今回は、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社(以下、DTC)にて組織・人事コンサルティングを手掛けるメンバーへのインタビュー。
DTCではクラウドシステムやAI等の新たなテクノロジーを通した人事領域の業務効率化・合理化の推進、次世代に対応できる組織作り・人材育成等を支援しています。
他ファームやSIer、事業会社を経験されたメンバーより、同ユニットの特徴や案件のトレンド、前職と比較した際のチームの強みや特徴などについてお聞きしました。
DTCメンバーの経歴と転職の経緯について
梅本
まずは、お1人ずつ自己紹介をお願いします。
斎藤様
2014年にDTCに入社しました。DTC入社以前はSIerやコンサルティングファームで、システムの構想策定からインプリメント、プログラム設計など幅広く経験しました。現在はそのバックグラウンドを活かして主にシステムを伴う業務変革領域で活動をしています。
黒澤様
2016年に中途でDTCに入社しました。前職はSIerで主にシステム導入案件に携わっていました。もともと同じ人事システムプロジェクトに携わっていた方が先にDTCへ転職をし、その方からDTCの評判を聞いたのがきっかけで入社しました。
長村様
現在は人事周りのDX推進を行っています。もともと前職のコンサルティングファームで人事系のコンサルをしていましたが、より大規模な人事コンサルをしてみたいと考え人事系コンサルでは国内最大規模を誇るDTCに転職しました。
実際、大規模なプロジェクトでは、「SAP2025年問題(2027年問題)」で言われるような既存システムの保守サポート切れに伴うクラウド型システムの切り替えなどを手がけています。
佐藤様
2016年にDTCに入社しました。前職は人事のアウトソーシングを展開する企業で、組織・人材開発領域の新規事業やサービスの開発を行っていました。その後2人の子どもを出産し、産休・育休を経て復帰しましたが、より大規模な人事コンサルティングをやってみたいと思ったのが転職のきっかけです。また当時DTCでは育児と仕事を両立するプロジェクトに乗り出していたためその取り組みに魅力を感じて転職しました。
人事制度設計や従業員意識調査、組織風土調査、人事業務のBPR、組織再編に伴う人事制度設計・移行支援のほか、最近ではピープルアナリティクス領域の展開支援などにも携わっています。
宮本様
新卒で国内の総合コンサルティングファームに入社し、初めに金融系企業の基幹システム更改プロジェクトでITの基礎を学びました。その後、HR領域の働き方改革のプロジェクトに従事し、主にコミュニケーション改革をメインにサービスを提供してきました。
DTCではこれまで培ったITスキルとHRの経験を活かし、人事コンサル×DXに特化した業務に注力できる、というお話を伺いDTCに入社しました。
田中様
現在DTCは3社目になります。1社目は、人事系のソフトウェアを開発する会社で開発と自社製品の導入コンサルを行い、2社目の国内ファームでは人事系のシステム導入コンサルに携わってきました。その中で、これまで経験してきた開発やITコンサルを活かしてより上流の案件を経験したいと思いDTCへ入社しました。
鈴木様
2020年1月にDTCに入社しました。前職では人事系企業で求人メディアセールスと同じ部門のHRBP(Human Resources Business Partner)を経験しました。DTCに転職した理由は、人事部門の課題解決をしたかったからです。また前職では実際にDTCと一緒にお仕事をしており、話を聞く中でDTCの魅力を感じて入社しました。現在は、主にHRIS(Human Resource Information System、例:SAP SuccessFactorsなど)の導入プロジェクトに携わっています。
岩崎様
新卒で日系コンサルティングファームに入り、主に人事システムの導入に従事していました。DTCに入社した理由は、日々英語に触れるようなグローバルな環境で働きたかったこと。またDXを推進しているDTCで自分のこれまでの経験を活かせるのではないかと考えて転職を決めました。
DTCでは常に経営課題を意識しながらシステム構想・実装を行うため、システム導入後の利活用につながるサービス提供ができる
