最新のデータサイエンス・AI技術をコアに、幅広い業界に対してソリューション提供するアビームコンサルティング株式会社 Digital-Tech Leapグループ AI Leapセクター。今回は、同セクターにおけるプロフェッショナルとしての働き方と魅力に関するインタビュー。
多鹿様、吉田様、小泉様より、仕事と家庭の両立の実態や、それを支えるアビームの制度と活用法、セクターの魅力などについて伺いました。
AI Leapセクター多鹿様、吉田様、小泉様のご経歴
遠藤
皆様のご経歴をお聞かせください。まずは多鹿様からお願いいたします。
多鹿様
私は新卒で保険会社に入社し、事業企画やチャネルをつくる仕事をしていました。もっと上流、経営に関わる仕事がしたいと思いMBAに通い始め、そこでコンサルタントの方と接点を持ったことが転職のきっかけになりました。
何社かオファーをいただいた中でも、アビームは様々なバックグラウンドのメンバーが協力してクライアントに価値を提供していることが伝わってきたので、この環境であれば自身の価値を高めることができるのではないかと思い入社を決めました。
実際に入社して10年になりますが、チームワークを重視し他者の成長に深く関わろうとする文化が根付いていて、自分の決断は間違っていなかったと思っています。
遠藤
仕事と家庭の両立に関して、長年働く中で感じているアビームの特徴についてもお聞かせください。
多鹿様
アビームの働き方はアウトプットを重視し、社員に裁量を持たせているのが特徴です。私は現在、0歳、3歳、7歳の子どもがいるのですが、仕事と子育てを両立できる柔軟さがあるからこそ今の生活が成り立っています。
遠藤
ありがとうございます。続いて吉田様、ご経歴からお伺いできますか。
吉田様
私の前職はSAPのインプリメントプロジェクトを手掛けるSIerでした。もっと大きな仕事に携わりたいと思い転職活動を開始し、何社か面接を受けた中でアビームは面接の雰囲気が良く、男女関係なくキャリアアップができるイメージが湧いたことが決め手となり、入社を決めました。約20年前のことですが、自身のキャリアやチームでの活動を通して、入社前のイメージにギャップはないと感じています。
遠藤
吉田様が感じていらっしゃる働き方の特徴などはありますか。
吉田様
私には中学3年生と小学校5年生の子どもがいます。産休・育休、職場復帰をアビームで経験し、ライフステージに合わせて柔軟に働き方を変えています。
子どもが小さく熱を出しやすい時期には臨時対応が少ない仕事を、少し大きくなってからはクライアントとの接点が多い仕事にアサインしてもらえるよう調整してきました。
遠藤
ありがとうございます。では最後に小泉様、ご経歴からお聞かせいただけますか。
小泉様
私も吉田さんと同じく前職はSIerで、SAPの導入・保守に携わっていました。非常に忙しい職場だったので、結婚を機に、出産・子育てのしやすい環境を求めて転職活動を開始し、アビームには子育てをしながら働いている女性が多いことを知りました。環境だけでなく、面接の雰囲気から人柄の良さが伝わってきたことも入社を決めた理由の一つです。
遠藤
働き方の特徴についてはどのように感じていらっしゃいますか。
小泉様
私は小学校3年生の双子と1年生の子どもがいるのですが、下の子が0歳児で保育園に入ってからは時短勤務をしていました。日々、子育てに追われながらも仕事を両立できたのは、裁量を持ってスケジュールを組むことができたからだと思います。
アビームではコロナ禍前にフルフレックスタイム制度が導入され、コロナ禍以降は在宅勤務が多くなったので、子どものイベントがある際は仕事を調整しながら働くことができています。
自分でスケジュールを決められる柔軟さ
遠藤
社内の制度をご活用された際のエピソードなど、お聞かせいただけますか。
多鹿様
妻が育休をしっかり取れる職業なので、私自身は長期の育休取得はしていませんが、出産前後は仕事のペースを落としていき、入院前後は完全に稼働を空けていました。私の場合、制度を利用するというよりは、自分でスケジュールを組む延長で柔軟に対応しました。
遠藤
そういったスケジュールの調整は、上長を含めてコミュニケーションを取りながら決めていくのでしょうか。
