世界的な大手金融機関等に、戦略立案・企画から変革の実行に至るまで幅広くコンサルティングサービスを提供するPwCコンサルティング合同会社(以下PwCコンサルティング)金融サービス事業部 銀行・証券 資産運用(FS BCM)チーム。
今回は、同チームの小平様(シニアマネージャー)、森山様(シニアマネージャー)、清水様(マネージャー)より、これまでのご経歴、FS BCMチームの特徴、グローバルとの連携などについてお聞きしました。
FS BCMチームで働くメンバーの経歴について
長谷部
まずは、皆様のご経歴をお伺いしてもよろしいでしょうか。
清水様
私は、2017年4月に新卒でPwCコンサルティングに入社しました。1年目から金融サービス事業部(FS)所属となり、当初は保険業務を担当していましたが、2年目から銀行業務のBCMチームに所属しています。過去にはPwCコンサルティングのグローバルモビリティ制度を活用してヨーロッパのプロジェクトに参画し、現在は、PwC米国のニューヨーク事務所に短期で出張しています。
長谷部
御社では、クロスボーダーで異動できる制度が形骸化しておらず、自由に制度を活用してグローバルな案件にチャレンジできるカルチャーがあるということですね。
清水様
そうですね。PwCコンサルティングとしてもそうですが、特にFSではパートナーやメンターとなるキャリアコーチに自分の希望を伝える制度が整っています。当然、タイミングによっては希望のポジションがなかったり、プライベートとの調整が必要になったりするケースもありますが、FSではグローバル案件にチャレンジできるチャンスはとても多いと思います。
長谷部
続いて、小平様お願いします。
小平様
私は2010年4月に新卒でPwCコンサルティングに入社しました。最初の3年間は、今でいうオペレーショントランスフォーメーションチームに所属して、主にサプライチェーンマネジメント改革を担当していました。しかし、グローバルなキャリアを積んでいきたいという思いが強く、それを実現するためにFS BCMチームに異動してきました。現在は、銀行のお客様を中心に、大規模かつグローバルなトランスフォーメーション系の案件に携わっています。
長谷部
先ほど清水様から、PwCコンサルティングでは希望が言いやすいカルチャーがあるというお話がありましたが、小平様はどう感じられていますか。
小平様
そうですね。私も入社1年目から「海外に行きたい」という希望を伝えており、その後グローバルモビリティ制度を使って2016年から3年間PwC米国のニューヨーク事務所に出向しています。もちろん周りの方々のサポートのおかげで実現できたことですが、一つ一つの案件で着実にしっかりとやるべきことができていれば、自ずとチャンスは訪れる環境だとはっきりと断言できます。
長谷部
続いて、森山様お願いします。
森山様
私は新卒でメガバンクに入社し、経験を積むうちに、働く環境や仕事の質をよりよくする工夫やアイデアの実践を通して、他の人たちにもポジティブな影響を与えられるような経験をしてみたいという思いが強くなりました。
そんな中、コンサルティングファームで働く友人から「コンサルタントは自分からどんどん新しいことをやらなければならない、何かに縛られることを是としないカルチャーがある」という話を聞き、「自分がやりたいのはこの仕事だ」と確信しました。PwCコンサルティングに入社を決めたのは、面接で対応してくれたコンサルタントがとても人間力のある方たちばかりだったことと、チャレンジをサポートしてくれる組織であることを知り、魅力を感じたからです。
長谷部
今はどのような業務を行っていますか
森山様
入社当初はファイナンス&リスクチームに所属し、金融規制やリスク管理に係る支援を行っていましたが、10年経った現在はBCMチームでピープル&オーガニゼーション(以下P&O)に携わり、人事制度や組織改革のソリューションを提供しています。システム導入も伴うため、PwCコンサルティング内の人事ソリューションを専門とするチームとも協業しています。私にとっては今まで経験がなかった領域ですが、自ら手を挙げてBCMチームに異動し、まさにチャレンジさせていただいている状況です。
グローバルに展開する金融機関の戦略立案から変革の実行までを支援
長谷部
皆様が所属されているFS BCMチームの概要をお聞かせいただけますか。
小平様
FS BCMチームは、グローバル規模の大手金融機関に対して、戦略立案・企画から変革の実行に至るまでの幅広いコンサルティングサービスを提供しており、それぞれの金融機関において経営に直結する課題への取り組みを支援しています。
金融業界を取り巻く環境や規制動向などを理解して、それぞれの金融機関に対して各種戦略立案の策定やその戦略の確実な実行を支援しています。特に、事業戦略の立案、業務プロセスやテクノロジーの変革を通じて、ビジネスの成長を引き起こし、収益性を上げ、競争利益の向上に重点的に行っています。
グローバルの観点でお話をすると、現在、銀行や証券会社などの金融機関のオペレーティングモデルがグローバル化しており、彼らのアジェンダもグローバル化しています。例えば、国をまたいだ買収や売却、あるいは規制等外部環境の変化によってグローバルで社内の仕組みを変える必要がある場合、それに対し、FS BCMチームではグローバルネットワークを活用しながら、豊富な経験と知見を持つメンバーがコンサルティングサービスを行っています。
長谷部
