A.T. カーニー 戦略オペレーションプラクティス インタビュー/「戦略だけに終わらない」変革の実現可能性を高めるプロフェッショナルチーム

A.T. カーニー

「創造と変革のリーダー」を掲げるA.T. カーニー株式会社において、サプライチェーン、調達、営業、サービスオペレーション等の改善・改革を担う戦略オペレーションプラクティス。
今回は、同プラクティスをリードするシニアパートナー 小崎友嗣様、マネージャー 松代孝博様より、A.T. カーニーへ転職された経緯、組織の特徴や、具体的な案件内容などについてお聞きしました。

目次
  1. A.T. カーニーを選んだ決め手は、戦略だけでなく「実行」までを重視する同社のスタイル
  2. オペレーションへの深い知見で日本企業の変革を担う「戦略オペレーションプラクティス」
  3. 変え方を指導するだけでなく、「実際に変える」ところまで一緒にできることがやりがい
  4. アジャイルなオペレーション変革を実現する「センス&ピボット」の視点
  5. 採用では、「あなたの言っていることなら聞きたい」と人に思わせられるかどうかを見ている
  6. A.T. カーニーの求人情報

A.T. カーニーを選んだ決め手は、戦略だけでなく「実行」までを重視する同社のスタイル

小野
お二人のご経歴について簡単にお聞かせください。まずは小崎様からお願い致します。

小崎様
私は日本生命相互会社で企画経営や商品開発に従事した後、2005年にA.T. カーニーに入社しました。入社後は様々な業界やサービスのプロジェクトを経験し、現在は戦略オペレーションプラクティスというチームのリーダーを務めています。

小崎様

小野
ありがとうございます。続いて松代様、お願い致します。

松代様
私は新卒で富士フイルム株式会社に入社し、生産管理と調達部門を担当した後、大手監査法人系コンサルティング会社へ移ってサプライチェーンのコンサルティングに従事しました。現在はA.T. カーニーに入社し、小崎と同じく戦略オペレーションプラクティスに所属しています。

松代様

小野
お二人はなぜ貴社への転職を決断されたのでしょうか。

小崎様
私は前職で会社の変革をサポートするポジションにいたのですが、どうしてもその業界、その会社の中の閉じた活動になってしまうと感じていました。自分の長いキャリアを考えた時、様々な会社で様々な変革の場に携わり続けたいと思ったことが転職のきっかけです。
転職エージェントの方に「コンサルタントの質に対して一定のクオリティレベルを持っている企業にきちんと評価されているファーム」が良いと相談したら、「じゃあ、A.T. カーニーだ」と言われことが、決め手の一つになりましたね。
話を聞くうちに、A.T. カーニーは当時から「戦略から実行まで」を掲げていた会社であり、きちんとそれを実行に移している会社だということがよく理解できたので、最終的にA.T. カーニーを選びました。

松代様
私は新卒で入ったメーカーで現場に近い仕事をしていたのですが、やはりメーカーの中に限られた仕事をしていました。世の中の動きがどうなっているのかといったことになかなか触れられず、このままでは自分の成長が止まってしまうのではないかと感じたので、様々な会社にアドバイスし改善していく仕事に就きたいと考え、前職の総合ファームへ移りました。
前職のファームは実行に重きを置いている会社だったので、現場に入り込み、クライアントに密着した改善ができたのですが、実行に重きを置くあまり、経営と現場オペレーションとの連動や、反対にボトムアップから経営に挿しこむ部分に難しさを感じていました。
私はクライアントの改革を上流から下流まで支援していくことを目指していたので、戦略系ファームにおいても、きちんとクライアントを支援し、着実な改革効果を出しているA.T. カーニーへの転職を決めました。