多鹿様
下位メンバーに協力を依頼したり、管理職内で権限移譲したり、コミュニケーションを取りながら行っています。皆さんとても協力的で、産休・育休に限らず困っている人がいれば、ハンズオンして助けてあげようとする文化があります。
吉田様
私が一番助かったのは、「子育て支援休暇」という制度です。保育園の面談や学校の授業参観は半日休まなければいけないことがあるのですが、「子育て支援休暇」は有給休暇とは別枠で、時間単位でも取得することができるのでフル活用していました。
遠藤
女性の候補者様の中には、産休・育休前後の働き方を気にする方が多いのですが、その辺りのバランスや周囲のサポートなどはいかがですか。
吉田様
アビームには、プロジェクトの上位者とは別に、所属組織の管理職がカウンセラーとして中長期的な視点で育成・フォローしてくれる「カウンセリング制度」があり、アサイン先はカウンセラーとの面談を通して決まります。私の場合、育休明けは社内業務などから再開し、内部プロジェクトでクライアントとの接点を持ちつつ緩やかに復帰していけるようアサインを調整しました。
小泉様
私は双子を妊娠していたので検診が多く、途中で有給休暇がなくなってしまったのですが、「マタニティ休暇」という制度で休暇を取得できました。
業務面では妊娠中は負担がかからないよう出張を免除してもらったり、育休明けも負荷の軽い社内業務をアサイン候補に挙げていただいたりなど、周囲の配慮・サポートに助けられました。
遠藤
前職と比較してみて、特に働きやすさなどを感じる点はありますか。
多鹿様
やはり制度面が充実していることと、制度を活用しやすい文化があることです。業務面ではアサインによって負荷をコントロールできるので、仕事のしやすさにつながっていると感じます。
前提として、社員一人一人が自律し、インプットとアウトプットのサイクルを回しながら成長を続け、ビジネスに貢献できるベースがあった上で、会社もそれを発揮できるよう環境整備を続けています。会社と社員の質の高い信頼関係が好循環を生んでいるのです。
吉田様
私は前職を離れて20年が経つのですが、アビームは入社当時から、女性の管理職やプロジェクト責任者がいて、女性のキャリアアップを支えてくれる会社でした。前職では、「女性はキャリアアップを諦めるように」と言われたこともあったので、「こんなに女性が活躍している会社があるんだ」と衝撃を受けたことを今でも覚えています。
アビームには、私を含めて子育てをしながら働いている女性管理職もいますし、それが当たり前になっています。働きやすさとキャリアアップの2つが両立していることが、私が長く居続けている理由ですね。
小泉様
入社当時、子育てをしている女性が多いことに驚きました。また、スキルアップやキャリアアップのスピードを自分で選べることも大きな特徴です。自分から相談するだけでなく、上司から出産や子育てに配慮した選択肢を提示いただいたこともあります。コンサルティング業界は「Up or Out(昇進か、退職か)の文化」と言われますが、アビームでは個人のライフスタイルに合わせてキャリアパスを形成することが可能です。一旦成長スピードを緩めて、落ち着いたら速めるなど、カウンセラーとの面談を通してスピードを変えることも可能です。
遠藤
ご自身のワークライフバランスで成長曲線を選べる環境が整っているのですね。とはいえ、家庭との両立はかなり大変なのではないですか。
小泉様
仕事を続けながら自分1人で完璧な子育てはできないので、夫と協力しつつ、家事代行やベビーシッターにも頼りました。アビームには「ベビーシッター割引券」を配布してくれる制度があり、本当に助かりました。
クライアントの理解を得ながらリモートで最大限の成果を得る
遠藤
子育てと両立しながらリモートで業務に当たる中で、メンバーとのコミュニケーションなど、不便に思うことはないのでしょうか。
吉田様
朝会があるので、そこでコミュニケーションをとってプロジェクトを進めています。クライアントとの打ち合わせはオンサイトで行ったり、週一で出向いたりする場合もあります。
小泉様
私はフルリモートのプロジェクトも経験しましたが、普通のプロジェクトと変わりなく、順調に進みました。むしろ通勤で疲れない分、プロジェクトへ向けるパワーも増したように思います。
