EYストラテジー・アンド・コンサルティング サプライチェーン・アンド・オペレーションズ(SC&O)/世界的視野で分断を回避、再生するサプライチェーン変革エキスパート

EYストラテジー・アンド・コンサルティング

地政学的リスクが世界の産業界を震撼させ、経済安全保障の重要性が叫ばれる中、分断されるサプライチェーンを早く的確に組み換える必要性が高まっています。求められているのはテクノロジーによる業務プロセスの刷新だけでなく、業務そのものの本質を見据えたトランスフォーメーションです。コンサルタントはどう動くのか。サプライチェーン・アンド・オペレーションズ(SC&O)ユニット リーダーの高見 幸宏様にお話を伺いました。

目次
  1. サプライチェーンを俯瞰(ふかん)し、ミクロとマクロの両面で変革を起こす
  2. 「ワンユニットオペレーション」の専門力と総合力
  3. 「T字型人材」が追求するビジネスコンサルティングの真の姿
  4. 日本の企業を強くしたいと願う思いと課題解決ファーストの姿勢を持った方を歓迎
  5. EYストラテジー・アンド・コンサルティング 求人情報

サプライチェーンを俯瞰(ふかん)し、ミクロとマクロの両面で変革を起こす

堀場
まず自己紹介を兼ねて、これまでのキャリアをお聞かせください。

高見様
外資系コンサルティング会社において20年以上の経営コンサルティング経験を経てEYに参画しました。電機、自動車、重工業、産業機械、消費財、流通業など様々な業界において、多くのサプライチェーン変革プロジェクトに従事してきました。

堀場
企業のサプライチェーンを取り巻く現況についてお聞かせください。

高見様
地政学的な危機感の高まり、その中で顕在化する経済安全保障と新たなルール形成の必要性、パンデミックのような思いも寄らない有事の出現、そして気候変動対策とサステナビリティの確保。こうした世界情勢は言うまでもなく、企業活動そのものともいえるサプライチェーンのあり方に大きな影響を及ぼしています。資材調達難による供給不足、人手不足による物流危機もあるでしょう。そうした中でかつてのような連続性が損なわれ、分断してしまったサプライチェーンをいかにして組み換えるか、多くの企業が今、その問題に躍起になっています。

ご存じのようにサプライチェーンは、原料調達に始まり、製造、在庫管理、物流、販売などと連鎖する非常に幅広い領域をまたいで成り立っています。その過程で生じる課題は局所的なものであるとは限らず、多くの要因が複雑に絡み合っている可能性が大きい。であれば、連鎖の全体像を俯瞰して見渡し、横断的な視点をもって組み換えていく、ひいては組織全体の成り立ちや経営戦略にまで立ち返って見直す必要性があるといえます。

堀場
グローバル×サプライチェーン領域という観点ではいかがでしょうか。

高見様
グローバルの視点では、ESGの観点からも国際関係の上でも原料調達先の検討は急を要しますが、大手メーカーでさえ有効な代替案を持ち合わせていない例が見られます。これまでも危機対策を講じてきたはずの多くの企業の想定を超える状況が現出している今、拠点となるべき場所のグローバルな組み換えも含めて、一刻も早いサプライチェーンの変革が求められているのが実情です。

堀場
SC&Oとして、その課題に対してどのように対処していかれるのでしょうか。

高見様
お客さまの課題が重層化している以上、その解決に当たるわれわれも局所的な対応に終始するわけにはいきません。サプライチェーン変革の戦略立案に始まり、具体的プランの策定、調達方法の検証、製造工程の見直し、ロジスティクスの最適化に至るまで、一気通貫したサポートを提供する必要があります。さらにいえば、製品やサービスの設計、販売後のアフターサービスの領域にまで踏み込んだ、より大きな目線で捉えた「連鎖」のあり方に対するコンサルティングが求められていると思います。

EYSC

「ワンユニットオペレーション」の専門力と総合力

堀場
急を要する変革において、EYのSC&Oチームの強みはどこにありますか。

高見様
サプライチェーンを構成する各領域に応じたサブチームを置き、その分野に精通したスペシャリストを配置することで、お客さまの課題にダイレクトに斬り込むことができる体制を築いています。

われわれが他の大手ファームと異なるのは、そうした専門性をベースとしながらも、それぞれのスペシャリストが横断的に関与しあい、チーム全体として課題解決に当たるスキームを確立していることです。つまり、サブチームによって領域が分断されることはなく、常に「ワンユニットオペレーション」によるビジネスを展開する。この連携と相互補完の体制が、分断されたサプライチェーンを組み換える上で大きな強みになると考えています。