小野
貴社でお仕事をしていく中で、特徴的なエピソードなどありましたらお聞かせください。

小崎様
自分で何か考えて提案するまでの速度に最初ギャップを感じました。事業会社にいた時は、自分が持っている仮説についても、着実に実行可能な状態が見える迄、懸念事項をつぶしてから突破しに行くというやり方をしていました。しかし、コンサルタントは内部の人達だけの議論では進まないものに対して様々な仮説をぶつけたり、ディスカッションして導いたりすることが求められていて、クライアントと同じ速度で考えたり、同じ答えを出すのではバリューが無いわけです。バリューは、如何に、クライアントに対して筋の良い仮説をぶつけて、なかなか動けなかったクライアントを動かしていけるか、ということとなります。
私はこれに気付くのに半年かかったのですが、気付いた時にとても楽になりました。もちろん、あまり外れたことを言うとクライアントもついてきてくれませんが、私が言ったことに対して「確かにそうだな」と思ってもらえるようなやり取りができたなら、コンサルテーションした意味があると考えるようになりました。

松代様
前職とのギャップという意味では、A.T. カーニーは本当にクライアントのことを考えて結果を出そうとピュアにやっている、というのを一番感じます。
あとは、視座の高さについても違いを感じましたね。私があるイシューに対し、クライアント側の役員層に対してリーチしていこうと考えていた際、小崎からトップマネジメントを差し込んだほうが良いとアドバイスをもらったんです。私はクライアントのトップにアプローチする発想はなかなか出てこなかったのですが、A.T. カーニーは必要であれば社長にもどんどん差し込むべきという判断をし、それを実行するのが印象的です。そういったレイヤーの方々ともリレーションが取れるのは日々の積み重ねがあったからこそで、現場から経営を変えていくための視座の高さは、前職とは全く違うと思いました。

オペレーションへの深い知見で日本企業の変革を担う「戦略オペレーションプラクティス」

小野
お二人が所属する戦略オペレーションプラクティスの特徴をお教えください。

小崎様
A.T. カーニーは「創造と変革のリーダー」を掲げていますが、我々のチームはその中の変革の部分を担っています。 企業が一つの事業体として動き、利益を出していくためには、バリューチェーンを整備・強化していく必要があります。各ファンクションのオペレーションがしっかりした企業は同じ戦略をやるにしても実行力が全く違いますので、ここを突き詰めていく必要がある。我々はまず戦略を決め、その戦略をどううまく実行していくのかといった、オペレーション改革のためのコンサルティング手法やアプローチを開発しています。
A.T. カーニーは「絵に描いた餅で終わらせない」と言い続けてきましたが、「絵に描いた餅」は戦略のことを指していて、我々戦略オペレーションプラクティスはその餅を食べられるように加工するチームといったところですね。

小野
他戦略系ファームとの違いや得意領域などについてもお教えください。

小崎様
A.T. カーニーは企業運営やオペレーションに力を注いできたファームであり、そこに関する深い知見を持っています。企業の目標を実行する支援では、その道筋を従業員にもきちんと分かる形で実行計画づくりができるということが我々の強みであり、得意領域だと思っています。

小崎様

小野
具体的な案件の事例などもお聞かせいただけますか。

松代様
直近では、調達コストに着目して収益改善を目指すトランスフォーメーションプロジェクトを担当しています。1兆円規模のお客様で、社長や役員層をはじめ現場の製造部の方々まで幅広く関わり、我々のチーム体制も10人強の大型プロジェクトです。実際の効果として昇華させるべく、日々お客様やサプライヤー側とやり取りしつつ、といった形で進めています。

変え方を指導するだけでなく、「実際に変える」ところまで一緒にできることがやりがい

小野
御チームは実行まで力を入れた支援をされていますが、その際に気を付けていることなどありますか。

小崎様
将棋の世界では何手も先まで考えて打ちますけど、私は実行計画もそうであるべきだと考えています。先の先まで読めば次の問題が見えてくるのですが、途中で考えるのをやめてしまう人もたくさんいます。やはりそれでは駄目で、クライアントが実行できる状態になるまで、そこで直面するであろう課題を想定し、徹底的に考えることで、「絵に描いた餅」では終わらないようになっていきます。

小野
貴社で働かれる上で、メリットだと感じることは何ですか。

松代様
私にとって、変革を一番近くで体感できることは大きなメリットの一つです。変え方を指導するだけでなく、実際に変えるというところを一緒になってできることはやりがいに繋がっています。

松代様

小崎様
A.T. カーニーは個を尊重し、それぞれが何をやりたいのかを大事にしています。「これをやれ」ではなく「何がしたいのか」という話をされるわけです。やりたいことが明確な方を会社はどんどん後押ししますし、そういった面は私にとっても大きなメリットだと感じています。
また、A.T. カーニーは若者への権限移譲が非常に進んでいます。若手がクライアントへのプレゼンテーションをしたり、経営陣との議論で発言したりできています。