遠藤
スケジュールも融通が利くとのことでしたが、その辺りに対するクライアントのご理解など反応はいかがですか。
多鹿様
クライアントもワークライフバランスに対する意識は上がっており、こちらがリモートを提案すると、「私も子育て中なので助かります」という反応をいただくこともあります。対面主義が強い業界はありますが、我々もこの働き方で成果を最大化していく努力をすると示し、理解を得ながら信頼関係を築いています。
吉田様
私の場合、最初に「どういった形で進めますか」とクライアントに確認し、その段階でリモートにすることへの理解は得ています。
「ビジネスの構造に深くコミットする」アビームのAI Leapセクター
遠藤
皆様が所属するAI Leapセクターについてお聞かせください。どういった組織なのでしょうか。
多鹿様
AI Leapセクターは150名ほどの組織で、「ストラテジー&デザイン」「AIアナリティクス」「データ&アーキテクチャ」という3つのチームがあります。ストラテジー&デザインチームは、経営課題や事業課題に対してどのような価値を創出すべきか戦略を考え、事業やサービスを設計するチームです。AIアナリティクスは、我々のコアスキルを担うチームで、データサイエンティストたちが集まっているチーム。データ&アーキテクチャは、企画・構想を実現するアーキテクチャやデータマネジメントの専門家チームです。
吉田様
コアスキルはデータサイエンス・データ分析ですが、全員がデータ分析の実務に長けているわけではありません。経営課題・業務課題視点でのデータ利活用を得意とする方や、事業会社やSIerでクラウドを用いたものづくりやサービスづくりをしていた方など、様々なバックグラウンドの方がいます。
遠藤
クライアントがAI Leapセクターを選ぶ要因や魅力はどこにあると思われますか。
多鹿様
困難な場面でもクライアントに向き合い、価値を提供していける組織であり、クライアントにそれが伝わっているからだと思います。
アビームは過去のプロジェクト事例を共有知としており、クライアントビジネスのプロセスや課題、リスクについての深い知見を有しています。ビジネス構造の要件に入り込んだ提案と併せて、一緒にやり抜こうとする意志を伝えることでクライアントは選んでくださいます。
吉田様
私がクライアントに言われたのは、「AIだけができるベンダーは他にもあるが、AI×業務となるとアビームしかない」ということです。多鹿さんのお話にもあったように、アビームにはビジネスにコミットして入り込んだ視点があるので、そこにAIをどう活用するのかを語れる競合は多くありません。
小泉様
業界のことを理解して、クライアント自身が気付いていない潜在的な課題を解決できるのが、アビームの特徴ですね。
遠藤
AI Leapセクターへの期待感についてもお聞かせください。
多鹿様
会社の中でも投資をかけ、伸ばしていこうとしている領域です。これから5年10年と発展することで、売上の主軸を担っていく可能性もあります。
吉田様
最先端技術を扱う組織なので、期待値が高い部署なのは確かです。
遠藤
組織として、新しく入ってきた方をどう育成されているのかについても、詳しくお聞かせください。
多鹿様
オンボーディングの段階から組織的なプランニングがあります。また、カウンセリング制度を通して、キャリアのグランドデザインを描いた上で、どういうタスクに触れさせていくのかを計画しています。この個人視点と組織視点の2つを同時に動かしているのが大きな特徴です。
コンサルティング業界はオンボーディングが難しく、難易度の高い業種ですが、アビームでは組織として早期にキャッチアップさせる工夫を続けています。
遠藤
工夫を続けた結果、何か制度や意識が変わってきたのでしょうか。
多鹿様
オンボーディングの難しさを経験してきたことで、制度面や文化面の強みを出して、どう機能化させるか試行錯誤してきた成果だと思います。例えば、中途入社者には入社から10営業日の全社研修が設けられています。そこでコンサルティングの基礎スキルを学び、現場でのキャッチアップを加速させています。
協力し合う文化でプロジェクトを成功に導く
