今回は、EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社デジタルプラットフォーム(以下Digital Platform)へのインタビュー。
同チームでは、企業の基幹業務(会計・購買・販売・生産)を対象に、最新のテクノロジーを活用したビジネストランスフォーメーションとデジタルトランスフォーメーションの支援を行っています。同組織を率いるパートナーの新坂上 治様、梶浦 英亮様に、Digital Platformの組織概要、強み・得意領域、求める人物像等についてお聞きしました。
Digital Platformを率いるパートナー2名の経歴
新坂上治 様
テクノロジーコンサルティング 統括パートナー 兼 デジタル・プラットフォーム/テクノロジー・ストラテジー&トランスフォーメーション/AI&データ/金融サービス テクノロジー担当 パートナー
外資系IT企業、大手総合系コンサルティングファームを経てEYに参画。現在はEY ストラテジー・アンド・コンサルティングにて、海外のメンバーファームと協業しながら多くの日系および欧米のグローバル企業に大規模かつグローバルなデジタル変革プロジェクトを推進。
梶浦英亮 様
デジタルプラットフォームユニット パートナー
東京および上海の複数のコンサルティングファームでパートナーを務め、業務・テクノロジーのコンサルティングに従事。現在はEY ストラテジー・アンド・コンサルティングにて、基幹業務システムを対象としたコンサルティングを担当。
堀場
現職に就かれるまでの経緯について教えていただけますか。
新坂上様
EYの将来性・成長性に魅力を感じ、これまでの自分自身の組織拡大・成長に関わってきた経験を生かし、EYでも成長に貢献したいと考えました。EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社(以下、EYSC)は、積極的なビジネス拡大を行っている最中です。テクノロジーコンサルティングの領域においても、野心的な目標を達成することをミッションとしているEYに貢献するため、参画しました。
梶浦様
日本企業がデジタル変革に着手し始め、ERPを中心とした先端テクノロジーの活用を進めています。クラウド・アジャイルといった新しい技術・コンセプトを最大限活かしたテクノロジーコンサルティングを提供できる組織を作るためには、新しくできた組織で始めたいと思い2017年にEYに参画しました。
堀場
現職に就いてから今まで、どのような点に注力されてきましたか。
新坂上様
企業の成長には“ブランド力”が必要で、ブランド力を高めるには良い人材を獲得していくことが重要と考えております。良い人材を獲得するには時間を多く費やして採用に注力する必要があります。それを継続してきた効果が徐々に表れ、徐々にではありますが、EYへの参画を希望する方が増え、採用のスピードが向上しつつあります。
梶浦様
基幹業務システムを対象としたコンサルティングといってもプロジェクトの種類は非常に多岐にわたります。新規に立ち上げるチームとしては、“EYに行くと面白い仕事ができる”と思ってもらわないといい人材は集まりません。そのためチーム設立時からサービス内容をしっかりと精査し、クライアントとEYが共に成長できる領域にフォーカスをしてきました。当初はなかなか思った通りの組織拡大ができないと時もありましたが、チームの初期立上げは終わり、成長フェーズに突入することができ、その結果、競合のコンサルティングファームに比べて非常に特長あるチームを形成する事ができたと感じています。
基幹業務・システム刷新の「構想策定」に強みを持ち、戦略コンサル~事業会社出身者まで多様なメンバー構成
堀場
Digital PlatformチームのEY内での役割や、ミッションについて教えていただけますか。
新坂上様
EYSCは、EY Japanの経営コンサルティングを担うコンサルティングサービスラインと、戦略およびトランザクションを支援するストラテジーアンドトランザクションサービスラインが統合し、2020年 10月に法人として発足しました。
コンサルティングサービスライン内には、ビジネスコンサルティング(BC)、テクノロジーコンサルティング(TC)、ピープル・アドバイザリー・サービス(PAS)の3つのサブサービスラインがあり、私たちデジタルプラットフォーム(Digital Platform)チームはTCの1ユニットとして存在しています。
Digital Platformは以下の役割を担っています。
・デジタル変革を目的とした、基幹業務刷新・システム刷新の構想策定・企画・計画支援
・クラウドやアジャイルなど、基幹業務システムを対象とした新しい技術・コンセプトを活用した業務・テクノロジー変革支援
・グローバルプロジェクト支援
構想策定からシステム実装までを単一のチームで実施していることは大きな特徴です。複数のインダストリーに関わる構想策定を1つのチームで経験できることは他社にはない特徴で、戦略コンサルタント出身者や事業会社出身者もバランスよく所属していますし、またEYの強みの一つであるコラボレーション力を生かし、他チームや他部門と協力しながら、幅広く支援しています。また、システム実装をこれまで中心にやってきた人でも、無理なく上流工程へシフトする事が可能となるのも、Digital Platformのチーム構成上の特徴です。
世界的にERPの導入は、標準業務プロセスの活用やクラウドテクノロジーの活用など、軽く・短く導入して継続的に改善を図るアプローチが主流となっています。Digital Platformは、このアプローチを全面的に採用しており、過度な追加開発を行うクライアントではなく、新しいアプローチを実現したいというクライアントに対してのサービスにフォーカスしています。