梅本
次に、DTCで「できること、転職してできたこと」についてお話いただきたいと思います。黒澤様はいかがでしょうか。
黒澤様
2点あります。まず1つがシステム導入後の利活用につながるサービスが提供できることです。前職のSIerにいた頃は、システム導入そのものに注力していたため、導入目的やシステムの構想策定に関するご支援や業務改善という目線で関与することはありませんでした。DTCでは、導入目的を意識して、業務プロセスを検討しながら業務改善に向けてインプリメンテーションを実施するため、ただシステムを導入することがゴールではなく、導入後の利活用につなげることを意識し導入後も継続的にご支援することで満足度が高いサービスの提供ができているのではないかと考えています。
2つ目は、グローバル組織ならではのアセットが充実していることです。私はグローバルで多く導入実績のある人事システムの案件に携わることが多いのですが、グローバルでプラクティスが確立しておりナレッジが豊富にあります。その製品に関与しているグローバルメンバーのチャネルがあるため、例えば製品ベンダーに問い合わせずとも、まずは社内で解決を図ることができる仕組みになっています。
梅本
佐藤様はいかがですか。
佐藤様
3つあります。まず1つ目は、案件のバリエーションや数が圧倒的に多いことです。前職は規模が小さかったため対応できるケイパビリティが限定的でした。しかしDTCでは規模が大きいからこそ、自分のスキルや経験、ステータスに加え、今後を踏まえたアサイン調整の余地がとても大きいと思います。
2つ目は、社内にプロフェッショナルが多いことです。お客様からプロジェクト以外で自分に知見のないご相談を受けた際も、社内に相談すれば、何らかの解や事例が出てくるため提供できるソリューションの幅が広いです。また人事領域だけでなくインダストリーユニットやM&Aユニットなどのプロフェッショナルと連携して顧客を支援できる良さがあります。
3つ目は、テクノロジーの導入だけでなく、お客様の実現したいことを踏まえて何をすべきかを提案しプロジェクト化して支援できる良さがあることですね。
梅本
岩崎様はいかがですか。
岩崎様
2点あります。まず1点目はグローバルプロジェクトが多いことです。メンバーの出身やバックグラウンドも様々ですので、多様な文化の中で働けている実感がありますね。
もう1点は、手を挙げれば何でもやらせてもらえる環境だと感じる点です。前職では、やりたいことにどんどん手を挙げていく動きが推奨されていましたが、実際はどうやって実現するかがわからずハードルの高さを感じていました。
一方、DTCではコンサルタントの立場でも「こんなことをやりたい」とチャットで気軽に声を上げることができ、上位者の方はそれをプロジェクト化しようと動いてくれています。DTCにはやりたいことを受け入れてくれる環境・風土があるなと実感しています。
グローバルを含めDTC内部における部門間の壁が低く、シームレスな情報共有に加え、社内インターンで欲しいケイパビリティを身に付けることができる
梅本
続きまして、他ファームやSIerと比較した際の特徴についてお聞かせください。例えば、斎藤様はインプリやテクノロジーに強みを持つコンサルティングファーム、SIerと比べてどのような違いを感じていますか。
斎藤様
私自身がもともとSIerにいたのでわかるのですが、システムやツールはお客様にとって導入する本来の目的がありますが、SIerではお客様とコミュニケーションが取れず、システムを導入することが目的になってしまうことが少なくありません。
一方、DTCではシステム導入するにあたり、何を実現するのかという構想の段階から支援させていただくことが多く、システム導入により実現したい本来の目的に対して、ブレることなく導入を行うことができ、SIerではなかなかリーチできないクライアントの経営課題を把握しながらシステム導入まで一気通貫で実行できるのが特徴ですね。
梅本
田中様も国内のファームで人事系システム導入コンサルに携わっていたとのことですが、DTCの特徴についてどうお考えでしょうか。
田中様
DTC内部における部門間の壁が低いのがいいところだと思います。私自身も今、社内インターンという形で人事領域ではなくDTCのソリューション開発のチームで仕事をしています。