遠藤
ここからはプロジェクトに焦点を当ててお伺いできればと思います。現在のプロジェクトと得意領域についてお聞かせください。
多鹿様
私は企画系をずっとやってきたので、得意領域はAIストラテジー領域になります。AIの企画構想や戦略策定、OpenAIのアセスメントを専門領域としている他、人材育成ソリューションなどにも携わっています。
最近ではOpenAIのチャットを活用して企業価値を向上できないかという相談が増えています。現在は先進的なテクノロジーが適用できる業務タイプ、業務特性がどの領域にあり、色濃く成果が出せるのはどこか、リスクはどこにあるのかを研究分析していくプロジェクトなどを抱えています。
吉田様
私はSAPのシステム導入に長く携わってきたので、インプリメンテーションとその後の運用保守を得意領域としています。3年前に別部署から異動して、AIという要素が加わった形です。
今携わっているのは、AIをシステムとして使っていくような、業務にAIを組み込むといったインプリメンテーションのプロジェクトです。今までやってきた強みとAIの要素を組み合わせてクライアントにデリバリーするところで、非常に面白くモチベーション高く取り組めています。
小泉様
私は時短でSAPのBW、データウェアハウスのシステムに携わっていました。データウェアハウスからデータマネジメントという領域が近いので、2023年4月に異動してきました。
プロジェクトは、前の部署から継続しており、小売業界において顧客の利便性を向上するシステムを構築しています。
遠藤
ありがとうございます。現在ご担当のプロジェクトにおいて、やりがいを感じた瞬間を教えてください。
多鹿様
一番はプレスリリースを通して世間に露出することでクライアントの価値が向上する時です。我々が表に出るというより、そういう成果に接することで達成感を得られます。
また、クライアントから感謝の言葉をもらう時や、別の案件で同じクライアントと一緒に仕事をすることになった際に、既に信頼関係が築けている時にはやりがいを感じます。
吉田様
私はシステムを稼働させ、「おつかれ様でした!無事に稼働しました!」という瞬間が非常にやりがいを感じます。大人数で一つの目標に向かい、無事にゴールすることで喜びを皆で分かち合えた時は達成感もあります。
小泉様
私はバージョンアップの仕事を通して、クライアントから「前回よりも使いやすくなった」「欲しかった資料が手に入るようになった」と生の声をいただけることに喜びを感じます。
遠藤
逆にご苦労された点についてもお聞かせください。
多鹿様
若手が多い組織なので、上流領域を担当するシニアなクライアントとのギャップを埋めるには時間がかかるので、私の使命だと思って粘り強く伝えています。
吉田様
苦労はもちろんありますが、プロジェクトメンバーや関係者を含め、皆で協力して乗り切った経験が何度もあります。自分が何か聞かれた時には「返さなきゃ」と思いますし、知見がありそうな方に繋いで情報を渡すことが当たり前になっています。
小泉様
KMセンター(Knowledge Managementセンター)という組織に過去プロジェクトのナレッジが蓄積されていたり、有益な情報を全社メールで発信したり、人を繋ぐといった、協力し合う文化があります。
遠藤
最後に、AI Leapセクターではどのような方を求めているのかお聞かせください。
多鹿様
私は面接もするのですが、「自立/自律している素直な方」を求めています。弊社は世界で約7,500人の社員が在籍していますが、ここまでの成長を遂げてきたのは、ビジョンも時間も体調もコミュニケーションも含めて、自分で管理し「自立/自律」している社員たちが、企業貢献を繰り返してきた成果です。
また成長するためには他者の意見に耳を傾け、自分に必要なものを選択していかなければならないため、素直さはコンサルティング業界で働く上で、とても重要な要素だと考えています。
吉田様
クライアント視点あるいは社会課題視点を持ち、自ら考え行動する方、新しいことにチャレンジしていく方がマッチする職場だと思います。
小泉様
最先端技術を扱う組織なので、アンテナを張って、世の中の変化や技術のトレンドをキャッチできる方と一緒に働きたいです。