改善や生産性向上などIT領域のアプローチは、セキュリティ領域でも効果を発揮すると考えています。今後もIT戦略案件からセキュリティ案件まで幅広く関わることで、将来的には経営者の思い描くビジネスを、ITを通して実現できるCIOなどを目指しています。
「セキュリティソリューションのアセットが豊富」「クライアントファーストのサービス提供」等に他社との違い
長谷部
本吉様にお聞きします。デジタルアーツコンサルティングの強みや、働く中で感じた前職との違いに関して教えていただけますか。
本吉様
まず、親会社がサイバーセキュリティ企業であり、情報セキュリティ、ガバナンス、リスクマネジメントなど守りのコンサルティングをする際のナレッジやアセットが豊富です。
また、アセットとしての顧客基盤においては、例えば親会社がリーチしているクライアント情報の共有も挙げられます。親会社と共同でセミナーを行う等、双方の強みを活かして、幅広くクライアントの企業価値向上に寄与するようなビジネスを展開しています。
また、前職では案件やソリューションへのガバナンスが強く、大きなリスクをとった提案は、仮にクライアントにとって非常に価値のあるものでもチャレンジできなかったケースが時にありました。
一方で、弊社の場合、親会社のビジネスに悪影響を与えるようなサービス提供はできませんが、親会社のソリューションに限らず、クライアントにとって真に価値のあるソリューションを提案するという第三者の立ち位置でビジネスを行っています。
さらに、前職の外資系コンサルティングファームと比較して、コスト構造がシンプルであり、クライアントにとって、よりコストパフォーマンスの高いご支援ができる点もクライアントファーストの観点から望ましい形でビジネスができていると感じています。
長谷部
マネジメント視点で、他ファームとの違いや日々心掛けていることなどございますか。
本吉様
大手ファームの場合、マネージャークラスがクライアントとプロジェクトの方向性を決めるケースが多いですが、弊社の場合はシニアコンサルタントやコンサルタントにも提案活動やプロジェクトの方向性に関する重要な意思決定に直接関わらせるようにしています。
また、コンサルティングサービスの開発においても、企画出しからリリースまでメンバークラスに大きく関与してもらった事例が過去にいくつかあります。
メンバー全員、一人ひとりが会社のコアメンバーとして活躍できる環境です。
長谷部
寒川様もサービス開発に関わった経験はございますか。
寒川様
はい。RPA導入支援サービスを企画し、2019年7月にサービスをリリースしました。ターゲット選定から付加価値や差別化要素を考え、ソリューションの開発、料金体系等、マーケティングから製品開発まで一貫して自主的に手掛けた経験があります。
長谷部
メンバークラスながら自主的な発案でサービスのリリースまでたどり着ける環境があるのは魅力的ですね。
寒川様
そうですね。開発やマーケティングの経験がゼロの状態でも、「お前ならできる」と後押しし、経験豊富な先輩社員ややる気に満ち溢れる後輩社員をメンバーとしてRPAサービス開発プロジェクトにアサインし、依頼した場合には当社社長自らが支援してくれる環境があったのは非常に心強かったですね。
寒川稜也様
チャレンジマインドをお持ちで、会社の成長とともに、自身も圧倒的なスピードで成長したい方を積極募集
長南
今後どのようなケイパビリティの方を積極的に採用されるのでしょうか。
本吉様
まず弊社はIT系ファームであり、業務改善もITを用いるケースが多いため、今後も採用においてITスキルを重視します。例えば、事業会社の社内SEとして、RPAやBI(ビジネスイン・テリジェンス)などITツールを使った業務効率化システムの開発をしていた方などでしょうか。
マインド面では、まだまだ立ち上げフェーズに近いファームであり、若い頃からマネージャーに近い経験ができる、弊社の社長をはじめとする経営層と非常に近いポジションで経営感覚を磨けるなど、チャレンジの機会は豊富ですし、それを積極的に後押しします。一方で、チャレンジの機会を得るためにも、足りないスキルに関しては、自ら積極的に学んでいく姿勢が大切です。
採用においても、自身のキャリアビジョンに対して逆算して自ら積極的に行動できているか、誰かに引っ張り上げてもらうのではなく、自身の力で駆け上がっていく強い想いがあるか、という点は重視しています。
正直なところ、今の仕事で何をしているかよりも、自分の人生として目的に対してコミットしている方が活躍できると思います。
ぜひそのような想いをもった方と、会社をゼロから創り上げていくダイナミズムを感じながら、一緒にチャレンジしていきたいですね。