実際に海外オフィスの方たちとどのような連携をされているのでしょうか。
小平様
PwCでは世界156カ国のグローバルネットワークを活用してコンサルティングサービスを提供しており、個別のプロジェクトで協働することも多数あります。多いときは一つのプロジェクトで、総勢100名超規模のチームになることもあります。欧州だったらロンドン、米州だったらニューヨークなど、日々現地のメンバーと電話会議やメール等でコミュニケーションを取りながら同じテーマのプロジェクトに携わっています。
今、私が担当しているプロジェクトでは、お客様が日系企業のため、PwC Japanグループ(以下、PwC Japan)がリードしながら世界各地のPwCメンバーファームと共同でプロジェクトを行っています。
長谷部
御社ではグローバル全体での連携が促進されていらっしゃるのがよくわかります。清水様から見て具体的な事例があれば教えていただけますか。
清水様
今、私が担当しているプロジェクトは、クライアントが日系企業となり、海外の経営指針に関わることから、PwC米国のメンバーとPwC Japanのメンバーが共に業務を進めています。その中で、現地法人の強みを活かして米国がリードすることもあれば、クライアントとのつながりの強い日本がリードすることもあります。日々同じチーム内で米国のメンバーと業務を進めていますので、会議資料を1つ作るにあたっても海外オフィスの壁がなくワンチームで協働している状況です。
またPwCの特徴として、X-LoS(Cross Line of Services)という言葉が挙げられます。これは、ディールズやTAX、アシュアランスなど、それぞれの専門家が部門や組織を越えて連携しプロジェクトを推進することを指します。PwCはX-LoSの活動がしやすい環境になっているため、業務分野の専門家を必要とするプロジェクトにおいて、大きな強みといえるでしょう。
外部環境の変化に伴い「グローバル案件」が増加している
長谷部
直近のマーケット環境やトレンド、それに対するFS BCMチームの役割などをお伺いしてもよろしいでしょうか。
小平様
現在、グローバル案件が増加しています。その背景には、海外の事業ポートフォリオの見直しや再構築を行った結果、事業の売却や買収、買収したあとの統合案件が増加していること、また外部環境の変化に伴う海外規制等にグローバルな対応が求められていることが挙げられます。
このような状況で、強固なグローバルネットワークを持つPwCは世界的金融機関のコンサルティングを行っている実績もあり、多くのグローバル案件の依頼をいただいております。
一方、グローバル案件以外では、異業種との連携や新規事業開発がトレンドになっています。長引く低金利環境において、銀行や証券会社では、既存事業だけでは生き残れないという危機感を強く持っているからです。そのため誰と組めばいいのか、どのように新規事業を作ればいいのか、そういったサポートをコンサルティングファームに求められるケースが増えています。
長谷部
グローバルネットワークや、X-LoSでの連携が活かせるのがPwCの強みであり、現在のトレンドに対して御社が選ばれる要因になっているのですね。
森山様は、先ほどP&Oの領域に取り組まれているとお聞きしましたが、今の金融機関の課題などを教えていただけますか。
森山様
金融業界は、他の業界に比べてアナログな仕事がまだ多く残っている傾向にあり、デジタル化による業務効率化を目指したデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みが喫緊の課題です。
さらに金融業界では、事業の中核となって新規事業を開拓していくコア人材の育成も非常に重視されているため、優秀な人材を確保し、自社でしっかりと育成していくためのP&O領域は今後ますます拡大していくと思います。
長谷部
育成やチェンジマネジメントなどお客様のビジネス変革の実現に向けて伴走できる、寄与できるというのが特徴としてあるということですね。
森山様
そうですね。繰り返しになりますが、PwC Japan全体で各領域の専門家やさまざまなバックグラウンドを持ったメンバーがいますので、いろいろな角度から人事領域が抱える課題を解決できるチームを作ることができます。
ワークライフバランスを取りながらやりたいことを実現している人が多い
長谷部
森山様は金融機関のご出身でいらっしゃいますが、だからこそわかるPwCコンサルティングの特徴や強みをお伺いしてもよろしいでしょうか。
森山様
PwC全体で言えることですが、FSは特に女性の比率が高い組織です。私がPwCコンサルティングに入社した10年以上前は、コンサル業界全体で女性が少なく、出産後もコンサルタントを続けている人は非常に少ない印象でした。しかしこの数年で社会全体の流れが大きく変わり、PwC全体としても変わっていると思います。
特にコンサルティングファームに勤めていると、「女性が出産してライフステージが変わってもキャリアを構築できるのか」という質問をされることが少なくありません。しかし実際、私自身がPwCコンサルティングに入社してすぐに出産を経験し、子育てしながらコンサルタントのキャリアを積んできましたし、私以外でもお子さんを育てながらキャリアを積んでいる女性は多くいます。またFSには、子育てに限らずワークライフバランスを取りながら自分のやりたいことを実現している方が多いのが特徴です。