また、このスキームは日本のEYだけの仕組みではなく、世界150以上の国・地域にわたるEYのメンバーファームの共通体制でもあります。世界中どのエリアにおいても同じメソドロジーで同じ品質のサービスを提供する。このことも、EYの得意技であるグローバル連携の実効性を高め、サプライチェーン再構築の世界戦略に資するものだと思っています。

堀場
「ワンユニットオペレーション」が実現できるということは、組織内でのコラボレーションが活発だということだと思います。EYの強みとするコラボレーションのよりどころとは何でしょうか。

高見様
「Building a Better Working World〜より良い社会の構築を目指して」というEYが掲げる世界共通のパーパス(存在意義)が、すべて活動の起点となっていることでしょう。パーパスが求めているのは顧客単位の課題解決にとどまらない、業界全体の、ひいては社会全体の課題解決です。思えばサプライチェーンの課題こそ社会課題の最たるものであり、われわれが全力で当たるのにふさわしい領域だと考えられます。

こうしたブレない軸があるために、SC&Oの中だけでなく、ユニットを超えた連携も途切れることなくつながるのだと思います。例えば、ESGや経済安全保障など社会的構造に関わる課題に斬り込むユニットや、税務上のメリットや収益性を高める変革に取り組むユニット、M&Aや事業再編といった戦略的トランザクションをけん引するユニット、さらにいえば中央省庁などの公共セクターや社会インフラ系の企業を支援するユニットなど。いずれもサプライチェーンが抱える課題との関わりは深く、われわれとのコラボレーションも加速する傾向にあります。

EYSC

「T字型人材」が追求するビジネスコンサルティングの真の姿

堀場
サプライチェーン領域における仕事の醍醐味はどのようなところに感じますか。

高見様
お客さまの業務領域に一歩も二歩も踏み込んで、ともに変革を呼び起こしていく過程は面白いですね。基幹システムの刷新による業務プロセス改革というアプローチも多く見られるのですが、EYではシステムというより業務そのものに深く関わりを求めていく、ビジネスコンサルティング本来の姿に徹しているのが心地よいところです。

例えば、サプライチェーンの計画立案は人の判断に委ねられることが多く、ともすれば属人的になりがちな領域です。これをいかにして可視化し、普遍的な仕組みとして機能させるか。それをサポートするにはわれわれ自身もお客さまと同じくらい業務に精通する必要がありますし、現場の事情も知らなくてはなりません。がっちりタッグを組んで伴走するからこそ、うまくいったときの喜びも大きいわけです。

もう1 つは、サプライチェーン変革を通じて企業活動の最もコアな部分にタッチできる面白さもあります。冒頭でも触れましたが、企業がどんな製品やサービスをどうつくり、どのようにして顧客に届けて利益を上げていくかの一連の活動を表すサプライチェーンは、企業活動そのものだといえるからです。コンサルタントとして企業経営の何たるかを理解するのに非常に適した領域だと思います。

堀場
メンバーの成長をサポートする仕組みはありますか。

高見様
EYとしての各種の教育研修プログラムとは別に、SC&Oの中のサブチームごとに専門性を磨くトレーニングの仕組みを置いています。サービス内容に関するオファリング開発を通じた育成も含め、通常のプロジェクト活動とは切り離して実施しているのが特徴です。

ただ、実際のプロジェクトへのアサインメントは、チームで閉じずにSC&Oとしてワンユニットで行います。つまり、自分の専門領域に関する案件だけでなく、別の領域にもメンバーとして積極的に加わるよう仕向けていく。そのことで、先ほど申し上げたように課題解決の全体スキームが実効するわけですが、メンバーの立場からすると、1つの専門性に終わらず幅広いケイパビリティが身につくという強みが生まれます。われわれはこれを「T字型」の人材育成と呼んでいます。

EYSC

日本の企業を強くしたいと願う思いと課題解決ファーストの姿勢を持った方を歓迎

堀場
最後に、SC&Oの仲間に加わって欲しい人材についてはいかがですか。

高見様
2つの意味で、私はマインドを重視したいと思っています。1つは、日本の企業を強くしたいと願う思い。ものづくり日本の存在感が弱まっているとの声もありますが、技術力はまだまだ衰えていません。その技術をきちんと形にして、顧客のもとに確実に届けるサプライチェーンを強化すれば、日本企業はもっと力を発揮できる。その意味でも、企業活動と一体であるサプライチェーンの変革に熱意を持てる方に来ていただきたいです。