最後のグローバルプロジェクト支援ですが、日本企業がグローバル展開する際にEYのグローバル拠点や実行力は大きな魅力となります。グローバルネットワークの特徴を活かし、日本以外で実施するプロジェクトに対して参画する機会も多くあります。
新坂上治 様
堀場
梶浦様はDigital Platformチームの強みや特徴についてどのようにお考えでしょうか。
梶浦様
EYでは、システム実装からのプロジェクト参画や単純なシステムアップグレードは行っておりません。プロジェクトを構想策定から始めることで、改革テーマ策定・アーキテクチャ策定に強みを持ち、その後のビジネスモデルの変革、業務のグローバル標準化をERP中心のテクノロジーで実現できる点は他社にない大きな強みです。
それら強みを活かした案件が多く、大手日系グローバル企業でのデジタル革新を支援する案件が多いです。また、同様に海外のEYオフィスが実施するプロジェクトに日本側として参画する機会も多くあります。
梶浦英亮 様
魅力はコミュニケーションの取りやすさ
堀場
どのようなバックグラウンドの方が在籍されていますか。
梶浦様
コンサルティングファーム出身者はもちろん、SIerや事業会社出身者も多く在籍しています。
また、チーム員数に占める女性比率・外国籍比率はともに3割超で、多様な人材が活躍できるダイバーシティを推進しています。
堀場
チームの雰囲気について教えていただけますか。
梶浦様
Digital Platformの場合は、大規模といっても数十名規模のプロジェクトであり、他チームと混成のプロジェクトチームを取りますので、風通しの良いプロジェクト運営を心掛けています。EYには、役職間や属性による隔たりなく、コミュニケーションを取りやすい環境、カルチャーがありますが、チームの雰囲気も同様です。
堀場
現在チームではどのような方を求めているのでしょうか。
新坂上様
これからは、様々なバックグラウンドを持つ人たちが、型にはまらず、知恵を出し合い、協力し合っていかなければなりません。
そのためには自分のプロジェクトや所属チームに収まらず、横ぐしでコミュニケーションをとり、他の人たちの知識・知見を活用しながら、考えていけるような、目線の高さがある方に是非とも参画していただきたいです。
また、最新のエンタープライズデジタルテクノロジーを活用したソリューションの提供や、グローバル規模の業務改革に携わり、戦略から実行支援まで、幅広く、かつ汎用的なスキルを身につけたい方にも是非ご参画いただきたいです。
仕事と両立して学位が取得できる人材育成制度「EY Tech MBA」や「SAP Learning Hub」
堀場
Digital Platformチームだからこそ得られるやりがいや得られる経験についてはどのようにお考えでしょうか。
新坂上様
Digital Platformでは多くのグローバル案件を手掛けておりますので、グローバルでのビジネスを経験したい方々は大いにやりがいを感じていただけると思います。ビジネスの中心はSAPですが、基幹業務の刷新にはSAP以外の様々なシステムも対象になりますので、非常に幅広い経験をつけることができます。
梶浦様
また、冒頭にも述べましたが、人を育てることに重点を置いています。まず、グローバルでの各種人材育成の制度が充実しており、仕事をつづけながら無償で正式なMBA学位が取得できる「EY Tech MBA」は非常にユニークな制度で、EYメンバーならだれでも受講可能です。日本でも挑戦している人もいます。それに加えて、EYSCとして、またDigital Platformとしても様々な人材育成のプログラムや環境を提供しております。自由に利用できる社内のSAP環境や「SAP Learning Hub」というSAP社のE-learningによる学習環境を利用可能です。
Digital Platformチームとしては、チーム内での勉強会を定期的に開催してプロジェクト事例紹介や業務知見・最新テクノロジーの共有をしています。「SAP Learning Hub」というSAP社のE-learningによる学習環境も整備しており、SAPのスペシャリストに求められる基礎的な業務知見から最先端の技術知見を幅広く学ぶことができます。これら環境を利用することで、継続的なスキルアップが可能です。
福利厚生面では、全従業員を対象としたインクルーシブな職場環境の推進について全社的な議論を行う手段として、2018年にダイバーシティ&インクルーシブネス委員会を設立しました。女性のキャリア開発のサポートやLGBT+に対する様々な支援を充実させ、多様な従業員をサポートする幅広い機会を提供していますので、より多くの方々に働きやすい環境を提供できていると思います。
堀場
最後に、今後のチーム方針について教えてください。
新坂上様
これまで、デジタル変革を目的とした全社業務・基幹システムの刷新を構想策定から開始して支援して参りましたが、構想策定・グローバルといったサービス範囲を限定したとしても、まだまだニーズに応えられていない状況です。EYは、複数セクターの構想策定・企画から実現化まで関与できる、パッケージの標準機能を活用したアプローチの推進、グローバル連携など、非常に特長をもった組織を崩すことなく、より一層の拡大を図りたいと考えております。
入社後も、各種人材開発制度をはじめた制度によりバックアップ体制も整っており、多くの優秀な人材・多様な経験をもつ方々にDigital Platformチームへご参画いただき、活躍していただきたいと考えております。