松代様
パートナー以外は全く発言しないファームもある中で、A.T. カーニーはタイトルに関係なく、若手でも社長クラスと話したりします。

小崎様
内容をよくわかっている人が話す方が意味がありますし、良い議論になりますから。与えられるプレッシャーも大きいですが、やはりそれもメリットの一つだと思いますね。

アジャイルなオペレーション変革を実現する「センス&ピボット」の視点

小野
2030年問題など多くの課題を抱える日本で、マーケットにはどのような変化が起きているのか、またその中でどのような価値を提供していきたいのか、お考えをお聞かせください。

小崎様
最近では、様々なオペレーションの最適化がサイエンスによって解決できるようになってきました。我々もコンサルテーションの中で、データやアナリティクスを活用しながら経営を科学する、アナリティクス×オペレーションを重要視し、積極的に行っています。これができる企業とできない企業とでは今後かなり差が出てくるでしょう。

また、日本は重厚長大産業など、一つのものを効率的に作ることに長けたイメージがありますが、それだけでなく、多産・多死で多くのものを迅速に作る必要に迫られることももちろんあります。このようなオペレーションにはアジリティ(迅速さ)が欠かせませんし、我々はこれをセンス&ピボットと呼んでいますが、そうしたスピード感を持った意思決定やそれを支えるオペレーションの構築が今後の日本企業に求められていることだと思います。

小野
直近のトレンド案件としてやはりSDGsや脱炭素などに絡む案件も増えてきているのでしょうか。

小崎様
その通りです。日本では、SDGsは欧州から与えられた新しいルールであり、乗り越えるべきハードルのように思われていますが、本来SDGsは持続可能性を逆手に取って自分たちのバリューチェーンを独自に築き、それを競争価値の源泉にすることができ得るものです。日本の企業はSDGsに関連するサービスやオペレーションについて、もう少し先を見据えて戦略的に考える必要があると思いますよ。

松代様
SDGsの概念理解がだんだん浸透してきて、どの企業も積極的に取り組み始めていますけど、実際のオペレーションまでブレイクダウン出来ている会社は少ないと感じています。そういった企業に対し、戦略から実行までアジャイルにフルサポートできるファームは、我々ぐらいしかいないなと思っています。

採用では、「あなたの言っていることなら聞きたい」と人に思わせられるかどうかを見ている

小野
貴社や御チームには多種多様なバックグラウンドの方々がいらっしゃると思うのですが、採用の際にはどのようなところを重視されているのでしょうか。

小崎様
私は採用面接にも多く参加していますが、まずマストだと思っているのはロジカルシンキングができることと、人間的な魅力やリーダーシップがあるかです。「あなたの言っていることなら聞きたい」と人に思わせられるコンサルタントでなければ、現場は動きませんから。
あとは、事業会社の中で改革ができるような人。自分で明確にやりたいことがあり、周りの人を動かせる人、または実際に動かしてきた人は、改革の難しさを知りつつ、そうした自信や自負がきちんとありますから。私はそういう方を選んでいますね。

小崎様

小野
御チームの雰囲気についてお聞かせいただけますか。

松代様
私が何よりもお伝えしたいのは、チームの皆さんが非常にサポーティブであるということです。私は中途で入りましたが、新しく入ってきたメンバーがしっかりとパフォーム出来るように、皆さん惜しみなく指導してくれました。 個々のメンバーが軌道に乗ることでチームとしてのバリューが高まり、それがクライアントにも会社にも良い影響を与えるということを皆さんよく理解しているんですね。ですから非常に協力的で、本当にたくさん助けてもらいました。
あとは、クライアントの力になるために、非常にまっすぐひたむきに取り組んでいる方が多いです。チームで助け合い、まとまって仕事をしていくという雰囲気が強いですね。

小崎様
結局、一人一人がバラバラに戦っても多くのことは出来ませんから、チームで上手く連携しながらクライアントへの価値を最大化しよう、という思いがベースにあります。それぞれの個は立っていますが、必要な時に集まってうまく組み合わせていくという価値観ですね。
個を尊重していますから、それぞれのやりたいことをしっかりヒアリングし、さらに面白くなるような組み合わせを探る、といった感じです。