もう1つは、課題解決ファーストの姿勢に対するこだわりです。われわれコンサルタントの使命はあくまでもお客さまの課題解決にあり、そのこと自体に純粋な喜びを感じられる方との親和性は高いですね。そしてEYの場合、その先にはパーパスにうたう社会課題解決がある。ここを目指して価値観を共有できる方を求めています。

高見幸宏様
高見幸宏 様
サプライチェーン・アンド・オペレーションズ

外資系コンサルティング会社における20年以上の経営コンサルティング経験を経てEYに参画。ローバル規模でのサプライチェーン変革、グローバルアライアンス戦略、組織・機構改革、全社システム刷新を伴う大規模トランスフォーメーション、先端テクノロジーを活用したサプライチェーンDX推進を得意とし、大企業でのプロジェクト経験を豊富に有する。EYでは、サプライチェーン&オペレーションズをリーダーとしてけん引。

EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社

EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社

EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社は、戦略的なトランザクション支援を提供する「ストラテジー・アンド・トランザクション」と、変化の激しいデジタル時代にビジネスの変革を推進する「コンサルティング」の二つのサービスラインを擁するEY Japanのメンバーファームです。業種別の深い知見を有するセクターチームとともに両サービスラインがコラボレーションすることで、より高品質なサービスの提供を目指すとともに、社会に長期的価値を創出します。

アクシスコンサルティング

アクシスコンサルティング

アクシスコンサルティングは、コンサル業界に精通した転職エージェント。戦略コンサルやITコンサル。コンサルタントになりたい人や卒業したい人。多数サポートしてきました。信念は、”生涯のキャリアパートナー”。転職のその次まで見据えたキャリアプランをご提案します。

EYストラテジー・アンド・コンサルティングの求人情報

募集職種 【BC_Com_Supply Chain & Operations】サプライチェーントランスフォーメーション ビジネスコンサルタント
職務内容

我々のユニット(Supply Chain and Operations)では、従来のSCMの枠組みを超え、ESGやカーボンニュートラル、安全保障などの社会Agenda、企業統合前後の再編Agenda、税効果も加味したネットワークの最適化をグローバルAgendaなどを起点にした変革支援を行っています。また昨今は、エンジニアリングチェーン、デマンドチェーン、サプライチェーン、サービスチェーンを横断したオペレーション全体のデジタル変革支援を強化しています。


【主なコンサルティング領域・内容】

– Global Supply Chain Strategy and Operational Excellence –

PLM、Planning、Procurement、Manufacturing、Asset Management、Logistics、After Service


– Global Supply Chain Digital Transformation –

Supply Chain Analytics、Smart Factory、Supply Chain Control Tower、Integrated Digital Planning、Supply Chain Network Optimization

応募要件

弊社は名だたるコンサルティングファームの中でも突出した成長過程にあり、社会ならびに業界にインパクトのある仕事をしていくことに対して関心、共感をもっていただける方。また、EYの強みである、組織の柔軟さやグローバルネットワークを活用したビジネスを志向している方。


– コンサルティングファームないしシステムインテグレーターで下記いずれかの経験 –

  • サプライチェーントランスフォーメーション構想策定(サプライチェーン機能配置、ネットワーク最適化 等)経験
  • エンジニアリングチェーン、デマンドチェーン、サプライチェーン、サービスチェーン領域における業務改革プロジェクト経験
  • ERPやサプライチェーンアプリケーションを用いたBPR経験
  • SAP(Ariba、IBP含む)、Kinaxis、Blue Yonder、O9、Anaplan、LLamasoft、各種PLM 等
  • サプライチェーン領域におけるDX構想策定や実行支援経験
  • データマネジメント(データ収集、管理、分析、ガバナンス)プロジェクト経験(業務KPIの定義までを実施している事)

※特にグローバルプロジェクト経験者は尚可


– 事業業会社のサプライチェーン関連部署で下記いずれかの経験 –

  • サプライチェーンスキームの立ち上げ(新工場設計、ネットワーク設計、CoE、アウトソース等)経験
  • 特定のファンクション領域における、社内外の改善推進経験(調達プロセス/製造品質改善/需給調整 等)
  • 社内重要プロジェクトへの参画経験(基幹システム導入、DX構想、サプライチェーンプロセス改革、全社コストダウンプロジェクト等)

※特に海外勤務経験者は尚可


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約77%は非公開。
平均サポート期間は3年です。

各ファームのパートナー、事業会社のCxOに定期的にご来社いただき、新組織立ち上げ等の情報交換を行なっています。中長期でのキャリアを含め、ぜひご相談ください。

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