というのもDXにより人事領域では、テクノロジーを理解して使える高度なスキルが求められるからです。しかし人事領域内だけではそのスキルが身につかないと思い、開発に関わるチームに移れないかと相談したところ社内インターンが実現しました。
梅本
宮本様は国内の総合コンサルティングファームからDTCに入社されましたが、チームの特徴についてはどのようにお考えですか。
宮本様
DTCに入社して驚いたのは、規模が大きいのはもちろん、社内に多種多様なプロフェッショナルが存在していて、部門や部署が違っても気軽に相談に乗ってくれる文化があることです。
また海外メンバーとの交流もすごく多いので、英語力を生かして働きたい方には非常に向いている環境だと思います。
梅本
グローバルファームという組織の特徴を感じられる機会は多いですか。
長村様
私はSAP SuccessFactorsやSlackの導入でグローバルメンバーファームの方々とともに仕事をする機会が多いです。国が違うことを忘れてしまうほど同じ会社のように親身に相談にのってくれ、情報や知見の共有ができます。DTCは、グローバルネットワークを駆使してさまざまなサービス開発やプロジェクト提供ができる環境だと思いますね。
労働環境の変化に伴う「エンゲージメント」、労働人口の減少による「人材最適配置」「タレントマネジメント」に関わる案件が増えている
梅本
ありがとうございます。続きまして現在のビジネストレンド、特徴的なテーマについてお伺いしたいと思います。長村様いかがですか。
長村様
最近のキーワードとしてよく上がるのがエンゲージメントです。昨今、労働環境やジョブ型シフトといった働き方が急激に多様化する中、従業員のエンゲージメントをどのように高めれば離職率を下げることができるのかといったテーマが多いです。
また世代が変わり今後ますます労働人口が減っていく中で従業員をどのように配置していけばいいのか、そういったタレントマネジメントも重要なキーワードになっています。
黒澤様
長村さんが話したように従業員目線でどのようにエンゲージメントを高められるのか、ユーザー目線でどういうシステムを構築するか、どうすればユーザビリティを高められるのかといった課題は常にありますね。
またグローバルモビリティも含めた適切な人員配置や、社内システムのリプレース、またシステムを導入したけれど利活用まではできていないといった課題をよく聞きます。
梅本
ありがとうございます。入社前にイメージしていたプロジェクトと、実際に入社されて関わられたプロジェクトとのギャップがあれば教えていただけますか。鈴木様いかがでしょうか。
鈴木様
直近ではHRIS(主にSAP SuccessFactors)の導入プロジェクトに携わることが多いのですが、前職ではシステムの導入に携わった経験もなく、まさか自分が入社してシステム導入をやるとは思いませんでした。
しかしDTC入社後からSuccessFactorsの資格を取り、導入プロジェクトを通して知識を深めていきました。そしてシステムを通してお客様にどう使ってもらうのか、システム上で課題をどう解決するのか、システム以外で解決できるのかなどを日々クライアントとディスカッションを重ねています。
当初システム導入と聞いたときには自身の経験・スキルとミスマッチなのではという思いもありましたが、今は私が思い描いていたサービスに携わることができていると満足しています。
梅本
システム導入コンサルに関して未経験の状態から苦労はありませんでしたか。
鈴木様
正直システムやITに抵抗感はありました。しかしDTCの組織・人事コンサルティングチームでは、人事テクノロジーと人事業務双方の専門性を高められるようなアサイン方針を立てています。
今後人事分野でキャリアを築く上では、システムやITの知見はすごく武器になると思ったため前向きに取り組むことができました。
DTCはメンバー一人ひとりの多様性を尊重し合う文化が醸成されている
梅本
では次のテーマに移ります。他ファームや事業会社と比べたときに、御社の働きやすさや、関連制度についてどのような特徴があるとお考えでしょうか。
長村様
育児や介護はもちろん、プライベートの状況に応じて多様な働き方が選べる制度はかなり充実しています。そういった制度があることで安心して働き続けられると実感しています。