松代様
それぞれが強い個として存在しつつ、お互いをリスペクトしている。非常にいい関係が築けていると思います。

松代様

小野
今後、どのようなチームを目指されているのでしょうか。

小崎様
チームのメンバーには、自分が興味を持っているインダストリーと、自分がやりたいと思っているテーマでプロフェッショナルになってほしいと思っています。
それぞれが獲得・蓄積した知見でオペレーションを語ることのできる人材になって、羽ばたいていってもらいたいですね。

小野
最後に、貴社にご興味を持ちの方にメッセージをお願いします。

小崎様
やはり自分の志、パッションを持っている方に来ていただきたいです。「世の中をこうしたい」「自分の好きなインダストリーを変えたい」「自分の強みを活かしたい」など、どんなパッションでもいいので、自分の価値や得意技を武器にして、それをクライアントや会社に提供したい、それによって自分を認められ、経済的にも社会的にも成功したいという強い意思を持っている方に、A.T. カーニーの門を叩いていただきたいです。
A.T. カーニーには、そういった方の背中を押し、アドバイスをしてくれるメンバーがたくさんいます。

松代様
そうですね。A.T. カーニーってすごく個の強い集団で、敷居が高いと感じている方も中にはいらっしゃるかもしれません。ですが、自分がやりたいことや得意なことに対して強い思いを持っている方は、どんどんパフォームできるファームだと思っていますので、是非みなさんご応募していただきたいです。

シニアパートナー 小崎友嗣様
シニアパートナー 小崎友嗣様

日本生命保険相互会社の経営企画・商品開発を経てKEARNEY参画。戦略オペレーションプラクティスのリーダーとして、様々な業種のクライアントのオペレーション・組織構造改革を支援。東京大学計数工学科、カーネギーメロンMBA(University Honors)卒。

マネージャー 松代孝博様
マネージャー 松代孝博様

富士フイルム株式会社の生産管理・調達部門を経て、総合系ファームにてバリューチェーン改善プロジェクト・DXプロジェクトを多く担当。KEARNEY参画後は、戦略オペレーションプラクティスに所属し、全社トランスフォーメーションプロジェクトに従事。慶応義塾大学経済学部卒。

A.T. カーニー プロフィール

A.T. カーニー

1926年に米国シカゴで創立された経営コンサルティングファーム。
高度な専門性、目に見える成果の実現、顧客企業との密接な協働作業を最大の強みとし、現在では、全世界40カ国61の拠点に4,200名以上のスタッフとグローバルネットワークを擁する。
あらゆる主要産業分野のグローバル1,000社や各国大手企業を中心顧客とし、戦略からオペレーション、ITに至るまで一貫した高品質のサービスを提供する。
日本法人は1972年、東京に開設され、現在のコンサルタント数は数百名にまで成長。
日本では、金融、通信、ハイテク、自動車、消費財・小売をはじめとする幅広い分野において、コンサルティングを行う。

アクシスコンサルティング

アクシスコンサルティング

アクシスコンサルティングは、コンサル業界に精通した転職エージェント。戦略コンサルやITコンサル。コンサルタントになりたい人や卒業したい人。多数サポートしてきました。信念は、”生涯のキャリアパートナー”。転職のその次まで見据えたキャリアプランをご提案します。

A.T. カーニーの求人情報

募集職種 経営戦略コンサルタント
職務内容

企業に対する経営戦略コンサルティング。

※同社では、金融、通信、ハイテク、自動車、消費財等の業界別プラクティスと、  戦略立案やオペレーション、IT戦略等の課題テーマ別スペシャリストとが  マトリクス組織を形成し、コンサルティング・プロジェクトを遂行しています。

応募要件
  • 四年制大学卒以上、実務経験3年未満の方
  • 日本語および英語がビジネスレベル以上の方

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約77%は非公開。
平均サポート期間は3年です。

各ファームのパートナー、事業会社のCxOに定期的にご来社いただき、新組織立ち上げ等の情報交換を行なっています。中長期でのキャリアを含め、ぜひご相談ください。

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