実際にお客様からも「森山さんのようにパフォーマンスを出しながら、お子さんを育てられているというのは会社にとってよい刺激を受けています」といったポジティブなお声をいただくこともあります。
長谷部
お客様との信頼関係がしっかりと構築できているからこそのお話ですね。
森山様
おっしゃる通りです。PwCとしてのバリューをしっかりとお客様に提供することが大前提だと考えます。パフォーマンスを発揮していく上では、PwC内のメンバーとの信頼関係は欠かすことができません。「自分がこういう働き方をしたい」「こういうキャリアを積みたい」と自ら声を上げていくこと。その想いをお互いにリスペクトし合えるカルチャーがベースにあるからこそ、クライアントから信頼されるパフォーマンスにつながると考えています。
またPwCコンサルティングには、メンターとして先輩社員がサポートにつくキャリアコーチ制度がしっかりと機能しています。キャリアコーチ制度では、先輩社員が一緒にキャリア構築に向けた具体的なアクションプランを考えたり、働き方に関する悩みやプロジェクト内での課題を一緒に解決したりといったサポートが受けられますが、そういったコミュニケーションにおいてもやはり自分自身の考えをしっかりと発信していくことが大事だなと思いますね。
多様なバックグラウンドを持つメンバー同士がお互いを尊重して働いている
長谷部
チームの雰囲気やメンバーのバックグラウンドについて教えていただけますか。
小平様
ダイバーシティに富んだチーム構成になっています。私や清水のように新卒からいるメンバーもいれば、他のコンサルティングファームから来たメンバー、あるいは銀行や証券会社の経験や知見を活かして入られたメンバーなどバックグラウンドはさまざまです。
例えば新卒から同じコンサルティングファームにいると、そこが常識だと思ってしまうこともあるんですね。しかし銀行や証券会社から来た方が、PwCコンサルティングに入って驚いたことや、彼らのバックグラウンドからくる考え方などを知ると新たな発見につながります。お互いのいいところを見ながら働ける環境がいいなと思いますね。
長谷部
森山様は中途入社でいらっしゃいますが、チームの雰囲気をどのようにお感じになられますか。
森山様
FS BCMチームにはさまざまなバックグラウンドを持つメンバーがいるため、刺激を与え合える関係が構築できていると思います。またパートナーやチームリーダーとの距離が非常に近いというのもよいところだと感じています。変に構えることなく本音で話し合うことができ、円滑なコミュニケーションを取りやすいというのが入社してから一貫して変わりません。
これまでキャリアを構築する上で、子育てとの両立で悩んだり、いろいろな壁にぶつかったりすることは何度もありました。そのたびに信頼できる上司に相談したり、同僚と切磋琢磨しながら、自分なりの答えを見つけコンサルタントを続けることができています。振り返ってみても、人と人とのつながりを大切にするPwCコンサルティングのカルチャーや環境があったからこそだと思っています。
長谷部
小平様はメンバーをマネジメントする立場だと思います。メンバーの方とコミュニケーションを促進する上で気をつけていることはありますか。
小平様
キャリアコーチ制度では、日頃業務で一緒にならない方でも、月に1回はオンラインでタッチポイントを設けて近況を確認したり、フォローをしたりするようにしています。また今は対面でのコミュニケーションができなくなっていますが、プロジェクト側のメンバーでもコミュニケーションの頻度を意図的に上げています。例えば1on1でメンバーとタッチポイントを設けたりするようにしています。
PwCコンサルティングには、他人に興味を持ってケアをし合うという「Care」というカルチャーがあります。私自身は入社してもうすぐ12年になりますが、働く中で心が折れそうになったとき、必ず誰かが見てくれていて、必ず誰かが手を差し伸べてくれました。今後はそういったPwCの文化を守り、さらに拡大していく立場としてメンバーをサポートしていきたいと思います。
長谷部
では最後に、メッセージをお願いします。
小平様
PwCコンサルティングは、グローバルな環境でチャレンジできる環境が整っているコンサルティングファームです。グローバルに活躍したい方や、何かを組み合わせて新しいことを生み出すことに興味のある方にぜひ来ていただきたいと思います。
森山様
PwCコンサルティングは、新しいことにチャレンジするワクワク感を楽しめる方が活躍できる組織です。そのためにはただ待っているのではなく、自分からやりたいことや、どんなキャリアを積んでいきたいか、どんなワークライフバランスにしていきたいかをSpeak Upすることが大事です。そして、自ら声を上げた人に対してはしっかりとサポートしてくれる会社です。ぜひ私たちに共感してくださる方にジョインしていただき、一緒に働くことができればうれしいです。
清水様
私が入社した当初、コンサルワークが自分に見合っているのかわからず「3年持てばいいかな」という気持ちで始めました。しかしここまで続けてこられたのは、周りの人に支えてもらったからこそです。
PwCコンサルティングには、サポート体制や仕組みがしっかりと整備されており、かつバックグラウンドや特性の異なるメンバー同士が互いに理解を深められるようコミュニケーションが取りやすいのが特徴です。自分がチャレンジしたいことができる環境の中で自分のペースで働きたい方は、ぜひPwCに興味を持っていただければ幸いです。