しかしいくら制度が整っていても、周囲が休暇取得や時短勤務等の働き方を受容しサポートしてくれる環境でなければなりません。DTCでは働き方だけでなく、社員一人ひとりの多様性を尊重し合う風土があるため、他社と比べ、制度を十分に活用しながらそれぞれが価値を発揮する文化が醸成されているように思います。
黒澤様
まだお子さんが小さくて勤務時間に制約のあるメンバーもいますが、そういった方がチームにいても円滑にプロジェクトが進められるよう、時にはクライアントも巻き込んで会議時間の調整を行ったり、メンバー間で支え合ったりする環境があります。
梅本
佐藤様いかがでしょうか。
佐藤様
DTCでは、柔軟に勤務地を選べる良さがあります。もともと私は東京のオフィスに入社したのですが、入社3か月後に夫の転勤で関西に転居しました。その際に部門長に承認をいただき、所属を変えずに勤務地の変更を考慮していただきました。現在部門全体でも5名強の方が東京から関西に移られています。状況に応じて働き方が選べるのが特徴ですね。
梅本
岩崎様はいかがですか。
岩崎様
労働時間についてですが、もともとコンサルタントになる前は残業時間が多くて大変だろうなと思っていたんです。しかし実際はメリハリのある働き方が非常に気に入っています。
例えば、閑散期や次のプロジェクトにアサインされるまでの間は長期休暇が取れたり、先週たくさん働いたから今週は早めに切り上げたりということが可能です。
またプロジェクトマネジャーの方がこまめに労働時間を管理していますので、定期的に体調面を気遣ってくれたり、忙しすぎる場合は増員を検討してくれたりします。また有給消化の目標設定をしなければならないルールがありますので、有給が非常に取りやすい環境だと思います。
梅本
アサイン面談も含めて働き方について相談する機会については日常的にあるのでしょうか。
黒澤様
メンバーには1人ずつコーチが付いていますので、月に1回、1on1のタッチポイントを設けて定期的に相談ができます。またどのプロジェクトでも相談しやすい雰囲気だと思いますね。
宮本様
コーチとの1on1 に加えパートナークラスの方が定期的に連絡をしてくれます。キャリアや働き方で困っていることがあれば、マネジャークラスの方はもちろんパートナークラスの方にも相談できる雰囲気を感じています。
梅本
田中様はいかがですか。
田中様
先ほど社内インターンの話をしましたが、私自身やりたいことがはっきりしているためそれを配慮いただいています。もちろんアサインに関しても考えていただいています。一方で、質の高いアウトプットさえ出していれば、比較的働き方は自由だと思います。
梅本
ありがとうございます。では最後に、長村様、黒澤様、斎藤様から候補者の方へ一言メッセージをお願いします。
長村様
コンサルティング経験のある方は、会社が変わっても今までと変わらないだろうと思われるかもしれません。しかし広いコンサルティング領域でサービスを提供できたり、他ファームと協業しながらさまざまな価値を提供できたりと、DTCだから経験できることが数多くあります。コンサルはもういいかなと思う方も、一度DTCにチャレンジしていただければ価値観が変わるかもしれません。
一方、コンサル経験のない方に対しては、研修や周囲のメンバーのフォローがしっかりありますので、少しでもコンサルの仕事に興味があれば、ハードルを感じずに応募していただければ幸いです。たくさんのご応募お待ちしています。
黒澤様
システム導入の知見がない、コンサル経験がないという方でも、各メンバー1人ずつコーチが付いたり、1on1面談も定期的に実施したりするような、気軽に相談やコミュニケーションができる仕組みが確立しています。さらにグローバルなアセットを活用しながらワンチームで働ける環境が整っていますので、ぜひ飛び込んで来ていただければと思います。
斎藤様
あらためてコンサルタントとして幅を広げていきたいという方も多いかと思います。DTCはマネジャー以外が学ぶところではなく、マネジャーもどんどん学んでいける場だと思います。
また、働き方の心配からコンサルタントを諦めた方、応募しづらいと思われる方もいるかもしれません。DTCには多様性を受け入れる制度があるのはもちろん、それを受け止める文化や人もいますので、ぜひチャレンジしていただければと思います。